景気敏感セクターから公益などのディフェンシブ・セクターへ | ピクテ投信投資顧問株式会社

景気敏感セクターから公益などのディフェンシブ・セクターへ

2019/01/11グロイン
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ポイント

世界の株式市場は2018年10月以降年末にかけて、情報技術(IT)などの景気敏感セクター中心に大幅下落となりました。また、市場では米国の利上げ動向、米中貿易戦争の行方など、不透明感が高まっています。こうしたなかで、情報技術(IT)や資本財サービスなどの景気敏感(シクリカル)セクターが公益などのディフェンシブ(景気に左右されにくい)セクターに対してパフォーマンスで圧倒的優位であった状況に変化が見られます。

株式市場が大きく下落するなか公益セクターは相対的に底堅く推移

世界の株式市場は2018年10月以降、情報技術(IT)などの景気敏感セクター中心に大幅下落となりました。

株式市場の下落の背景には、①米国の利上げ、②米中貿易戦争に対する懸念、などの外部環境が厳しさを増すなか、これまで市場をけん引してきた情報技術セクター銘柄などの主要企業が相次いで失望的な決算や見通しを発表したことが下落に拍車をかけました。さらに、米国の政府機関の一部閉鎖などをはじめ米国の政治動向に対する懸念が高まったことなどもマイナス要因となりました。

こうしたなか、米中貿易戦争の影響をより受けると懸念される情報技術(IT)セクターや資本財サービスなどをはじめとした景気敏感(シクリカル)セクターの下落率が大きくなりました。一方、当ファンドの投資対象セクターである公益などのディフェンシブ(景気に左右されにくい)セクターは相対的に底堅く推移しました(図表1、2参照)。

 

 

今後も市場の値動きが大きくなる可能性も

2019年年初からは、米国連邦準備制度(FED)の利上げ一時中止や米中貿易協議の再開などに対する期待から市場は反発する局面が見られましたが、足元ではさまざまな経済指標から景気の減速感が認められます。

今後も引き続き米中貿易摩擦、日欧米、中国の金融政策、イタリアの財政問題、ブレグジット(英国の欧州連合(EU)離脱)の動向などの不透明要因が存在しており、リスク回避の動きから市場の値動きが大きくなる可能性もあり、注視が必要と考えらます。

こうした環境下ではよりディフェンシブ(景気に左右されにくい)セクターが注目されると考えられます。

 

注目点~景気敏感セクターからディフェンシブ・セクターへのセクターローテーション

情報技術(IT)や資本財サービスなどの景気敏感(シクリカル)セクターが、公益などのディフェンシブ(景気に左右されにくい)セクターに対してパフォーマンスで圧倒的優位であった状況に変化が見られます。

過去の実績では、景気減速局面では、ディフェンシブセクターが景気敏感セクターをアウトパフォームする傾向が見られました(図表3参照)。その際にはローテーションは比較的短期間で起こっていることから、今後の動向に注目です。

 

 

投資戦略~投資方針に変更なし

市場の不透明感が強い局面では、財務体質が健全で配当や利益の安定成長が期待できるディフェンシブ性の高い銘柄に注目です。

実際、市場の不透明感が強く景気サイクルの後半の期間では公益株式(MSCI世界公益株価指数)は電力危機や原発停止の影響のあった期間を除くと市場平均(MSCI世界株価指数)を上回って推移する傾向が見られました。(図表5参照)

米国では金融引き締め路線、欧州中央銀行(ECB)は2018年12月に量的金融緩和を終了、日本は出口戦略を模索しています。今後主要国では金融政策から財政政策へのシフトと長期金利の上昇が想定されます。

長期金利の急上昇は配当利回りの相対的な魅力を低下させ、金利負担増となることなどから公益企業の株価にマイナス要因となりますが、規制下の公益事業では、金利負担コストはタイムラグはあるものの公共料金に反映でき、景気の回復は増益・増配をもたらし株価の押し上げ要因となります。このため金利上昇による株価の調整は投資機会とみています。

 

 

ご参考:これまで市場をけん引してきたFAANG

これまで株式市場をけん引してきた(図表6参照)、 FAANG(フェイスブック(IT)、アマゾン(一般消費財サービス)、アップル(IT)、ネットフリックス(IT)、アルファベット(グーグル)(IT)など(注)の米国のハイテク巨大企業の決算が2018年10月に相次いで発表されました。

これらの企業の時価総額合計は米国のS&P500種株価指数の1割超を占めることから市場への影響が大きくなっています。FAANG各社は過去最高売上高を更新するなど業績の伸びを示したものの実績や第4四半期の会社予想などが市場予想を下回ったことなどから2018年10月以降株価が大きく下落し、情報技術(IT)セクターはじめ景気敏感セクターの下げをけん引しました(図表7参照)。

好業績を継続してきたこれらの企業は米中貿易摩擦や景気減速の影響を受けやすく今後注視が必要とみられます。

また、個人情報の扱いや取引のルールについて規制を設ける動きも各国で進んでおり、これらもFAANGの株価のモメンタムに影響を与えていると見られます。

一方、こうした環境下、公益などのディフェンシブ(景気に左右されにくい)性の高いセクターは底堅く推移(図表7参照)しており注目です。

注:セクター表示は2018年11月末現在のGICS分類に基づく。12月から分類変更

 

 

※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。

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