足元の新興国株式市場の状況、引き続き警戒が必要 | ピクテ投信投資顧問株式会社

足元の新興国株式市場の状況、引き続き警戒が必要

2020/03/24新興イン
※投資リスク、手続・手数料等は、目論見書をご覧ください。

ポイント

新型コロナウイルスの世界的な拡大の中で、投資家はよりいっそうリスク回避の姿勢を強めており、新興国株式・通貨は下落しています。3月以降の大幅な株式市場の下落を受けて、株価純資産倍率(PBR)も大きく低下したとみられますが、感染拡大の影響の程度・期間は依然として不明であることから、当面は一段安のリスクに警戒が必要と考えます。

感染拡大の影響を受けて、混乱が続く新興国株式市場

世界の金融市場は値動きの大きな展開となっています。新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中で、各国で人の移動を制限する措置がより厳格となりつつあることもあり、世界経済や企業業績に打撃となるとの懸念がいっそう高まっています。こうした中で、各国政府や金融当局から景気下支え策が打ち出されていますが、不安感を払拭するには至っておらず、投資家はリスク回避の動きを強めています。

リスク・オフの流れの中で、特にリスクの高い資産とみなされている新興国株式や通貨も下落しています。3月以降、インド、タイ、インドネシアやフィリピン、韓国などでは急激な市場の下落を受けて、一時、サーキットブレーカー(自動取引停止)が発動されたほか、フィリピンなどでは2日間の取引停止を行うなど、市場は混乱しています。

さらに、特に下落率が大きくなっているのが資源国です。原油などの商品市場でも世界の景気後退による需要減少懸念や、米ドルを手元に確保しようとする動きなどに押されて資源価格が大きく下落しています。このため、新興国の中でも、特に産油国などの資源国の下落率が比較的大きくなっています。

こうした市場全体の流れを受けて、2020年3月以降(19日まで)の当ファンドの基準価額も、株式・為替要因ともにマイナスとなり下落しています。

当面は一段安となるリスクに引き続き警戒が必要

新型コロナウイルスが欧米をはじめ世界的な規模で感染拡大しつつあることを考えると、企業のサプライチェーンにマイナスの影響が及ぶことで生じる供給ショックに加えて、移動制限、消費者心理の冷え込みなどによる需要ショックで世界経済の減速が懸念されます。さらに、こうした経済の冷え込みは信用収縮(金融ショック)につながるといった懸念も拭い去れません。こうしたことから、新興国株式を含めた世界の金融市場は、引き続き値動きが大きくなる可能性が残ると懸念されます。

また、足元で投資家が米ドル資金を確保しようとする動きが加速する中で、米ドル高が進行することも懸念されます。米ドル高は、ドル建て債務を有する国や企業の債務負担を増大化させます。新興国の中でも特に対外債務の多い国や米ドル建て債務の多い企業などにとってはさらなる打撃となると懸念され、投資家に敬遠される可能性もあります。 新興国株式の株価純資産倍率(PBR)をみると、足元の株価下落によって1.3倍を下回る水準へと大きく低下したとみられます(2020年3月20日時点)。

こうした大幅なバリュエーション水準の低下は、悪材料が株価に織り込まれつつある可能性を示唆するものですが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大の影響がどの程度のインパクトを持つのか、あるいはどれくらい続くのかについては依然として不透明な部分が多く、当面は一段の下落リスクの可能性もあることを心に留め置くべきでしょう。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。)

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