2015年10月のバイオ医薬品市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2015年10月のバイオ医薬品市場 グローバル バイオ医薬品

バイオ医薬品関連企業の株価動向

10月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は上昇しました。バリアント・ファーマシューティカルズ(カナダ)の会計不正疑惑を受けて振れの大きい展開が続いたものの、9月の下げの一部を回復しました。 決算関連ニュースでは、大半の企業が好調な2015年7-9月期決算を発表しました。バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)は、嚢胞性線維症(CF)治療薬オルカンビ発売後初めての決算となりましたが、売上は市場予想を大きく上回りました。

治験関連ニュースでは、スパーク・セラピューティクス(米国)の遺伝性網膜ジストロフィーの遺伝子治療薬候補、ニューロクライン・バイオサイエンス(米国)の遅発性ジスキネジア治療薬候補、シャイアー(アイルランド)のドライアイ治療薬候補、セルジーン(米国)の潰瘍性結腸炎治療薬候補が、いずれも良好な結果を発表しました。また、イーライリリー(米国)とインサイト(米国)は、経口関節リウマチ治療薬バリシチニブが、標準治療ヒュミラに対する優位性を示したことを発表しました。一方、センプラ(米国)の抗生剤ならびにPTCセラピューティクス(米国)のデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬候補の治験結果は好材料と悪材料が交錯し、ザフゲン(米国)のプラダーウィリー症候群治療薬候補ならびにアドバクシス(米国)の弱毒リステリア菌製品は、いずれも、米国食品医薬品局(FDA)から臨床試験の差し止め通知を受けました。また、アミカス・セラピューティクス(米国)のファブリー病治療薬ミガラスタットは、FDAへの申請が延期されました。

承認関連ニュースでは、アレクション・ファーマシューティカルズ(米国)の低ホスファターゼ血症治療薬、アムジェン(米国)の黒色腫治療薬、レリプサ(米国)の経口の高カリウム血症治療薬、メリマック・ファーマシューティカルズ(米国)の転移性膵がん治療薬が、いずれも、FDAの承認を受けました。

その他のニュースでは、新規株式公開(IPO)については、投資家が銘柄厳選の姿勢を一段と強めていることから、規模の縮小や公開価格の引き下げが散見されました。また、ファイブ・プライム・セラピューティクス(米国)は、フェーズ1の段階にあるがん免疫治療関連の資産について、総額17億4,000万ドルでブリストル・マイヤーズ・スクイブ(米国)と業務提携を締結しました。

今後のバイオ医薬品市場見通し

医薬品価格引下げ圧力の高まりなどのマイナス材料もあるものの、ここ最近の大型医薬品の承認や、有望な新薬のパイプラインの動向から、バイオテクノロジー企業群は引き続き成長が期待できると考えており、今後数年にわたってヘルスケアセクターを上回る売上成長が期待できると見ています。

こうした成長性に加えて、良好な治験結果が示されれば、中長期的にはゲノム関連企業の株価は引き続き上昇基調が期待できると考えます。また、足元の株価調整によりバリュエーション(投資価値評価)の水準は魅力的なところまで低下したとみており、今後、市場に安心感が戻る必要はありますが、中長期的にみると良好な投資機会となる可能性もあると考えます。

※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。

バイオ医薬品関連企業の売上高は相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上回って堅調に成長してきました。(図表5参照)バイオ医薬品関連企業については、①有望な治療薬候補の良好な治験結果の発表、②大型の新薬の承認、③新薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込まれています。(図表6参照)

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参照)

バリュエーション

2011年以降、バイオ医薬品関連株式の株価が大きく上昇したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)は高い水準にありましたが、足元では株価の調整を受け低下しています。(図表8参照)

※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。

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