スペイン:好調な経済活動の下での政権交代 | ピクテ投信投資顧問株式会社

スペイン:好調な経済活動の下での政権交代

2018/06/08先進国

ポイント

不安定な政治状況にもかかわらず、最近のスペインの経済情勢は、強い勢いを保っています。他の欧州諸国の経済成長率が鈍化するなかで、スペインは引き続き景気回復を維持しています。

2018年1-3月期のGDP成長率に見られるとおり、スペイン経済は力強い成長を示しており、ユーロ圏の4大経済圏のなかでも最高の伸びとなっています(スペインは前期比プラス0.7%に対して、ユーロ圏はプラス0.4%)。

スペインの経済成長の最大の要因は、再び内需となっています。この内需が今後も持続する効果は年率2.8%となります。つまり、もし2018年の残り全ての四半期がゼロ成長になったとしても、この内需のおかげでスペインの2018年全体の成長率は2.8%になるということです。欧州委員会が算出する経済センチメント指数(ESI)といった主要な経済指標は、政治的に不安定な状況にもかかわらず、スペインの4-6月期の力強い成長を示しています。実際に、5月下旬はスペイン政局が再び脚光を浴びることとなりました。

スペインのGDP成長率(左軸)と経済センチメント指数(右軸)

スペインのラホイ前首相は、不信任決議可決によって首相を辞任しました。結果として、社会労働党のリーダーである、ペドロ・サンチェス書記長が新首相に選ばれました。これは、1978年のスペインの民主化以降、初の不信任決議可決による首相交代となりました。

サンチェス政権は、EUの体制を支持する見通しであり、特にカタルーニャをはじめとする地方との対話を推進すると見られます。しかしながら、社会労働党の議席数が過半数にはるかに届かないため(350議席中84議席)、サンチェス新首相にとって政権運営は困難なものと見られています。重要法案の可決は、相当困難な情勢となっています。

2018年の予算案は国民党によって作成され、シウダダノス(市民党)とPNV(バスク民族主義党)の支持によって、サンチェス氏主導で成立しました。しかし、2019年予算の成立は議会の過半数確保がない限り困難な情勢です。

サンチェス首相自らが言及しているように、早期の総選挙の可能性はあります。しかし、首相は政権運営が安定するまで、総選挙は待つ方針です。ある意味、首相にとって総選挙を急ぐ動機はないようです。実際、支持率でトップの中道右派のシウダダノス(市民党)を除けば、どの政党も2018年中の総選挙について消極的です。

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