新興国市場の現状の見方と投資戦略 | ピクテ投信投資顧問株式会社

新興国市場の現状の見方と投資戦略

2020/03/30新興イン
※投資リスク、手続・手数料等は、目論見書をご覧ください。

ポイント

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、世界経済の低迷が懸念されています。こうした中、新興国各国では、国内での感染拡大の影響に加えて産油国では原油価格の急落などの影響が、経済・金融市場の重石となっています。当ファンドでは一貫した投資哲学を貫きながらも、局面に合わせたポートフォリオの微調整を行っていきます。

世界的な感染拡大の影響が重石、ただし中国で経済回復の兆しも

中国・武漢で最初の感染が確認された新型コロナウイルスについて、当初はこれほどの世界的な感染の拡大に至るとは考えられていませんでした。しかし、現在では感染の中心が欧米に移り、世界的な流行の状態となる中で各国政府はより厳しい人の移動制限や封鎖措置などを行っています。

こうした世界的な状況の下、現時点で大きくマイナスの影響を受けているのが、新興国の中でも産油国です。原油の主な需要先である中国をはじめとしたアジア地域の生産活動が低下していることなどが一因となっています。

また、アジア地域の中では韓国が大きな影響を受けています。ただ、韓国は国内の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、非常に積極的な感染拡大抑止策(多くの人々に対してPCR検査を行い、陽性患者の隔離に努めるなど)をとっており、危機からの早期脱却も期待されているところです。

一方、中国については、新たに国内で感染が確認される患者数は低減し、生産活動も徐々に再開されつつある状況です。他のアジア諸国に先んじて、経済の回復の兆しもみられています。

原油価格ショックを受けて、ロシアをどうみるか?

前述のような需要減少懸念に加えて、石油輸出国機構(OPEC)とOPEC非加盟国であるロシアとの間で減産合意に至らなかったことなどを背景に、原油価格は大きく下落しています。

基本的に供給サイドの問題による原油価格の低下は、アジアの原油純輸入国にとってプラスの経済効果となるとみられます(原油調達コストの低下やインフレ抑制に寄与するため)。

ピクテでは、足元のようにロシアとサウジアラビアの2大産油国が市場シェアを守るために激しい価格競争を続けている状況では、当面、原油価格は低い水準が続くと考えています。

こうなると、ロシアについては、経済成長や通貨ルーブルに対して重石となることが懸念されるほか、輸入インフレの懸念も高まります。しかし、2016年の原油危機と近年の欧米からの経済制裁などを経て、ロシアは様々な経済問題を克服してきました。当面、ロシア株式市場は値動きが大きくなる懸念があり、また、ルーブル安となる可能性もありますが、財政・金融政策の余地は十分あり、経済全体の機能不全を引き起こすような債務問題もなく、外貨準備も潤沢です。こうしたことから、ロシア発の債務・経済危機の可能性は極めて低いと考えています。

ロシアの企業についてみると、まず、エネルギー関連企業に関しては、足元の原油価格はマイナス寄与となっていますが、多くの企業で債務は少なく、また、税制面での後押しもあるなどから、健全な収益・財務基盤を有しています。今回の原油価格下落という環境下においても、プラスのフリー・キャッシュ・フローを継続できる可能性が高いとみています。

今後の影響をみるポイント:製造業景況指数の動向などを注視

金融・財政政策では、新型コロナウイルスの感染拡大は阻止できませんし、これに対する人々のパニック的な反応を止めることはできませんが、経済・社会に対するマイナスの影響を和らげ、回復のペースを加速させる手助けはできます。

アジア地域では、中国を筆頭に、韓国、台湾などでは既に財政面での刺激策を講じており、インドもこれに続くものと予想されます。金融緩和では、中国、インド、韓国など多くの国が実施しており、さらなる流動性供給が行われるものと考えられ、新興国の経済を下支えしていくものと期待されます。

ただし、今後の感染拡大の新興国経済に対する影響は、先進国などを含めた世界的な影響がブーメランのように跳ね返ってきたり、小さな影響が集まって大きなきな影響となることもあるため、予測することは非常に困難です。

そこで、企業のサプライチェーンの状況をみていくことが重要な鍵となるでしょう。中国や台湾における部材等の供給が停止あるいは遅延していることで、先進国の製造業景況指数(PMI)は悪化傾向がみられます。在庫によってこれまでのところ、供給遅延をなんとかカバーできている部分もありますが、今後の状況には十分に注視していく必要があるでしょう。

局面に対応したポートフォリオの微調整は行うが、一貫した投資哲学が大切

今回の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響を受けても、当ファンドにおける基本的な投資哲学には変更はありません。新興国の中でも、継続的にそして安定的に配当を支払うことができる企業は、相対的に健全な財務・収益基盤を有していると考えられます。また、配当利回りに注目し、バリュエーション(投資価値評価)に魅力ある銘柄を選別して投資を行うことで、中長期的に相対的に良好なパフォーマンスが得られるとものと考えています。

ただし、今回の新型コロナウイルスの感染拡大のような局面において、当ファンドにおいても、いくつかの微調整は行いました。まず、セクターとしてはエネルギーセクターの組入比率を引き下げました(具体的には、ロシアやブラジルのエネルギー企業の株式について一部売却)。
その一方で、消費関連セクターの組入比率をやや引き上げました(ロシアの生活必需品企業の買い増しなど)。

これらのポートフォリオの調整は、マクロ経済のトップダウンによる判断ではなく、我々運用チームの各株式のリスク・リターン特性についての考え方を考慮した上での調整です。

加えて、情報技術セクターの銘柄(半導体関連やハードウェア製造企業など)について、足元では組入比率を引き上げています。世界中で多くの人々が在宅勤務を行っている中で、こうしたテクノロジー関連のソリューションや機器類に対しては短期的に需要の急増が見込まれるほか、長期的にも成長が期待できる分野であると考えられるためです。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。)

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