2017年7月のバイオ医薬品市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2017年7月のバイオ医薬品市場 バイオ医薬品 グローバル

バイオ医薬品関連企業の株価動向

7月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は上昇しました。

月末までに発表された4-6月期決算は、概ね、極めて良好でした。米議会上院は、医療保険制度改革法(オバマケア)の廃止範囲を縮小した法案を否決したものの、バイオ医薬品セクターへの影響は殆ど見られませんでした。

個別銘柄では、バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)の株価が大きく上昇しました。変異嚢胞性線維症の新しい治療(3剤治療)の良好なフェーズ2治験結果が発表され、株価は一日で20%強の上昇となりました。アレクション・ファーマシューティカルズ(米国)は、良好な四半期決算を発表し、株価が大きく上昇しました。新経営陣が業績の通期見通しを上方修正したこと、また、事業戦略を見直し、中核事業への集中の強化と非中核事業の経費削減を発表したことも好感されました。一方、テサロ(米国)は、同社に対する買収案件がすぐには実現しないとのCNBCによるレポートが短期投資家の売りを促し、株価が下落しました。バイオマリン・ファーマシューティカル(米国)は血友病遺伝子治療薬候補の良好なフェーズ2治験結果を発表したものの、株価が下落しました。一部の投資家が、今後予定されるフェーズ3治験での高用量投与が適切かどうかを疑問視したものと思われます。また、血友病遺伝子治療の分野で競合するスパーク・セラピューティクス(米国)が良好な治験結果を発表したことも嫌気されました。

 

今後のバイオ医薬品市場見通し

バイオ医薬品セクターの騰落率は、2009年から2015年半 ばにかけて、他セクターを上回って推移してきました。1)革 命的な治療薬が市場に投入され、セクターのファンダメン タルズ(基礎的条件)が改善したこと、2)株価のバリュエー ション(投資価値評価)が2009年に付けた低水準から過 去の平均的な水準に上昇したこと、3)良好な新薬のパイプ ライン動向、4)パイプラインの有望な中・小型企業に対す る医薬品大手やバイオ企業によるM&A(合併・買収)活動 の活発化等が背景にあったと考えます。ただし2015年半 ば以降は、米国における薬価引き下げ懸念が浮上し、株 価の変動が大きくなっています。このような状況の中、業界 再編の動きは、当面変わらないと見ており、バイオ医薬品 企業の利益成長率は、今後数年間、不測の事態を除き、 相対的に高い成長性が期待されます。米国における薬価引き下げ圧力の高まりは引き続き注意が必要と考えますが、 長期的投資の観点では、魅力的な投資機会を提供する可 能性があると見ています。良好な新薬承認動向や研究・開 発(R&D)の生産性の改善、M&Aの動き等が株価をけん引 する状況は変わりませんが、堅固な事業基盤を有し、優秀 な経営陣を擁する企業を厳選することは、極めて重要です。 ファンダメンタルズは良好であり、バイオ医薬品関連企業が、 未だ満たされていない医療ニーズへの対応を目標に革新を 続ける限り、不安要素は見当たらないと考えます。

 

 

バイオ医薬品関連企業の売上高は 相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上 回って堅調に成長してきました。(図表5参照)

バイオ医薬品関連企業については、①有望な治療薬候補 の良好な治験結果の発表、②大型の新薬の承認、③新 薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企 業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込ま れています。(図表6参照)

 

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参 照)

 

バリュエーション

2011年以降、バイオ医薬品関連企業の株価が大きく上昇 したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーショ ン(投資価値評価)は高い水準にありましたが、足元では株 価の調整を受け低下しています。(図表8参照)

(将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更さ れる場合があります。)

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