企業業績に対するもう一段の下方修正リスクに警戒 | ピクテ投信投資顧問株式会社

企業業績に対するもう一段の下方修正リスクに警戒

2019/04/15アルテ
※投資リスク、手続・手数料等は、目論見書をご覧ください。

ポイント

ピクテが算出する先進国の景気先行指数は、前月に続いて軟化しました。これは、足元の景気後退懸念が直ちに払拭されるものではないことを示唆しており、企業業績に対するもう一段の下方修正をもたらす可能性も排除しきれません。その為、前月に続き、ディフェンシブ性の高いポートフォリオを維持します。

3月の投資環境と主な投資行動

2019年年初以降、世界の株式市場は上昇基調にある中、当ファンドの基準価額も2019年年初以降、緩やかながらも引き続き上昇基調となっています(2019年4月10日時点)(図表1参照)(2019年3月末までの基準価額変動要因は図表2参照)。

短期的な株式市場の高値警戒感や、景気後退懸念の再燃などが意識される中で、先進国債券が底堅く推移しました。先進国を中心とした軟調な経済指標や米国の長短金利の逆転などを受けて安全需要が高まった他、欧米中央銀行のハト派(金融緩和選好)姿勢が明確になったことなどから、先進国国債などの世界の債券市場が堅調な推移となりました。

一方で世界の株式市場は、投資家心理の悪化が重石となったものの、米中通商協議への進展期待や欧米中央銀行のハト派転換などの好材料が相場を下支え、概ね前月末から変わらずとなりました。

ドル・円為替市場は、米国景気の鈍化懸念や米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止観測からドル安に振れる局面がありました。しかし月末にかけては米中通商協議の進展期待などからリスク回避姿勢が後退し、月間を通じては小幅な円安・ドル高となりました。ユーロ・円為替市場は、欧州中央銀行(ECB)が利上げに慎重な姿勢を示したことや、軟調な経済指標が相次いだことなどから、円高・ユーロ安が進行しました。

こうした市場環境下、当ファンドでは2019年3月末時点において、債券市場の短期的な割高感を警戒し、債券を一部現金化した一方、株式の組入れについてはディフェンシブ性の高さや、中国の景気支援策などの恩恵に注目した組入れとし、引き続き引き続き慎重な投資スタンスを維持しています(図表3参照)。

 

記載のデータは、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

 

企業業績にもう一段の下方修正リスク 慎重な株式の組入れのスタンス継続

株式市場は、昨年10-12月期の下げの大半を回復し、 MSCI全世界株価指数の2019年の年初来(1-3月期)騰落率は10%を上回りましたが、今後数ヵ月については、好調なパフォーマンスが再現される公算は低いと考えます。先進国を中心とした経済の減速が企業利益を下押しているからです。

世界企業の通年の利益成長率に対する株式アナリストのコンセンサス予想は、前年比+6%と2018年の同+15%を下回ります。ピクテのモデルは、利益成長率が大幅に悪化する可能性があることを示唆しており、通年予想を同+1~2%としています。(図表4参照)

主要地域市場の中で調整局面入りの可能性が最も高いのは米国株式市場だと考えます。ピクテのモデルで測った割高感が最も際立つというだけでなく、企業の利益成長率が過去最高の11%から低下することが避けられそうにないからです。全米企業エコノミスト協会(NABE)の調査によると、米国企業全体のほぼ3分の2が賃金コストの上昇を報告しているとのことです(図表5参照)。

このように、先進国を中心とした景気減速やマージンの低下圧力の高まりなどが懸念される中、企業業績の下方修正リスクは一段と高まっていると考えられることから、株式の組入比率は相対的に低位としています。

そうした株式の中では、景気減速局面で強みを発揮できるディフェンシブ性の高いヘルスケアや景気悪化局面でも底堅く成長が見込まれる優良企業などに注目した組入れを行っています。

景気敏感セクターは2018年後半に一時的な調整があったとはいえ、その後は、再び堅調に推移し、年初来の相対パフォーマンスはディフェンシブ・セクターを上回りますが、景気の減速が続く状況では値上がり益が解消される可能性があると考えます。世界景気敏感株式と米10年国債利回りとの相関は通常高くなっていますが、足元ではその相関が大きく低下しているため、今後平均回帰すれば世界景気敏感株式に下落圧力がかかるとみています(図表6参照)。

 

 

中国の景気支援策の恩恵を受けるとみられるアジア株式(除く日本)は注目

また、株式の中ではアジア株式(除く日本)には注目しています。

中国から金融緩和や減税・消費刺激策などの景気支援策が打ち出されています。こうした政策効果により、中国経済は2019年下期以降、成長ペースが再び加速する可能性もあるとみられます。足元でも、こうした政策効果により、製造業購買担当者指数(PMI)などの改善がみられています(図表7参照)。

こうした観点からは、中国経済に対する懸念後退・回復期待の恩恵を受けるとみられる香港株式の組入れを開始したほか、アジアの金融銘柄などの組入れを維持しました。

 

 

短期的な割高感を警戒し、債券を一部現金化

短期で利回りが急速に低下したオーストラリア国債の組入れを引き下げた他、米国の期待インフレ率が顕著に回復したことなどを背景に、米国超長期国債(物価連動)から米国超長期国債に一部資金をシフトしました。

新興国債券については引き続き相対的な割安感(図表8参照)などから組入れ比率を維持したほか、メキシコの通貨動向やインフレ圧力に落ち着きがみられることなどを背景に、メキシコ中期国債を新規に組入れました。

 

 

欧米の金融政策のハト派転換などを背景にコモディティを売却、金は買い増し

また、オルタナティブ部分では、欧米の主要中央銀行の金融政策がハト派に転換したことなどを背景に、コモディティ指数(ETF)を売却したほか、金(ETF)は買い増しを行いました。

 

今後の運用方針

米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派転換や、中国における景気刺激策に対する期待から、年初来の株価上昇を持ち越す展開となりました。しかし、足元の株価水準が既にこうした楽観的な材料を織り込んだとすれば、一層の上値余地は限定的であると思われます。

また、ピクテが算出する先進国の景気先行指数は、3月は前月に続いて軟化しました。これは足元の景気後退懸念が直ちに払拭されるものではないことを示唆しており、企業業績に対する一段の下方修正をもたらす可能性も排除しきれません。その為、株式については引き続き慎重な姿勢を維持します。一方で、中国における景気下支え策は、中国およびアジア諸国にとっての好地合いをもたらすとみて、こうした地域の株式市場に注目していきます。

債券については、FRBのハト派転換などを織り込んで、社債市場が大きく上昇したことから、短期的には割高感が意識されるとみています。新興国債券市場については、引き続き利回りや通貨の水準が割安であるとみて注目しています。

 

 

 

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

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