アルテ運用チームからの手紙~市場が変動する中でより防衛的な投資スタンス~ | ピクテ投信投資顧問株式会社

アルテ運用チームからの手紙~市場が変動する中でより防衛的な投資スタンス~

2020/03/02アルテ
※投資リスク、手続・手数料等は、目論見書をご覧ください。

ポイント

ピクテ・ダイナミック・アロケーション・ファンド(愛称 アルテ)の運用チームから、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて変動する市場に対する見方、運用方針についてのメッセージをご紹介いたします。

新型コロナウイルスの市場への影響を考える

新型コロナウイルスの感染拡大懸念から、世界の金融市場は大きく変動しています。

マクロ環境を見ると、世界の経済活動は、まさに回復に転じようとしていた時点で、今回の新型コロナウイルスの打撃を受けています。特に米、中両国は、貿易戦争の休戦を受けて地政学的緊張が和らぎ、経済指標が相次いで改善する中、マクロ経済の勢いが増しつつある状況でした。
また、新規受注の世界的な回復を受けて、在庫調整が終盤に差し掛かりつつあることから、産業活動の改善が間近い兆しが見られていたのです。

また、バリュエーション(投資価値評価)面では、株式市場の一部が買われ過ぎの水準にあったとはいえ、リスク・プレミアムは、総じて、株式は債券に対して魅力的であることを示していました。ただし、投資家のポジションを測る指標の一部には投資家の慢心を示唆すものもありました。そうした状況下、今回の感染拡大のニュースが直撃したわけです。

ピクテでは、景気および企業利益の2020年上半期中の回復を想定していましたが、こうした期待は先送りを避けられそうにありません。特に経済への打撃が最も強くなるのは2020年1-3月期で、4-6月期には本格的な回復に転じるとの見方を基本シナリオとしています。

2003年に発生した重症急性呼吸器症候群(SARS)に関するデータからみる限りは、今回の新型コロナウイルスに起因する経済の減速は、一時的であっても、それが長続きする可能性は低いということです。とはいえ、感染が長期化すること、或いは新型コロナウイルスが想定していた以上に悪性のウイルスであることが判明した場合などには、現時点での見通しが下振れするリスクもあり、今後の動向には十分注視していく必要があると考えます。

更に、短期的かつ外因性のショックが、経済や市場に打撃を与える副次的な影響の可能性にも注意を払わなければならないと考えます。こうした影響は通貨や信用の状況を反転させかねません。世界の中央銀行の対応は、市場の暴落を止める鍵だと考えますが、これまでのところ、流動性の供給は限定的です。また、財政政策も有効な手段となり得ますが、金融政策と併用される公算が大きいと考えます。もっとも、政策の実施に制約が無いわけではありません。ユーロ圏では既存の財政規律が迅速な対応を妨げる可能性があり、一方、中国は、成長を下支える需要とインフレおよび通貨安のリスクとの均衡を図る必要に迫られています。

バリュエーションと投資家心理を測る指標の精査も必要です。グローバル株式は直近の高値から調整が進んだものの、予想株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)などのバリュエーション指標は過去数ヵ月の大幅上昇分を相殺したに過ぎません。相対ベースでは、株式のリスク・プレミアムが更に拡大しており、利回りが史上最低水準近辺に留まる国債と比べて株式の長期的な魅力が増しています。

一方、短期の投資家心理の観点からは、総じて「中立」の評価が示唆されています。ボラティリティなど一部の指標は大きく調整することを示唆しているものの、投資家サーベイなどはより複雑で、底堅い動きを示しており相殺しているからです。

中・長期の観点からみると、ここまでの上昇相場は、巨額の投資資金が株式市場に流入していたわけではなかったため、多くの投資家に支持されていたわけではないと考えられます。
株式よりも社債市場を懸念しています。借入を用いた投資の対価が過去最低水準に落ち込み、ハイイールド債市場では債務不履行(デフォルト)率が上昇し始めています。足元で、新興国債券が先進国債券を上回るパフォーマンスを示していることは、中国における新型コロナウイルスの新規感染の抑制を背景に、リスク回避の対象が変化しつつあることを示唆している可能性もあるとみています。

一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて世界経済への悪影響が意識されたことから、世界の国債市場は大幅に上昇(利回りは低下)しました。

不透明な市場環境下での運用方針~より防衛的な投資スタンス~

新型コロナウイルスの感染と影響については不明点が多々残ることを認めつつ、リスクの見通し策定には、ファンドの資産配分における4つの柱、即ち、マクロ経済、流動性、バリュエーションならびに投資家心理、を引き続き注視していきます。見通しの詳細については、自動車、レジャー、航空等の(景気変動の影響に左右されやすい)景気敏感セクターが、従来の予想以上に持続的な圧力に晒されると考え、警戒しています。

一方、既に形成されたメガトレンド(長期的に持続的なトレンド)は、新型コロナウイルスの発生によって一段と強化されることが予想されます。グローバル・サプライチェーンが分断され、自動化(オートメーション)やモビリティ・ソリューションが社会に受け入れられる状況は、今後も継続すると考えられるからです。技術革新と並行して、資源効率や環境の質の改善を可能とする企業は、価値を増し続けると思われます。

ファンドのポートフォリオについては、新型コロナウイルスの市場への影響を巡る不透明性を勘案して、 従来よりも慎重な組入れとし、リスクを中程度に抑えつつ、株式の組入れを低減させ、債券のデュレーションを長期化しました。株式の業種セクターでは、防衛的な姿勢を強め、日本を含む各国の景気敏感セクターの組入れを大幅に引き下げる一方、情報技術や環境関連等のメガトレンドに沿ったセクターの組入れを引き上げました。
また、ポートフォリオの組入れ銘柄の大幅下落の影響を回避するため、金や国債に注目しています。国債は決して安いヘッジ手段ではありませんが、中央銀行による流動性供給の見通しや経済成長の下振れリスクを勘案すると有効な手段だと考えます。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

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