2016年10月のバイオ医薬品市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2016年10月のバイオ医薬品市場 グローバル バイオ医薬品

バイオ医薬品関連企業の株価動向

10月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は下落しました。

ノボ・ノルディスク(デンマーク)やアムジェン(米国)等が2017年の米国での薬価引下げを懸念するコメントを出したことから、米大統領選を控える中、バイオ医薬品セクターは市場平均よりも大きく下落しました。また、企業固有の悪材料が見当たらなかったにもかかわらず、アカディア・ファーマシューティカルズ(米国)やアルダー・バイオファーマシューティカルズ(米国)等、中小型銘柄が大きく売られました。

一方、明るいニュースでは、アレクション・ファーマシューティカルズ(米国)の予想を上回る7-9月期決算とパイプラインの進展に係る発表が挙げられます。同社は、主力の発作性夜間血色素尿症・非定型溶血性尿毒症治療薬ソリリスの次世代薬についてフェーズ3治験を開始することを発表(10月27日)すると同時に、米国ならびに欧州連合(EU)規制当局の好意的な反応を勘案して、2017年1-3月期中にも、ソリリスを新たに神経筋自己免疫疾患・重症筋無力症治療薬として適用拡大申請することを発表しました。

テサロ(米国)は、卵巣がん治療薬候補ニラパリブの良好な治験結果を受けて、買われました(10月11日)。同薬は、卵巣がんに最も有望であるとされる他、各種のがんに幅広く使える可能性があるのではと期待されています。同社は、がん治療薬事業の強化を目指すバイオ医薬品あるいは医薬品大手の買収対象としても魅力的であると思われます。

今後のバイオ医薬品市場見通し

バイオ医薬品セクターの騰落率は、ここ数年、他セクターを上回って推移してきました。1)革命的な治療薬が市場に投入され、セクターのファンダメンタルズ(基礎的条件)が改善したこと、2)株価のバリュエーション(投資価値評価)が2009年に付けた低水準から過去の平均的な水準に上昇したこと、3)良好な新薬のパイプライン動向、4)パイプラインの有望な中・小型企業に対する医薬品大手やバイオ企業によるM&A(合併・買収)活動の活発化等が背景にあったと考えます。

業界再編の動きは、当面変わらないと見ており、バイオ医薬品企業の利益成長率は、今後数年間、不測の事態を除き、相対的に高い成長性が期待されます。しかしながら、2015年半ば以降、バイオ医薬品関連株式は米国における薬価への圧力に対する懸念などから大きく下落し、2016年に入っても株式市場が調整する局面で大きく下落する場面もありました。米大統領選を終えて、今後の政策の先行き不透明感などを背景に、市場は値動きの荒い展開となる可能性もありますが、長期の投資家にとっては足元、買いの好機を提供するものと考えます。

良好な新薬承認動向や研究・開発(R&D)の生産性の改善等が株価をけん引する状況は変わりませんが、堅固な事業基盤を有し、優秀な経営陣を擁する企業を厳選することは、極めて重要です。ファンダメンタルズは良好であり、バイオ医薬品関連企業が、未だ満たされていない医療ニーズへの対応を目標に革新を続ける限り、不安要素は見当たらないと考えます。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

バイオ医薬品関連企業の売上高は相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上回って堅調に成長してきました。(図表5参照)バイオ医薬品関連企業については、(1)有望な治療薬候補の良好な治験結果の発表、(2)大型の新薬の承認、(3)新薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込まれています。(図表6参照)

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参照)

バリュエーション

2011年以降、バイオ医薬品関連株式の株価が大きく上昇したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)は高い水準にありましたが、足元では株価の調整を受け低下しています。(図表8参照)

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

 

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