2016年9月のバイオ医薬品市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2016年9月のバイオ医薬品市場 グローバル バイオ医薬品

バイオ医薬品関連企業の株価動向

9月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は上昇しました。

9月のバイオ医薬品セクターの月間騰落率は、株式市場全体を上回りました。バイオ医薬品関連株式市場は、月初から中旬にかけては堅調に推移しましたが、その後は、マイラン(米国)によるアナフィラキシー補助治療剤エピペンの価格引き上げ問題を受け、薬価を巡る業界の慣行に対する懸念が再度浮上し、軟調な展開となりました。アクセレロン・ファーマ(米国)は、最高経営責任者(CEO)退任の発表が投資家を失望させたものの、株価は月間を通じて堅調に推移しました(9月28日)。インサイト(米国)は、10月7日からコペンハーゲンで開催される欧州臨床腫瘍学会で発表されるプレゼンテーションの要約の内容が好感され、株価が上昇しました。

その他のニュースでは、ノババックス(米国)が、高齢者を主な対象とした呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンのフェーズ3治験で目標を達成できなかったことを発表しました。同ワクチンはフェーズ2治験の良好な結果を受け、期待が高まっていたことから、市場の失望を誘いました(9月19日)。イントラセルラー・セラピーズ(米国)は、統合失調症治療薬候補のフェーズ3治験の結果が失望されました。バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)は、嚢胞性線維症治療薬オルカンビの弱い売上動向を背景に、2016年の売上見通しを引き下げ投資家を驚かせましたが、同社の魅力的なファンダメンタルズには何ら変わりはありません。

今後のバイオ医薬品市場見通し

バイオ医薬品セクターの騰落率は、ここ数年、他セクターを上回って推移してきました。1)革命的な治療薬が市場に投入され、セクターのファンダメンタルズ(基礎的条件)が改善したこと、2)株価のバリュエーション(投資価値評価)が2009年に付けた低水準から過去の平均的な水準に上昇したこと、3)良好な新薬のパイプライン動向、4)パイプラインの有望な中・小型企業に対する医薬品大手やバイオ企業によるM&A(合併・買収)活動の活発化等が背景にあったと考えます。業界再編の動きは、当面変わらないと見ており、バイオ医薬品企業の利益成長率は、今後数年間、不測の事態を除き、相対的に高い成長性が期待されます。しかしながら、2015年半ば以降バイオ医薬品関連株式は米国における薬価への圧力に対する懸念などから大きく下落し、2016年に入っても株式市場が調整する局面で大きく下落する場面もありました。11月の米大統領選に向けて、候補者の薬価を巡る発言が散見され、今後も市場は値動きの荒い展開も予想されますが、長期の投資家にとっては足元、買いの好機を提供するものと考えます。

良好な新薬承認動向や研究・開発(R&D)の生産性の改善等が株価をけん引する状況は変わりませんが、堅固な事業基盤を有し、優秀な経営陣を擁する企業を厳選することは、極めて重要です。ファンダメンタルズは良好であり、バイオ医薬品関連企業が、未だ満たされていない医療ニーズへの対応を目標に革新を続ける限り、不安要素は見当たらないと考えます。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

バイオ医薬品関連企業の売上高は相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上回って堅調に成長してきました。(図表5参照)バイオ医薬品関連企業については、①有望な治療薬候補の良好な治験結果の発表、②大型の新薬の承認、③新薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込まれています。(図表6参照)

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参照)

バリュエーション

2011年以降、バイオ医薬品関連株式の株価が大きく上昇したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)は高い水準にありましたが、足元では株価の調整を受け低下しています。(図表8参照)

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

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