バイオ医薬品市場(15年1月号) | ピクテ投信投資顧問株式会社

バイオ医薬品市場(15年1月号) バイオ医薬品 グローバル

ポイント

12月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は月間で下落しました。

バイオ医薬品関連企業の株価動向

12月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は下落しました。承認関連ニュースでは、アッヴィ(米国)のC型肝炎治療薬ヴィエキラ・パックが米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けました。アムジェン(米国)の急性リンパ性白血病薬ブリナツモバブは、予定より早くFDAの承認を受け、ノボ・ノルディスク(デンマーク)の肥満治療薬サクセンダもFDAの承認を受けました。また、真性赤血球増加症治療薬ジャカフィ(インサイト(米国))、R117H変異嚢胞線維症薬カリデコ(バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国))もFDAの承認を受けました。治験関連ニュースでは、バイオジェン・アイデック(米国)のアルツハイマー症治療薬候補ベータ・アミロイドレベルBIIB037抗体の認知効果がフェーズ1治験で確認され、既にフェーズ3治験に向けた準備が進んでいます。ブルーバード・バイオ(米国)は、ベータ・サラセミア患者に対する遺伝子治療のフェーズ1治験で良好な結果を得たことが好感され株価が急騰しました。ロシュ・ホールディング(スイス)ならびにイムノジェン・インク(米国)は、陽性進行乳がん治療薬カドサイラ (トラスツズマブ エムタンシン)のフェーズ3治験で目標に達せず、ハーセプチンを上回る効果を認められなかったことを発表しました。M&A(合併・買収)関連ニュースでは、メルク(米国)がキュービスト・ファーマシューティカルズ(米国)を、大塚製薬(日本)がアバニア・ファーマシューティカルズ(米国)をそれぞれ買収しました。新規株式公開(IPO)関連ニュースでは、IPO市場は、やや選別色が強まったものの、引き続き活況でした。ジュノ・セラピューティクス(米国)のIPOが2014年最大のIPOとなりました。その他のニュースでは、アッヴィと薬剤給付管理最大手であるエクスプレス・スクリプト・ホールディング(米国)は、エクスプレス・スクリプトがC型肝炎治療薬についてギリアド・サイエンシズ(英国)のソバルディおよびハルボニ、ならびにジョンソン・エンド・ジョンソン(米国)のオリシオ(シメブレビル)を優先薬リストから外してヴィエキラ・パックを当リストに採用する見返りに、アッヴィが同薬品の値下げを了承したことを発表しました。この動きを受けて、薬価安定を巡る懸念が高まり、バイオ医薬品株銘柄が幅広く売られる結果となりました。

今後のバイオ医薬品市場見通し

医薬品価格引下げ圧力の高まりなどのマイナス材料もあるものの、ここ最近の大型医薬品の承認や、有望な新薬のパイプラインの動向から、バイオテクノロジー企業群は引き続き成長が期待できると考えており、今後数年にわたってヘルスケアセクターを上回る売上成長が期待できると見ています。こうした成長性に加えて、良好な治験結果が示されれば、中長期的にはゲノム関連企業の株価は引き続き上昇基調が期待できると考えます。短期的には2014年10-12月期の決算と治験結果の発表が注目されます。
図表1:バイオ医薬品株価指数
(ナスダック・バイオテック指数)の推移

 

※為替レートは対顧客電信売買相場の仲値 ※PSR:株価売上高倍率。2014年3月末時点のナスダック・バイオテック指数構成銘柄を基に算出
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考情報であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。また、記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

図表2:ナスダック・バイオテック指数
(米ドルベース、月次、期間:2004年12月~2014年12月)

出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

図表3:今後のバイオ関連学会予定

 

※バイオ関連学会予定に掲載の学会の開催期間は変更、延期、中止されることがあります。
出所:各種資料を使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

図表4:今後製造承認・販売が期待されるバイオ新薬(ピーク時予想売上高2.5億ドル以上)

 

出所:各種資料を使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考情報であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。また、記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

バイオ医薬品関連企業の売上高は相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上回って堅調に成長してきました。(図表5参照)

図表5:売上高の推移
(米ドルベース、期間:2001年12月末~2014年12月末)

 

※バイオ医薬品関連企業:ナスダック・バイオテック指数 新興国企業:MSCI新興国株価指数構成銘柄 ※売上高は一株あたり売上高(指数の値とPSR(株価売上高倍率)から算出)
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

バイオ医薬品関連企業については、(1)有望な治療薬候補の良好な治験結果の発表、(2)大型の新薬の承認、(3)新薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込まれています。(図表6参照)

図表6:今後2年間の売上高伸び率予想
(年率、2015年1月15日時点、ブルームバーグ集計アナリスト予想平均)

 

※バイオ医薬品関連企業:ナスダック・バイオテック指数、米国企業:S&P500種株価指数、日本企業:TOPIXの構成銘柄 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参照)

図表7:バイオ医薬品関連企業の売上高と株価の推移
(期間:2004年12月末~2014年12月末(実績)、2015~2016年(予想))

 

※バイオ医薬品関連企業:ナスダック・バイオテック指数 ※一株あたり売上高は、指数の値とPSR(株価売上高倍率)から算出 ※2015年、2016年の一株あたり売上高はブルームバーグ集計アナリスト予想平均(2015年1月15日時点)
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

バリュエーション:上昇傾向にあり

2011年以降、バイオ医薬品関連株式の株価が大きく上昇したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)は、ここ数年でみると高い水準にあり、一部、割高となっている可能性もあります。(図表8参照)
図表8:ナスダック・バイオテック指数とPSR
(米ドルベース、月次、期間:1998年12月~2014年12月)

※PSR:株価売上高倍率。2014年3月末時点のナスダック・バイオテック指数構成銘柄を基に算出
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
記載のデータは、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

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