2019年6月の基準価額動向と運用方針 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2019年6月の基準価額動向と運用方針 グローバル 先進国 新興国 新興国債券 新興国株式

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ポイント

ノアリザーブの基準価額は、2019年6月の世界の株式や債券などの市場の反発を受けて上昇しました。米中貿易戦争に加え、英国の欧州連合(EU)離脱など、様々なリスク要因が意識される中、欧州中央銀行(ECB)が政策金利据え置き期間の延長を決定し、また、米連邦公開市場委員会(FOMC)でも金融緩和姿勢が鮮明となり、株式や債券などほとんどの資産の価格が上昇する展開となりました。一方、中東における地政学リスクの高まりもあり、金価格も上昇しました。

 

2019年6月、基準価額は上昇

2019年6月28日のノアリザーブの基準価額は、5月末比で196円上昇し、8,850円となりました。同期間の主な変動要因は、株式が+111円、債券が+117円、金が+26円、為替で-20円、分配金で-30円となりました。(図表1ご参照)
なお、円資産の比率は、前月末より上昇して74.4%でした

 

 

運用方針:株式は慎重スタンス、債券は現状の組入れを維持

各資産の組入比率については、ディフェンシブ性の高いポートフォリオ運用を継続し、株式の水準は低位を維持しました。株式部分では、世界メジャー・プレイヤー企業株式、ディフェンシブ企業株式、テーマ戦略厳選企業株式に投資を行う「コア・エクイティ・ファンド」の組入比率を高めました。

一方、債券部分については、先進国の国債に集中投資する優良先進国国債(為替ヘッジ)の組入れを大幅に減らしました。代わりに、国債だけではなく社債にも投資し、また投資対象国も大幅に増やした、ユーロ建て債券ファンドを新規に組入れました。また、新興国の債券については、今後の成長力や利回りに注目して、今後組入れを増やすことを検討します。

ファンドのリスク(価格変動)は低位で推移

ノアリザーブの設定来のリスクは、株式等と比較すると相対的に低位に推移し、概ね世界国債を下回る平均4%程度となっています。(図表2ご参照)
分散投資を徹底したアセットアロケーション運用を行うことによって、リスクを相対的に低く抑えています。

  

 

ノアリザーブと主要資産の騰落率

2019年6月は、株式や債券などほとんどの資産の価格が上昇する展開となりました。このような環境下、ノアリザーブのパフォーマンスは、堅調な推移となりました。 (図表3ご参照)

これは、「コア・エクイティファンド」の組入れを増やしたことがプラスに寄与しています。

  

 

今後の運用方針~慎重な投資スタンスを継続

先日のG20首脳会合で米中通商協議の継続が確認されたことや、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測から株式市場は再び高値圏での推移となりました。

しかし、マクロ経済指標の悪化や業績下方修正リスクなどに対する懸念は依然払拭されていないことや、FRBの利下げ期待もかなり楽観的な水準まで織り込まれていることから、慎重な投資スタンスを維持します。(図表4ご参照)

また、株式については、欧州経済の下げ止まりやECBの追加金融緩和などを受けて株価が上昇するシナリオも想定して、欧州株式を購入することを検討します。債券については、ユーロ圏の債券利回りの低下がかなり進んだことから、一部を米国や新興国現地通貨建て債券などに振り向けることも検討していきます。加えて、金融緩和期待に加えて、多くの地政学リスクも意識されていることから、金の組入比率を引上げることも検討します。

 

 

 

引き続き当面の変動については注意が必要

ノアリザーブは、市場環境の見通しに変化がある場合、「円安、インフレに備える局面」、「円高に備える局面」、「金利上昇に備える局面」など市場の様々な局面に応じて資産配分の変更を行います。

現在、2019年の世界の経済成長率がさらに低下するのではといった悲観論を先取りする動きも見られ、株式や為替市場は変動率の大きい展開になっています。また、米中貿易摩擦等の展開次第では、市場の動きが更に大きくなる可能性もあり、引き続きバランスの取れたファンド運営を心がける方針です。

株式:夏場が期待される欧州市場

世界貿易が縮小し、企業利益の先行きが危ぶまれる状況では、株式投資に慎重な姿勢を維持することが賢明だと考えます。

ピクテのモデルは、今後1年間の企業の利益成長率が、市場のコンセンサス予想であるおよそ7%に対し、前年比横這いに留まる、或いはマイナスに落ち込む可能性があることを示唆しています。(図表5参照)

