今週の注目チャート:ECBの社債購入プログラムと、ユーロ圏社債市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

今週の注目チャート:ECBの社債購入プログラムと、ユーロ圏社債市場 欧州/ユーロ圏 先進国

2018/05/14先進国

ご参考資料

 

ポイント

欧州中央銀行(ECB)による社債購入プログラム(Corporate Sector Purchase Programme, CSPP)の2018年4月の月間購入額は約30億ユーロとなり、2018年第1四半期の平均月次購入額と比較して半分近くにまで減少しました。

足元で社債発行額が減少していることなどの市場環境変化に応じたECBの購入金額の調整による技術的な影響で、社債購入プログラムの購入ペースの変動が大きくなったものと思われます。

今後、ECBが金融緩和政策の出口戦略を後ろ倒しする必要性が高まった場合の更なる量的緩和の延長は、法律および技術の両面で、これまでと同様の課題に直面するでしょう。社債購入(または国際機関債の購入も)が、課題解決の特効薬となることは難しいと思われます。

 

欧州中央銀行(ECB)による社債購入プログラム(Corporate Sector Purchase Programme, CSPP)の2018年4月の月間購入額は約30億ユーロとなり、2018年第1四半期の平均月次購入額の57億ユーロと比較して半分近くにまで減少しました。この要因はいくつか挙げられますが、4月の償還額は0.87億ユーロに留まっているため、グロスの購入額減少の主因とは考えられません。

 

一方で、ECBの債券購入全体に占める社債購入プログラムの割合は、2017年は購入額に対して10%であったのに対し、2018年第1四半期は購入額に対して19%にまで上昇しています。

 

足元での社債購入プログラムの購入額減少は、ECBが市場の流動性などを勘案しながら購入する債券を柔軟に変更していることによる技術的な影響が大きいと考えられます。つまり、2018年第1四半期は社債の発行額が急増したため、ECBは社債購入プログラムでの購入を増加させ、その後、2018年4月の発行額減少に伴ってECBの購入額も減少した、ということです。直近のECBのプレスカンファレンスにおいて、量的緩和の実施には柔軟性を持たせるということを繰り返し強調した後、ドラギ総裁は「季節要因による購入額増加があったため、今後購入額を減少させることで平均での購入額を引き下げる」と述べていました。

 

足元でユーロ圏の景気動向に一時的な勢いの低下が見られることと同様に、社債購入額の減少についても、現段階でその評価を急ぐ必要はなさそうです。引き続き、将来、量的緩和を延長することとなった場合には、社債購入が課題解決の特効薬となることは難しいと思われます。

 

 

図表1 図表1:ECBの社債購入プログラムにおけるネット購入額(赤)とグロス購入額(灰)

 

出所:ピクテグループ、ECB、ブルームバーグ

 

 

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

 

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