ファンド・マネジャーからのメッセージ、「今」そして「これから」 | ピクテ投信投資顧問株式会社

ファンド・マネジャーからのメッセージ、「今」そして「これから」

2018/08/15新興イン
※投資リスク、手続・手数料等は、PDF版をご覧ください。

ポイント

当ファンドは、新興国株式の中でも配当利回り水準に魅力があり、かつ、収益・財務基盤が健全な銘柄を選別して投資を行っています。足元では米中貿易摩擦問題や米国の利上げをはじめ市場の流動性供給量の低下などが懸念される中、新興国株式市場は値動きが大きくなっています。こうした状況においても、一貫した投資スタイルを継続し、個別銘柄のファンダメンタルズの状況を注意深くウォッチしながらポートフォリオの構築を行っていきます。

新興国株式の中でも、高配当利回りの銘柄に注目

当ファンドでは、新興国株式の中でも、配当利回り水準に魅力があり、かつ、収益・財務基盤が健全な銘柄を選別して投資を行っています(図表1参照)。
「配当利回り」はバリュエーション(投資価値評価)指標の1つです。一般的に、魅力的な配当利回り水準(配当利回りが高い)の場合、現在の株価水準は割安とみることもできます。
こうしたことから、当ファンドは、投資スタイルでいうと「バリュー株投資」を行うファンドということになります。

新興国株式におけるバリュー株投資

過去の実績では、新興国株式における投資スタイル別にみたパフォーマンスは中長期的にみると、バリュー株投資(図表2の「新興国バリュー株」)がグロース株(同「新興国グロース株」)を上回りました。

しかし、2012年後半以降のバリュー株、グロース株の相対パフォーマンス(図表2の下段)をみると、バリュー株がグロース株に対して劣勢の局面が続いています。特に、直近過去2年は、多くの投資家が「成長」に注目し、テクノロジー関連銘柄が市場の上昇をけん引してきたことなどが背景にあると考えられます。

こうした市場環境は、当ファンドのようにバリュー株投資を行う運用者にとっては厳しい環境にありましたが、今後も、一貫して配当利回りに注目したバリュー株投資のスタイルを継続し続けることで、中長期的には好リターンが得られると考えています。

まず、市場環境については、変化の兆しもみられています。特に昨年大幅に株価が上昇し、バリュエーション面での魅力が薄れていたテクノロジー関連銘柄や、消費関連銘柄については、2018年年初来でみると下落(注)となった一方、低バリュエーションにあり、かつ、業績見通しの改善が期待されるエネルギーセクターなどは年初来でプラス注となっています。
(注):米ドルベース、配当込み

リスクの高い株式資産への投資における 「配当収入」の役割は大きい

過去の実績では、新興国高配当株式への投資は、中長期的にみると、相対的に良好なリターンを実現してきました。
背景には、割高になった銘柄を、割安感のある別の銘柄への入れ替えを継続的に行うことによって得られる「銘柄入れ替え効果」と、より厚みのある配当収入が得られる「高配当効果」などがあると考えられます(図表3参照)。

また、経済成長ポテンシャルの高さなどから、中長期的には好リターンが期待できる新興国市場ではありますが、一般に政治・経済・社会情勢の変動が先進諸国と比較して大きくなる場合があり、政治不安、経済不況、社会不安が証券市場や為替市場に大きな影響を与えることがあります。
実際の新興国株式市場でも、短期的には値動きが非常に大きくなることがしばしばあります。

こうした値動き(株価ボラティリティ)が大きいリスク資産への投資においては、確実な「配当収入」が存在することは、投資家にとって安心材料になると考えられます(図表3、4参照)。

なお、単一国への投資に比べると、複数国へ分散投資を行うことで、リスク分散が可能となり、株価ボラティリティは低減すると考えられます。
過去の実績では、新興国高配当株式は、高配当利回りに注目し、幅広い新興国の、様々な業種の銘柄に投資を行うことで、株価ボラティリティや最大下落率は相対的に低減されました(図表4参照)。

配当支払い持続可能性を 見極めることの重要性

これまで述べてきた通り、当ファンドは高配当利回りに注目した株式投資を行いますが、ポートフォリオの構築に際して、各企業が実際の企業体力以上に配当を支払い過ぎていないか、というチェックを常に行っています。

チェック項目としては、
①利益動向が大きく変動する傾向にないか (変動幅が安定的な企業を選好)
②財務レバレッジが高すぎないか (財務レバレッジがより低い企業を選好)
③配当性向の水準 (より慎重な配当性向水準の企業を選考)
といった観点から、持続的に配当の支払いが可能と考えられる企業を選び出し、銘柄を厳選しています。

「バリュー・トラップ」を回避する

さらに、バリュー株投資を行う上で、陥りやすいリスクである「バリュー・トラップ(割安のわな)」(株価指標から割安と判断される銘柄に投資したものの、一向に値上がりしない状況に陥ること)を回避することも重要となります。