米国株式は特にぜい弱です。ピクテのモデル上で最も割高な株式市場であるというだけでなく、米国経済が6ヵ月連続で減速し、主要先進国および新興国の経済成長をいずれも下回ることが、ピクテの景気先行指数によって示唆されているからです。過去のデータは、米国の経済成長率が名目ベースで3%を下回る局面で企業利益が減少する傾向が認められることを示しています。

米国株式市場は、FRBの利下げがあったとしても、追加的な恩恵を享受する公算は小さいと思われます。これは、2019年下半期の大幅利下げが既に織り込まれているからです。

更に、S&P500種株価指数等の主要株価指数はテクノロジー等、規制の強化や貿易戦争に左右されやすい業種の構成比率が高いことにも留意が必要です。

これに対し、ユーロ圏株式の先行きは明るさを増しています。域内の景気先行指数は、マイナス圏に留まるとはいえ、3ヵ月連続で改善し、米国を上回っています。また、ユーロ圏経済の原動力である消費は底堅さを維持しており、銀行融資も改善基調です。株価純資産倍率(PBR)、株価収益率(PER)ならびに株価売上高倍率(PSR)を勘案したピクテのモデルで測定すると、欧州株式は米国株式よりも割安です。

一方、英国株式は、引き続き魅力的です。高水準の配当利回りに加え、EU離脱(ブレグジット)を巡る懸念に起因する英ポンド安が、多くの多国籍企業の利益を押し上げています。

新興国株式も魅力的です。ピクテの景気先行指数は、新興国経済が先進国経済を上回って成長することを示唆しています。セクター別では、エネルギーや素材等、米ドルの減価の影響が予想されるセクターを、引き続きニュートラルとします。また、金融や不動産等、景気変動の影響を受けやすいセクターも同様です。

景気敏感株式の対ディフェンシブ株式の相対パフォーマンスは、景気敏感株式がアウトパフォームしています。従来、この相対パフォーマンスは、米国10年国債利回りと連動する傾向にあり、現在国債利回りが低下する状況下、逆行する動きが見られます。今後、相対パフォーマンスと国債利回りの連動性について注視が必要です。(図表6参照)

 

 

 

債券:ハト派が優勢

債券先物に織り込まれた、投資家の1年先までの米国金利見通しは、半年前の0.5%の利上げに対し、足元では1%の利下げを予想しています。しかし、このように大幅な予想の修正は行き過ぎと考えられます。

市場は、実際の利下げの幅に失望することとなり、債券利回りは上昇、価格は下落となる見通しです。グローバル債券市場は半年間の上昇相場を経て割高感が際立っていることから、投資評価はニュートラル(ベンチマーク並みの投資比率)からアンダーウェイトに引き下げます。(図表7、8参照)

ドル建て新興国国債もオーバーウェイトとしているのは、相対的に堅固な新興国経済が、新興国国債の米国国債に対するスプレッド(利回り格差)の縮小に資すると思われるからです。

先進国の社債は、投資適格債、ハイイールド債ともに引き続き割高です。企業の利益成長率が予想を下回る可能性が高いことを勘案すると、先行きを警戒する危険信号であると考えられます。同時に、信用格付けは悪化、レバレッジは上昇基調で、金融セクターを除く社債の発行残高はGDP(国内総生産)比で過去最高水準に達しており、ITバブル崩壊時の2000年或いはグローバル金融危機発生時の2008年に付けた水準を上回ります。(図表9参照)

景気変動の影響を受け難いディフェンシブ資産については、依然として、米国国債がユーロ圏国債を上回る利回りを提供しており、前者をオーバーウェイト、後者をアンダーウェイトとする根拠となっています。実際に、ドイツ10年国債利回りは-0.3%と、史上、最低水準を更新して最も割高な水準に達しており、ユーロ圏国債の半数程度は、利回りがマイナス圏に沈んでいます。

とはいえ、従来、値動きの荒い夏枯れ相場を控え、ドル建て新興国債券をオーバーウェイトからニュートラルに引き下げてリスク水準を落とすべきだとの判断に至りました。ピクテのモデルには、堅調なパフォーマンスの結果としての相対的な割高感が現れています。

金はオーバーウェイトを維持します。6月の月間騰落率は8.6%と全資産クラス中1位でしたが、割高感は全く見られません。また、季節要因やすう勢ともに金の支援材料となっています。

 

 

 

 

 

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

 

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