投資戦略~引き続き防衛的な投資スタンスを堅持(短縮バージョン) | ピクテ投信投資顧問株式会社

投資戦略~引き続き防衛的な投資スタンスを堅持(短縮バージョン)

2019/10/18クアトロ
※投資リスク、手続・手数料等は、目論見書をご覧ください。

ポイント

製造業を中心に景気減速感が強まっており、引き続き防衛的な投資スタンスを堅持します。具体的には、ディフェンシブ性の強い株式や、国債・金といった安全資産の比重を高めたポートフォリオを継続する方針です。ただし一足早く景気が減速している欧州ではいずれ財政政策が打ち出される可能性もあると見ており、欧州株式の組入れ比率の引上げも検討します。

9月の投資実績と市場環境

クアトロの2019年9月30日の基準価額は、前月末比で  -7円(-0.06%)の11,230円となりました。 (図表I参照) 2019年9月の基準価額変動要因の内訳は、株式+61円、債券-31円、オルタナティブ+13円、先物・オプション    -29円などとなりました。

年初来でみると、クアトロの基準価額は+7.8%と株式、債券、オルタナティブが局面ごとにバランスよく寄与し、安定して推移しました。

 

 

9月の世界の株式市場は上昇しました。米中の閣僚級通商協議の10月開催が合意されたことを受けリスク回避の動きが後退したことや、欧州中央銀行(ECB)が予想どおり金融緩和策を実施したことなどが株式市場の上昇要因となりました。月後半には米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが決定されたものの今後の政策金利予想の見方が分かれたことや、米トランプ大統領弾劾に向けた動きなどを受けて下落したものの、月間では上昇となりました。

世界の国債市場は下落(利回りは上昇)しました。8月の米ISM非製造業景況感指数が予想を上回る内容だったことや、米中貿易協議の進展期待などから、安全資産に対する需要がやや後退し、債券相場は反落しました。また米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)は予想通り金融緩和を行いましたが、追加的な金融緩和には慎重と受け止められたことも、債券市場にとってマイナス材料となりました。

ドル・円為替市場は、米中貿易協議が進展し閣僚級協議開催の示唆などを受け改善期待が高まったことや、FRBの早期の大幅利下げ観測が後退したことなどを受けて、円安・ドル高が進行しました。ユーロ・円為替市場は、英国の欧州連合(EU)離脱期限が延長されるとの期待が高まったことや、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測が後退したことなどを背景に、円安・ユーロ高が進行しました。

運用状況と今後の運用方針

当月の基準価額は前月末日比-7円の下落となりました。株式では世界優良株式やセクターニュートラルクオリティ世界株式ETFなどの優良株に加えて、公益株や生活必需品ETFなどディフェンシブ性が強い株式など、幅広い戦略がプラス寄与となりました。

オルタナティブでは東証REITが引き続きプラス寄与となった一方、このところ好調だった金は反落したためにマイナス寄与となりました。債券では短期的に買われ過ぎていた主要先進国の債券相場が下落したことから、米ドル建て公社債やユーロ建て債券を中心に、幅広い戦略がマイナス寄与となりました。

当月の投資行動としては、株式の比率を前月と同程度に留める一方(図表IV、①参照)、債券の組入れ比率をやや引下げ(図表IV、②参照) 、現金比率を高めました(図表IV、③参照) 。

株式部分では前月同様に世界優良株式や生活必需品株式、ミニマムボラティリティ株式など下落局面に強い戦略を中心としました。債券部分では短期的に相場の過熱感が強まっているとの見方から、米ドル建て公共債の比率を引下げると同時に、仏国債の先物の買い持ち玉を削減しました。オルタナティブ部分では大きな変更は行いませんでした。(図表III、IV参照)

 

 

 

今後の方針としては、製造業を中心に世界経済の減速感が強まっており、いずれ個人消費にも悪影響を及ぼす可能性が否定できないことから、慎重な投資スタンスを維持します。

具体的には、生活必需品やミニマムボラティリティ株式、公益株などディフェンシブ性の強い株式や、国債・金といった安全資産の比重を高めた保守的なポートフォリオを継続する方針です。

ただし一足早く景気が減速している欧州では、景気下支えのために財政政策が打ち出される可能性も視野に入れ、市場が過度に悲観的に振れる局面があれば、欧州株式の組入比率引上げを検討します。

株式:景気の先行き不透明感が高まるなか、ディフェンシブ性の強い株式を選好

【金融刺激策が株式市場の短期的な上昇相場をもたらす】

世界の主要中央銀行が打ち出した金融刺激策が、株式市場の短期的な上昇相場をもたらしていると考えられます。ECBによる一連の金融緩和策と米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げに加え、中国当局も引き締めの手を緩めています。とはいえ、足元の市場の上昇は、弱気相場内での上昇局面に過ぎないと思われます。 理由の一つは、既に過去最長記録を更新した米国の景気拡大局面が終盤に差し掛かりつつある兆候が認められることです。

【景気後退(リセッション)入りを警告するサインと企業利益鈍化】

米国国債の利回り曲線(イールドカーブ)の形状等、景気後退(リセッション)入りを警告するサインが、ここ暫くの間、点灯していたことに加え(図表1参照)、企業利益は伸びの鈍化が顕著です(図表2参照)。同時に、米・中間の貿易戦争が景気を下押す状況が続いています。 上述の要因の全てが、地域市場および業種セクターに対する慎重な姿勢を促しています。

 

【ディフェンシブ銘柄を選好】

貿易戦争の影響を巡る懸念が強まるなか、投資家は再びディフェンシブ銘柄を選好しています。 MSCI ACWI指数における世界景気敏感セクター(情報技術、資本財・サービス、素材、一般消費財・サービス)のディフェンシブセクター(ヘルスケア、生活必需品、公益、通信)に対する相対パフォーマンスは、米国10年国債利回りと連動性が高く、米国10年国債利回りが低下する局面ではディフェンシブセクターがアウトパフォームする傾向が見られました。しかし、直近では乖離がみられることから、今後の動向に注目です。 (図表3参照)

 

 

 

債券:マイナス利回りで取引される債券の比率が高い地域やハイ・イールドは要注意

【債券全般は魅力に欠ける投資対象】

債券は、魅力に欠ける投資対象となっています。主要国の債券利回りは大きく低下し、全体でみると直近ではマイナス利回りで取引されている債券が過去最高の15兆ドル規模となっているからです(図表4、5参照)。 とはいえ、資産分散のためには、債券に全く投資しないというわけにはいきません。投資家には、避けるべき債券を識別することが求められます。

 

 

【マイナス利回りで取引される債券の比率が高い地域に要注意】

マイナス利回りで取引される債券の比率が高い、欧州のソブリン債と社債、日本国債は今から投資すべきタイミングではないとみています。

【ハイ・イールドも要注意】

ユーロ圏および米国のハイ・イールド債券も注意が必要です。金融セクターを除く社債の発行残高はGDP(国内総生産)比47%と過去最高水準に達しているため注視が必要とみています。

【現地通貨建て新興国国債には投資妙味】

一方、現地通貨建て新興国国債は、ニュートラルを維持します。利回りは5.2%前後と6年ぶりの低水準に留まるものの、新興国通貨の増価による債券価格の上昇が見込まれるからです。ピクテの試算では、新興国通貨は対米ドルで25%程割安な水準にあり、投資妙味があると考えます。

・・・・ 続きはPDFダウンロードからご覧ください。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

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