米中貿易戦争が激化する中、底堅く推移した当ファンド | ピクテ投信投資顧問株式会社

米中貿易戦争が激化する中、底堅く推移した当ファンド

2019/07/30新興イン
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ポイント

2019年4-6月期の新興国株式市場は、米中貿易戦争や世界経済に対する懸念が再燃し大きく下落する局面を経た後、6月後半以降は米金融当局による利下げ期待の高まりなどが好感されて上昇し、大きく上下する展開となりました。こうした中、当ファンドは新興国株式の平均に比べて相対的に底堅く推移し、2018年以降のアウトパフォーム基調が続いています。

2019年4-6月期の新興国株式市場: 期中、大きく上下する展開に

2019年年初以降は、米中通商協議の進展期待が高まったことや、中国の景気刺激策への期待、さらに、米国の利上げ休止などの金融政策の転換が世界的な流動性縮小に対する懸念を後退させ、投資家のリスク資産に対するセンチメントは改善しました。こうした流れを背景に、2019年1-3月期の新興国株式市場は2019年年初から反転上昇しました。

2019年4-6月期において、世界の株式市場は大きく上下する展開となりました。4月後半に米トランプ大統領が、中国との通商交渉の進展状況における不満を示したことなどをきっかけに、米中の関税合戦が再び激化し、世界経済の先行きや企業業績に対する懸念が高まったことなどから、5月の株式市場は大幅下落となりました。
その後6月に入ると、米国の金融当局が利下げを示唆したことなどが新興国株式をはじめとしたリスク資産に対して追い風となったほか、6月末の米中首脳会談の開催・貿易協議再開期待などもあり、世界の株式市場は反発しました。

こうした市場環境の中で、4-6月期の新興国株式は、先進国株式に比べると上昇率は小幅にとどまったものの、わずかながらも上昇となりました(米ドルベース、配当込み)(図表2参照)。

新興国の中でも、米中貿易戦争によってマイナスの影響を受けると懸念される中国株式は当該期間において下落しましたが、一方で、喫緊の課題である年金改革法案の審議に対する楽観的な見方など構造改革の進展が期待されたブラジル株式は上昇したほか、原油や金など堅調な資源価格などが追い風となったロシアや南アフリカなども相対的上昇率が高くなりました(図表2参照)。

当ファンドの足元のパフォーマンス: 昨年から引き続き市場平均を上回る

前述の通り、2019年4-6月期においては米中貿易戦争の激化やそれに伴い世界経済へのマイナスの影響などが懸念されたことを受けて中国株式などの下落率が相対的に大きくなり、新興国株式市場の重石となりました。

こうした中、ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月決算型/1年決算型)(以下、当ファンド)の2019年4-6月期におけるパフォーマンスは、新興国株式(円換算・配当込み)を上回る推移となり、2018年以降のアウトパフォーム傾向が続いています(図表3、4参照)。

2019年4-6月期に当ファンドが新興国株式に対してアウトパフォームした主な要因としては、①当該期間に相対的に上昇率が大きかったロシア株式の組入比率を高めていたこと(図表5参照)、②中国株式の中でも特に下落率が大きかった大型ハイテク関連銘柄を保有しておらず、当ファンドが投資していた金融や素材セクターにおける高配当銘柄は相対的に底堅い推移をしたことなどがあります(図表6参照)。

ロシアについては、米国からの追加的な経済制裁リスクが後退したとみられる一方、バリュエーション(投資価値評価)水準に魅力があるとみています。こうした中で、配当利回り水準に魅力があり、かつ、高株主資本利益率(ROE)を示しているような優良企業を厳選した上で投資を行い、相対的に投資比率を高めていました。

中国についても、引き続き配当利回り水準に魅力がある銘柄を中心に投資を行っていますが、一方で、中国のコミュニケーション・サービスや情報技術セクターの銘柄は、無配であったり、配当利回り水準が魅力的ではない銘柄が多く、直近でも投資を行っていませんでした。

今後の見通し:短期的には警戒も、政策 支援や米ドル高懸念の後退等が下支え

米中の貿易戦争問題や地政学的なリスクなどは短期的には市場の下落要因となりますが、中長期的には新興国経済は今後も先進国経済を上回る成長力を有しているとの見方に変わりはないと考えます。

短期的には、前述の通り、米中貿易戦争の問題が実体経済や企業業績にマイナスの影響を及ぼしつつあるとの懸念もあることは、マイナス材料であるとみられます。 しかし、そうした景気の下振れ懸念に対しては、中国当局が打ち出した所得税減税や預金準備率の引き下げなどのように、多くの新興国が景気の下支え政策を打ち出す余地を残しており、成長トレンドを下支えすることが可能であると考えます。

新興国の金融市場や資源価格動向に影響を与える米ドル相場については、足元で米国の経済成長見通しの下方修正などもみられることや、米国の金融政策の転換などにより、一段の上昇(米ドル高)懸念は後退したと考えられます。これは新興国市場にとって安心材料と考えられます。

さらに、新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、先進国株式に比べて依然として魅力的な水準にあり、こうした点も新興国株式市場を下支えする材料となると考えられます。

引き続き、魅力的な配当利回り水準かつ 「質」の高い企業に注目

引き続き、当ファンドにおいては新興国株式の中でも、配当利回りに魅力があり、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)が健全な優良企業を選別し、個別銘柄のボトム・アップにより投資を行っていく方針です(図表7、8参照)。

潜在的な成長力の高い新興国の中でも優良な企業の株価が、市場の調整局面で市場全体の流れを受けて下落した場合には、投資の好機となると捉えています。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。)

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