バリュー株が優勢な局面。今後は「質の高い」企業が注目 | ピクテ投信投資顧問株式会社

バリュー株が優勢な局面。今後は「質の高い」企業が注目

2018/11/01新興イン
※投資リスク、手続・手数料等は、PDF版をご覧ください。

ポイント

2018年1月後半以降、新興国株式市場は先進国株式を大きく下回り、下落基調となっています。こうした中、スタイル別にみると、堅調な資源価格などを背景にエネルギーセクターは上昇となった一方、2017年市場を大きくけん引した中国などのハイテク関連企業の株価が低迷していることなどから、バリュー株がグロース株に比べて下落幅が小さくなりました。こうした流れなどもあり、当ファンドのパフォーマンスも市場平均に比べて下落幅が小さくなりました。

2018年年初来、 新興国株式市場は下落

22018年1月後半以降、新興国株式市場は様々な難局に直面しています。
1月後半に高値をつけた後、米国の長期金利の急上昇や、米国の保護主義的な通商政策を受けて米中間をはじめ世界的な貿易戦争が世界経済にマイナスの影響を及ぼすとの懸念が高まったことなどを背景に、世界の株式市場が大きく変動しました。こうした中で、投資家のリスク回避の動きが強まり、新興国株式は足元(2018年10月30日)まででみると下落となり、先進国株式との格差も広がっています(図表1参照)。

 図表1:2018年年初来の 新興国株式と先進国株式の推移

スタイル別では バリュー株が優勢に

新興国株式市場全体でみると、下落基調が続いていますが、バリュー株およびグロース株といったスタイル別のパフォーマンスをみると、いずれも年初来では下落(図表2参照)となっているものの、バリュー株の下落率は相対的に小さく、グロース株に対して優勢であることが示されています(図表3参照)。

図表2:新興国バリュー株指数と 新興国グロース株指数の年初来騰落率、図表3:新興国バリュー株指数と 新興国グロース株指数の相対パフォーマンス

バリュー株優勢の背景:堅調な資源価格、 割安感、主力ハイテク株の調整など・・・

2018年年初以降の新興国株式市場をセクター別の株価動向(米ドルベース、配当込み)をみると、原油価格をはじめ商品価格が底堅い推移(図表6参照)をみせていることなどに加えて、バリュエーション水準が依然として割安なエネルギーセクター(図表5参照)が年初来でプラスとなりました。また、素材セクターについても小幅下落に留まりました(図表4参照)。

新興国のバリュー株にエネルギー銘柄が多く含まれていることは、新興国バリュー株指数がグロース株に対して相対的に優勢となった背景の一因と考えられます。また、金融セクターについても、バリュエーション面で割安感があり、バリュー株の代表例ともいえますが、下落幅は市場平均とほぼ同水準となりました。

さらに、ヘルスケアや公益など一般的にディフェンシブ性の高い(業績が景気の変動に左右されにくい)セクターについても市場平均に比べると下落率が小幅となったことも特徴的な動きであると考えられます。

一方、2017年に新興国市場の上昇を大きくけん引してきた中国をはじめとした主力ハイテク関連銘柄が低調となり、新興国グロース株の重石となったことも新興国バリュー株が相対的に優勢となった背景の一つです。
2018年に一転してハイテク関連銘柄が低調となった背景には、①半導体市場の拡大ペース鈍化懸念、②米トランプ政権による通商政策を受けて中国や台湾などアジアのハイテク企業への制裁や追加関税による収益圧迫懸念、③中国当局によるオンライン・ゲーム業界に対する規制強化、などがあると考えられます。

図表4:2018年年初来の新興国株式 セクター別株価騰落率、図表5:2018年9月末時点の新興国株式 セクター別予想株価収益率(PER)、図表6:2017年以降の原油価格と CRB指数の推移

当ファンドの運用状況:基準価額は下落も、 市場平均に比べて下落幅は小幅

ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月決算型)/(1年決算型)(以下、当ファンド)も、2018年年初以降、新興国株式市場全体の流れを受けて、足元(2018年10月30日)まででみるとパフォーマンスは下落基調となりました(図表7参照)。

