ファンド・マネジャーからのメッセージ:2020年2月 | ピクテ投信投資顧問株式会社

ファンド・マネジャーからのメッセージ:2020年2月 インド アジア 新興国

※投資リスク、手続・手数料等は、目論見書をご覧ください。

ポイント

2019年、株式市場が発する様々なメッセージ、そして、インドへの訪問を通じて多くの学びがありました。今後も良好な投資リターンを実現するためには、我々の一貫した投資に対する信念に従いつつも、変化を受け入れる柔軟性とのバランスをとることの重要性を改めて確認する一年となりました。

参考指数を上回るパフォーマンスを達成した2019年

2019年を振り返ると、当ファンドのパフォーマンスは年間では参考指数であるMSCIインド10/40株価指数を上回る成果となりました。こうした数字の上では「成功」を収めたわけですが、これは他との比較という意味に過ぎません。

我々が考える「成功」とは?

我々は運用を行う上で「成功」と考えるのは、我々の投資哲学、投資行動が正しかった、という証拠を示すことです。投資とは、信念の証となる行為であるといえるでしょう。
そして、その「成功」の証拠となるのは、結果として得られる絶対的なリターンによって測られると考えます。

ピクテのインド株式運用チームは、専門性と豊富な経験を有しています。我々が綿密な調査に基づいて銘柄を選別し、投資を行っていくことで、中長期的にはより良好なリターンが実現できると信じています。また、たとえ、どんなに高い成長期待のある株式であっても、適正な価格で購入することが大切であると考えています。

信念は確信に変わることもあれば、時には挫かれることもあります。こうしたときには、その状況から学びとることがあるに違いありません。しかし、立ち止まり過ぎることもよくないのです。

もちろん、我々の投資判断が明らかな間違えであることを示す証拠が十分にあるときには、それを素直に認める必要がありますが、困難に直面しても、それに負けない強靭さは必要であると考えます。この2つのほどよいバランスをとることが、重要であると考えます。

2019年の市場から我々が学んだこと:

①質の高い優良企業の強さが際立った1年

マクロ経済と金融市場の環境としては、よりチャレンジの多い年ではありましたが、質の高い優良企業にとっては、こうした困難な状況が追い風となりました。
インド経済の成長率は、ここ数年間で最も低水準となる前年比+5%台に留まりました。経済成長率が低下する中、資金不足や経営能力の低さなどから、難局を上手く乗り越えることができなかった企業もありましたが、その一方で優良企業については、市場シェアを拡大し、高い成長ペースを維持しました。

例えば、インド格安航空最大手インディゴを運営するインターグローブ・アビエーションは、優秀な経営陣により事業執行が行われている収益性の高い企業です。同社は、従来型の航空会社であるジェット・エアウェイズが資金難により2019年4月から全便の運航停止、6月よりインド倒産法による清算手続きに入るといった中で、市場シェアを拡大しました。

②グループ全体のキャッシュ・フローが重要

インドでは有力なファミリーが様々な事業を手がける企業を傘下において、経営を行うといった財閥が存在します。上場企業は企業グループの一部にすぎないこともあり、企業グループ全体のキャッシュ・フローの状況を見極めることが非常に大切になります。

例えばメディア・コングロマリットであるジー・エンターテインメント・エンタープライゼスについては、非上場のインフラ・ベンチャー子会社が債務問題を抱えていたことが影響し、あやうく破綻するところでした。

③市場の不条理は残る

2018年、インド株式市場は大きく二極化が進みました。株価が大きく上昇した銘柄とそれ以外の銘柄での、バリュエーション(投資価値評価)格差が拡がりました。このとき、この状況がいつ解消されるか予測することはできませんでしたが、我々がとれる唯一の妥当な投資行動としては、適正と考えられる株価水準を下回る株価で取引されている銘柄を購入することでした。

