2017年5月のバイオ医薬品市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2017年5月のバイオ医薬品市場 バイオ医薬品 グローバル

バイオ医薬品関連企業の株価動向

5月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)の月間騰落率は下落しました。

米国では、医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案と、トランプ大統領の選挙公約である税制改革を巡る不透明感が払拭されず、バイオ医薬品・製薬銘柄に対する投資家のリスク回避の姿勢が強まりました。オバマケア代替法案には、上院での審議と採決が必要です。一方、税制改革は、医薬品大手の中・小型バイオ医薬品企業を対象としたM&A(合併・買収)の意欲を促すものと思われます。国外に蓄積した巨額の資金を低税率で国内に還流し、 M&Aの資金に充てることが予想されます。また世界最大のがん学会である米国臨床腫瘍学会(ASCO)が、6月上旬にシカゴで開催される年次総会において発表が予定されている論文の要約を公表したことも注目を集めました。

個別銘柄では、リジェネロン・ファーマシューティカルズ(米国)は、アトピー性皮膚炎治療薬候補抗IL-4/13抗体デュピルマブの発売と好調な売り上げが好感され、株価が上昇しました。また、バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)は、既存の嚢胞性線維症治療薬カリデコが、新たに、特定の患者群への治療薬として使用が認められたことから株価が上昇しました。一方、アレクション・ファーマシューティカルズ(米国)は、経営陣の入替えを発表したことが嫌気され、株価が下落しました。ニューロクライン・バイオサイエンシス(米国)も株価が下落し、4月の上昇分を打ち消す結果となりました。小児トゥレット症候群治療薬としての遅発性ジスキネジア治療薬バルベナジンのフェーズ2治験が、恐らく投与量が少な過ぎたことが原因で失敗したことを発表したためです。

今後のバイオ医薬品市場見通し

バイオ医薬品セクターの騰落率は、2009年から2015年半 ばにかけて、他セクターを上回って推移してきました。1)革 命的な治療薬が市場に投入され、セクターのファンダメン タルズ(基礎的条件)が改善したこと、2)株価のバリュエー ション(投資価値評価)が2009年に付けた低水準から過 去の平均的な水準に上昇したこと、3)良好な新薬のパイプ ライン動向、4)パイプラインの有望な中・小型企業に対す る医薬品大手やバイオ企業によるM&A(合併・買収)活動 の活発化等が背景にあったと考えます。ただし2015年半 ば以降は、米国における薬価引き下げ懸念が浮上し、株 価は調整しています。このような状況の中、業界再編の動きは当面変わらないと見ており、バイオ医薬品企業の利益 成長率は、今後数年間、不測の事態を除き、相対的に高い 成長性が期待されます。米国における薬価引き下げ圧力の 高まりは引き続き注意が必要と考えますが、長期的投資の 観点では、魅力的な投資機会を提供する可能性があると見 ています。良好な新薬承認動向や研究・開発(R&D)の生 産性の改善、M&Aの動き等が株価をけん引する状況は変 わりませんが、なかでも堅固な事業基盤を有し、優秀な経 営陣を擁する企業を厳選することは、極めて重要です。ファ ンダメンタルズは良好であり、バイオ医薬品関連企業が、未 だ満たされていない医療ニーズへの対応を目標に革新を続 ける限り、不安要素は見当たらないと考えます。

 記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・ 企業の売買を推奨するものではありません。また、当資料におけるデータは将 来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

バイオ医薬品関連企業の売上高は 相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上 回って堅調に成長してきました。(図表5参照) バイオ医薬品関連企業については、①有望な治療薬候補 の良好な治験結果の発表、②大型の新薬の承認、③新 薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企 業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込ま れています。(図表6参照)

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参 照)

バリュエーション

2011年以降、バイオ医薬品関連企業の株価が大きく上昇 したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーショ ン(投資価値評価)は高い水準にありましたが、足元では株 価の調整を受け低下しています。(図表8参照)

(将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更さ れる場合があります。)

当資料におけるデータは将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものでは ありません。


当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

ページの先頭へ戻る