当ファンドでは、新興国株式の中でも配当利回り水準に魅力がある銘柄の中から選別し投資を行っています。「配当利回り」はバリュエーション(投資価値評価)指標の1つであり、「配当利回り」を手がかりに銘柄を選別し、銘柄の入れ替えを行うといったバリュー株投資の手法をとっています。
このため、当ファンドでは新興国株式の中でも「バリュー株」に注目して投資を行っているといえます。

前述の通り、足元でバリュー株がグロース株に対して優勢な局面となったことと同様に、当ファンドのパフォーマンスも足元で市場平均に比べると下落幅が小幅に留まりました(図表8参照)。

また、当ファンドの銘柄選別において、バリュー株投資を行う上で陥りやすいリスクである「バリュー・トラップ(割安のわな)」(株価指標から割安と判断される銘柄に投資したものの、一向に値上がりしない状況に陥ること)を回避するべく、①業績予想修正の動向 (今後の利益予想の上方修正度合いがより大きい銘柄がより高スコア)、②収益構造(投下資本利益率などに改善がみられる銘柄がより高スコア)といった点に特に注目して、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)の改善度合いを見極め、スコアリングを行っています。

こうしたスコアリングの結果、堅調な資源価格などを受けて、ファンダメンタルズの大きな改善が見込まれることなどから、高スコアとなったエネルギーセクターの銘柄の組入比率を過去1年間大きく引き上げていました(図表9参照)。
前述の通り、2018年年初来、新興国株式市場は厳しい環境にある中でも、エネルギーセクターは堅調に推移していましたので、当ファンドにおけるエネルギーセクターの組入比率の引き上げは、当ファンドのパフォーマンスに対してプラスの寄与となりました。

一方、電気通信サービスセクターについては、競争激化などの影響から構造的に厳しい環境にあるとの判断から組入比率を引き下げ(2017年9月 5.7%→2018年9月 1.4%)とし、代表的な新興国株価指数に対して大きくアンダーウェイトとしたこともなどもプラスの寄与となりました。

図表7:2018年年初来の 当ファンドのパフォーマンス注1と新興国株式、図表8:2018年年初来の騰落率比較、図表9:当ファンドにおける過去1年間の エネルギーセクターの組入比率推移

市場の調整は、 「質の高い」企業への投資チャンス

当面、新興国株式市場を取り巻く環境は、不透明な状況が続く可能性があると懸念されます。こうした環境においては、ファンダメンタルズが良好な優良企業に関しても同様に大きく売り込まれる可能性があります。
このように優良企業の株価が下落し、バリュエーションが低下(魅力が高まる)した場合には、中長期的には投資の好機と捉えることができると考えます。

また、世界的に金利上昇の可能性が示される中では、財務レバレッジが低く、キャッシュ・フロー創出力の高い企業(それゆえ、配当の支払いもある)が注目を集め、市場を上回るパフォーマンスを達成できると考えています。

当ファンドではポートフォリオの構築に際しては、各企業が実際の企業体力以上に配当を支払い過ぎていないかという点をチェックするために、①利益動向が大きく変動する傾向にないか(変動幅が安定的な企業を選好)、②財務レバレッジが高すぎないか(財務レバレッジがより低い企業を選好)、③配当性向の水準(より慎重な配当性向水準の企業を選考)といった観点から、持続的に配当の支払いが可能と考えられる企業を選別しています。

こうした投資プロセスを経た結果、当ファンドの2018年9月末時点の組入銘柄の状況をみると、市場平均に比べて、財務レバレッジは低く(図表10参照)、また、株主資本利益率(ROE)の水準は市場平均を上回る水準にあるなど、「質の高い」企業群であることが示されています(図表11参照)。

不透明感が強い中においては、特に、「質」への逃避がみられる傾向があり、新興国株式市場の中でも、「質の高い」企業が投資家の注目を集める可能性が高いとみられます。こうした環境下では、当ファンドは優位なポジションにあると考えられます。

今後も、配当利回り水準に魅力のある銘柄の中から、収益・財務基盤が健全な企業を選別して投資を行っていく方針です。

図表10:純負債/資本比率の比較、図表11:株主資本利益率(ROE)比較

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。)

MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。 またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。

 

当資料をご利用にあたっての注意事項等

当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、投資信託説明書(交付目論見書)等をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、ご自身でご判断ください。●投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。


ページの先頭へ戻る