選挙結果、中銀総裁辞任・・・それでも穏やかなインド株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

選挙結果、中銀総裁辞任・・・それでも穏やかなインド株式市場 インド アジア 新興国

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ポイント

これまで世界的な様々な問題とは一歩離れたところにいたといえるインドは、12月に入って開票が行われた地方選挙で与党・インド人民党が全敗したことに加えて、インド中銀総裁が任期を残して辞任することなどが表明されるなど、立て続けに不安要素が浮上しました。しかし、インド株式市場は比較的穏やかに推移しています。とはいえ、来年の下院総選挙の結果や政策動向には十分注視していく必要があると考えます。ただし、中長期的なインド株式の投資魅力は変わらないとみています。

地方選挙の与党敗北、中銀総裁の辞任。 ・・・それでも、インド市場は比較的穏やか

2018年、英国はEU(欧州連合)離脱問題、フランスは「黄色いベスト」デモ、アルゼンチンやトルコは通貨危機、米中は貿易戦争などなど、世界の国々はそれぞれ多くの問題に対処しなくてはならない状況にありました。一方で、インドはこうした問題から一歩離れていたといえます。

ところが、2018年12月10日、インド準備銀行(中央銀行、以下、インド中銀)のウルジット・パテル総裁が任期を残しながらも辞任することを表明しました。

さらに、2019年の下院総選挙の前哨戦である、地方選挙において、12月初めに実施されたマディヤ・プラデシュ州、ラジャスタン州、チャッティスガル州の3州で野党国民会議派が第一党となったほか、テランガナ州とミゾラム州では地域政党が過半数を獲得するなど、与党インド人民党が全敗する結果となりました。

こうした問題が立て続けに浮上したものの、インドの株式市場は、比較的穏やかな推移となっています。

トルコ、アルゼンチンのように インドが転換点を迎える可能性は?

インドがトルコやアルゼンチンのように、重大な転換点を迎える可能性があるでしょうか?

確かに、一国の金融システムにおいて、中央銀行の独立性はグローバルな立場からみると非常に重要な要素であると考えられます。 インド中銀のラジャン前総裁に続き、パテル総裁と続けて辞任したことは、軽視すべきことではないと考えます。 そのため、インドがトルコやアルゼンチンと同じような道を辿るのではないかと懸念する向きがあることも理解できます。

こうした問題については、少し大局的な視点で検討してみることが有効ではないかとかと考えます。

経常赤字とインフレ率の動向についてみてみましょう。
インドの経常赤字とインフレ率の動向をみると、どちらも落胆するような状況にはないことがわかります(図表1、2参照)。

インドの金融システム基盤はトルコやアルゼンチンとは全く異なっていますが、インドについては外貨建て債務が大きな問題となることはないと考えられます。

インド中銀が総選挙を前にしても緩和的な姿勢を示さず、政府が金融規制コントロールの主導権を握ろうとするもくろみに対しても、断固としたスタンスを取り続けてきたことは、インドの政治的な信頼性を高めるものでした。

他の新興国でも同じような問題を抱えていますが、インドも長期的な構造改革の必要性があり、中央銀行の独立性もその1つであるといえます。

迫りくる2019年の下院総選挙にむけて 政策変更はあるか?

野党・国民議会派がここまで猛追するとみる向きはこれまでのところ、多くはありませんでしたが、一転、前述の通り足元の地方選挙において3州で国民議会派がインド人民党に勝利しました。

仮に2019年の下院総選挙において、単独過半数を獲得する政党がなかったとしても、いくつかの小規模政党は国民議会派と結束を強めていく可能性もあります。

インド人民党の地方選挙における敗北の原因は、農村部における不満の高まりなどがあるとみられています。有権者の約8割はこうした農村部の人々であり、農村部の人々の支持を取り付けることは極めて重要です。

マディヤ・プラデシュ州、ラジャスタン州の選挙結果は、インド人民党が敗北したとはいえ、国民議会派に対して大敗ではなかったことから、政府が財政規律を放棄し、完全にポピュリスト的な政策運営を迫られる可能性はやや後退したと考えられます。しかし、各地の選挙において、ポピュリスト的な訴えを掲げて選挙戦を戦っているのも事実であり、今後の政策運営には注視していく必要があると考えます。

中長期的なインド株式に対する投資魅力に 変更はない

地方選挙における与党の敗北、インド中銀総裁の辞任などのニュースを受けても、インドの株式市場は大きく下落することなく、比較的穏やかに推移しています(図表3参照)。

この背景には、インド中銀がより緩和的な政策スタンスとなるとの期待があります。このことは、パテル総裁の後任に前財務次官シャクティカンタ・ダス氏が任命されたことでより確信を得たと考えられます。
加えて、インド中銀と政府の意見の相違はこれまでも明白であり、市場では今回の辞任劇も特にサプライズではないと受け止められていたとも考えられます。

しかし、今後(特に下院総選挙の結果)の動向については、株式市場をはじめインドの金融市場の下落要因となる可能性もあるため、引き続き注視していく必要があると考えます。

一方、インド株式に対する中長期的に楽観的な見方には変更はないとみています。

今後も中長期的に高い経済成長が見込まれていること、若い人口が多く、労働力として経済成長をけん引していくと期待されること、構造改革の進展など、構造的な 成長を支える柱は損なわれていません。

選挙の結果やインド中銀と政府との関係などを受けて、市場が調整する局面では、長期的な成長が期待できる優良企業への良好な投資機会となる可能性もあると捉えています。

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