2016年11月のバイオ医薬品市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2016年11月のバイオ医薬品市場 バイオ医薬品 グローバル

バイオ医薬品関連企業の株価動向

11月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は上昇しました。

株式市場は、月間を通じて、米大統領選に左右される展開となりました。ヘルスケア銘柄は、選挙戦中はクリントン候補の発言が不安要素となり、医薬品セクターを縮小させかねないとのリスクを背景に軟調な動きとなっていましたが、トランプ候補の予想外の勝利に安堵し、次期大統領の減税を通じた景気浮揚策を好感して上昇しました。

ウルトラジェニックス・ファーマシューティカル(米国)の株価は、大幅に上昇しました。治験結果を期待した投資家の先回りの買いに加え、希少遺伝子疾病治療薬候補KRN23の米国での当局申請を前倒すとの会社側の意向が好感されました。プロセナ(米国)は、パーキンソン病治療薬候補PRX002の初期段階の治験の良好な結果を発表しました。

一方、悪材料も散見されました。ダイナバックス・テクノロジーズ(米国) は、B型肝炎ワクチンが、心臓血管の不均衡に関連する懸念を理由に米食品医薬品局(FDA)の承認が得られなかったことを発表し、再度、投資家を失望させる結果となりました。治験の遅れは残念ですが、ワクチンの承認は、総合的な観点からデータに不均衡性が認められないことを条件とするものであることが示唆されています。ダイナバックスは、既に追加データを提出しており、FDAの審査結果が待たれます。

インターセプト・ファーマシューティカルズ(米国)は、希少疾病の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)治療薬候補の治験のための被験者集めに手間取っていることも発表しており、研究結果を待つ投資家には一段の忍耐強さが要求されることとなりそうです。

今後のバイオ医薬品市場見通し

バイオ医薬品セクターの騰落率は、ここ数年、他セクターを上回って推移してきました。

1)革命的な治療薬が市場に投入され、セクターのファンダメンタルズ(基礎的条件)が改善したこと、

2)株価のバリュエーション(投資価値評価)が2009年に付けた低水準から過去の平均的な水準に上昇したこと、

3)良好な新薬のパイプライン動向、

4)パイプラインの有望な中・小型企業に対する医薬品大手やバイオ企業によるM&A(合併・買収)活動の活発化

等が背景にあったと考えます。業界再編の動きは、当面変わらないと見ており、バイオ医薬品企業の利益成長率は、今後数年間、不測の事態を除き、相対的に高い成長性が期待されます。良好な新薬承認動向や研究・開発(R&D)の生産性の改善等が株価をけん引する状況は変わりませんが、堅固な事業基盤を有し、優秀な経営陣を擁する企業を厳選することは、極めて重要です。ファンダメンタルズは良好であり、バイオ医薬品関連企業が、未だ満たされていない医療ニーズへの対応を目標に革新を続ける限り、不安要素は見当たらないと考えます。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

バイオ医薬品関連企業の売上高は相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上回って堅調に成長してきました。(図表5参照)バイオ医薬品関連企業については、(1)有望な治療薬候補の良好な治験結果の発表、(2)大型の新薬の承認、(3)新薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込まれています。(図表6参照)

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参照)

バリュエーション

2011年以降、バイオ医薬品関連株式の株価が大きく上昇したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーション(投資価値評価)は高い水準にありましたが、足元では株価の調整を受け低下しています。(図表8参照)

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

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