2019年には、こうしたバリュエーション格差がある状態は完全には解消されませんでしたが、2018年に比べると格差解消に向かっているかのようにみえました。

④一般の人々から伝わる話は有益

実際にインドに暮らす人々との会話の中には、非常に有益で、価値ある投資アイデアを提供してくれることもあります。我々は2019年末に再びインドを訪れました。今回はテクノロジー産業の中心地バンガロールから、農村風景が広がるパンジャーブ、グジャラート州カッチ地方の塩砂漠と各地を巡りました。

インドの人々との交流から得た学び

①引き続き進化を遂げるインドのIT産業

バンガロールでは、インドにおけるソフトウェア産業がどのように発展しているかを理解するため、Tコンサルタント、スタート・アップ企業、キャプティブ・オフショア・センター(IT業務を上流工程から幅広く受託する拠点)などを巡り、約20名の人々と交流を持ちました。

業界で求められる人材像にも大きな変化がみられていて、例えば、テスティング・サービスにおける15年の経験を持つ専門家よりも、たった5年の経験にすぎないもののクラウド・コンピューティングの専門家により価値があるとみられています。

他との協業などのパートナーシップも新規案件の獲得には重要となっていて、時にスタート・アップ企業が最も優れた製品/ソリューションを提供することもあります。インドのIT産業における生産性の向上はこれまで以上に求められているのです。

今回、バンガロールでの交流から、我々はインドのIT産業には今後も良好な需要が見込まれる成長産業であるとの見方を改めて確信しました。

②パンジャーブの「実際の現場」が与えてくれた有益情報

パンジャーブでは、自動車ディーラー、小売店のオーナー、大手企業の支店長など総勢25名との交流を持ちました。これは、我々が投資を行っている企業が、実際の現場でどのように事業を行っているかを確認する意味あいもあります。

一例として、未上場のトラクター・メーカーを訪問しましたが、これは自動車産業全体を見る上で、また、同業界内の上場企業を調査する上で、有益な手がかりともなると考えています。この企業は製造工程を統合して1つの拠点で行う低コストオペレーターのパイオニア的企業であり、海外市場でも需要を獲得し、同分野の輸出ではインドでも1、2を争う優位性を持っています。

③市場の判断は正しいか?カッチ地方で確信した我々の見方

カッチ地方では、インドのセラミック産業の拠点を訪れました。タイルが新たな日用消費財として、投資家からの注目が集まったために同業界の企業の株価は上昇し、株式のバリュエーション(投資価値評価)は、他の消費財セクター並みの割高水準へと上昇していました。

しかし、我々は、こうした多くの投資家の見方には懐疑的でした。なぜならば、インドにおける同産業のブランド力は低いからです。そしてやはり、今回、多くの小規模企業(未上場)への訪問を通して、同産業は参入障壁が非常に低いこと、それゆえ、高いリターンを継続的に生み出すことは困難であるとの確信に至りました。

 

投資の世界にも通じる、一貫した信念と変化を受け入れる柔軟性のバランス

パンジャーブでは、シク教の聖地である黄金寺院に立ち寄る機会にも恵まれました。シク教は世界の主な宗教の中では比較的新しい宗教ではありますが、それでも500年以上の歴史を有しています。

長く続く(または生き残る)ためには、「成長するなにか別のもの」を融合させていくとい

うことが必要不可欠と考えられます。200年以上生き残っていける企業はいくつあるでしょうか?シク教のように宗教が長く受け継がれていくには何が必要でしょうか?

我々は、宗教は3つの要素(①人々の信念の中核であること、②精神的に成長したいという要求を叶えてくれる、③世界の変化に対して、迅速ではないものの、変化を受け入れる柔軟性がある)を併せ持っているからこそ、長く受け継がれているのだと考えます。

投資の世界でも、こうした要素は同じように重要であると考えます。顧客のニーズを満たし、正しい文化をも持って経営が執行されている企業は、変化を受け入れることができる限り、生き続け、成長が期待できると考えます。同様に、我々自身も、どんな局面においても自らの信念に一貫して従いつつも、世界の変化を柔軟に受け入れることができれば、良好な投資リターンをあげることができると考えます。

 

※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。 

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