上海ショックを解説します。 | ピクテ投信投資顧問株式会社

上海ショックを解説します。

中国株式市場の急騰と崩壊

中国の代表的な株価指数である上海総合指数は、昨年から急騰を始め2015年年初からの半年間で60%上昇していましたが、猛スピードの上昇から一転、6月12日の直近高値から足元の安値をつけた7月8日までの1ヵ月弱の間に30%を超える急落を記録しました。

市場の急落に狼狽した中国当局は矢継ぎ早の株価下支え策を打ち出しており、上場企業の大株主に対しては6ヵ月間の株式売却を禁じる旨を通告しています。また市場の2割程度に及ぶ銘柄で未だ売買停止状態が続いています。

中国はGDP(国内総生産)成長率が減速する中で株式市場が急騰し、中国経済の実態から乖離した割高な水準にあったとの見方があります。

銀行セクターへの影響は限定的

企業の中で特に心配なのは、信用取引に直接関わり、投資家に貸し出した信用取引向け融資の全額を回収できない可能性がある証券会社かもしれません。

融資残高の10%が焦げ付いた場合の損失は、証券会社の2014年の通年利益を上回るものと推定されています。一方、銀行セクターによる信用取引向け融資は純資産の1%程度に留まり、リスクは証券会社を遥かに下回ります。株式市場の下落が金融システムを崩壊させるリスクは限定的と思われます。

バリュエーションは正常な水準へ

皮肉なことに、今回の株価急騰と急落は、今後の中国の長期的な経済の安定成長に向けた有意義な経験となったかも知れません。

株式市場では大幅な調整の結果、中国株式市場のバリュエーション(投資価値評価)は正常な水準へ戻し、足元の中国A株の予想株価収益率(PER)は15倍程度、H株は10倍程度です。優良銘柄では割安感も出始めています。当面不安定な状況が続くかもしれませんが、時間がたてば中国についてもその他新興国市場についても、絶好の買場が提供される可能性があります。

 

上海総合指数の推移と主な金融政策・株価対策等 (日次、期間:2015 年1 月5 日~2015 年7 月10 日)

出所:ブルームバーグ、各種報道のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

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