当ファンドではポートフォリオの構築に際しては、こうした「バリュー・トラップ」を回避すべく、以下のような企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)の改善を見極める項目からスコア付けをし、銘柄選別に役立てています。

①業績予想修正の動向 (今後の利益予想の上方修正度合いがより大きい銘柄がより高スコア)
②収益構造 (投下資本利益率などに改善がみられる銘柄がより高スコア)

ボトム・アップによる銘柄調査結果がトップ・ダウン的な世界の流れも示唆

「バリュー・トラップ」を回避するための、前述のような観点からの銘柄チェックは、セクター別や国別ではなく、銘柄横断的に行っています。
それにより、どの国、どのセクターにさらなる詳細な調査が必要になるかを知る有益な手がかりになると考えています。

例えば、足元では、「バリュー・トラップ」を回避するための2項目の観点からみて、企業のファンダメンタルズが大いに改善していると考えられるエネルギー関連企業の数がこれまで以上に増えており、エネルギー・セクターは注目すべきであることを示唆していると考えられます。
企業のファンダメンタルズの変化に注目するといった極めてボトム・アップ的な手法は、トップ・ダウン的に世界的な流れをみる上でも役立つと考えています。

エネルギーセクターの例では、このところの原油価格は堅調に推移していますが、市場の注目点は、米国の景気拡大が終盤に差し掛かり、また、中国経済の減速などを受けて原油需要が減少し、原油価格上昇局面が終わりを迎える可能性に移っているとみられます。

また、供給サイドからは、米国のシェールオイルの増産などの可能性もあります。

原油先物価格のフォワード・カーブをみると、足元のスポット価格の水準に比べて、期先の先物価格が下回っています。このことは、市場参加者の平均的な見方では、将来の原油価格が下落するとみていることを示していると考えられます(図表5参照)。

しかし、ピクテの見方は少し異なります。
原油価格が今後も大きく変動せず、現状水準を維持するなら、エネルギー企業の利益予想は、上方修正される可能性が高い とみています。

また、需要サイドから考えると、原油輸入国であるインドが、中国が辿ってきた経済成長の道と同様、高成長の過程で原油需要はさらに拡大していく可能性もあり、世界的な原油需要を支えるとも考えられます。

一方、供給サイドからみると、米国のシェールオイルについては、よい油田ではすでに稼働率が高く、増加ペースはすでにピークを過ぎているとみられます。

当ファンドでは、足元で、魅力的なエネルギー銘柄が多く存在していると考え、エネルギーセクターの組入比率を引き上げています(図表6参照)。

今後の見通し ~リスク要因はあるものの、 ファンダメンタルズは堅調~

足元の新興国株式市場は様々な難局に直面しています。

1つには、米国の利上げなど世界的な流動性供給が細りつつあることです。これを受けた投資家のリスク回避の動きに加えて、各国の固有の政治的な問題などもあいまって、アルゼンチン、トルコ、ブラジルといった市場は大きくマイナスの影響を受けています。

加えて、米中をはじめとした世界的な貿易摩擦問題の深刻化・長期化への懸念も新興国株式市場の重石となっています。

中国の先行きをみる上で、オフショア人民元レートの動向は重要な指標となるとみています。現時点では、中国は2018年下期の景気減速等を各種政策によって乗り切ることができると考えています(図表7、8参照)。

現在、中国政府が推し進めている効率性の低い石炭や鉄鋼セクターなどの従来型産業における再編により、こうした産業の企業の利益動向は改善をみせ、中国経済全体にとって大いにプラスの効果をもたらしていると評価しています。

一方、米中貿易摩擦問題の影響については、依然として先行きの展開が不透明であり、この問題の深刻化・長期化は、人民元に対してさらなる下落圧力となる可能性もあるため、注視が必要と考えています。

当ファンドにおいては、引き続き、配当利回り水準に魅力がある銘柄の中から、収益・財務基盤が健全な銘柄を選別して投資を行っていく方針です。また、継続的に配当を支払っていける能力があるか、また、「バリュー・トラップ」を回避すべく、ファンダメンタルズが改善に向かっているか否かについても、しっかりと見極めていくことが重要であると考えています。

今後も新興国株式市場は、新興国経済がもつ高い成長ポテンシャルを背景に、中長期的には成長が見込めると考えられます。

一般に、リスク回避局面や流動性供給が細りつつある状況下では、新興国株式市場から投資資金を引き揚げる動きが加速することなどを通して、マイナスの影響を受けやすい傾向があります。
しかし、新興国経済や企業業績(図表9参照)は現時点は引き続き堅調であり、また、新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)水準は、依然として先進国株式に比べて魅力的であること(図表10参照)などが、株価の下支えになるとみています。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。)

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