2018年1月のバイオ医薬品市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2018年1月のバイオ医薬品市場 グローバル バイオ医薬品

バイオ医薬品関連企業の株価動向

1月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含まず)は上昇しました。

1月はJPモルガン・ヘルスケア・コンファレンスが注目を集めました。当コンファレンスは、バイオ医薬品企業と投資家が一堂に会する機会を提供すると同時に、企業間の提携や事業の発展を促進することで知られています。

このような中、月初からM&A(合併・買収)関連ニュースが相次ぎました。ノボ・ノルディスク(デンマーク)がアブリンクス(ベルギー)に買収提案を行う一方、セルジーン(米国)が未公開企業インパクト・バイオメディシンズ(米国)の買収を発表しました。セルジーンは、月末には、ジュノ・セラピューティクス(米国)の現金による買収(買収総額:90億ドル)を発表しました。アブリンクスは、23億ユーロを提示していたノボ・ノルディスクの提案を拒否し、39億ユーロを提示したサノフィ(フランス)の提案を受け入れました。サノフィはアブリンクスの買収に先立って、血友病治療薬を研究・開発するバイオベラティブ(米国)を116億ドルで買収することを発表しました。このような状況下、多数の企業が増資を行って、財務状況を強化しました。

株価が上昇した銘柄では、サーモフィッシャー・サイエンティフィック(米国)が挙げられます。医療機関や研究機関等、最終顧客の需要の伸びが見込まれることが好感されました。バーテックス・ファーマシューティカルズ(米国)は、嚢胞性線維症の3剤治療についての治験結果に対する期待を先取りして買われました。ジュノ・セラピューティクスは前述のセルジーンによる買収が買い材料となりました。

一方、株価が下落した銘柄では、テサロ(米国)が挙げられます。主力のPARP阻害剤が十分な市場シェアを獲得できるかどうかについて、投資家の否定的な見方が強まったためです。シャイアー(アイルランド)も低調でした。主力市場の一部で競争が激化し、四半期決算が懸念されたこと、また、月初に大規模な事業再編策が発表されるのではとの一部投資家の期待が裏切られたことが嫌気されました。

 

今後のバイオ医薬品市場見通し

バイオ医薬品セクターについては、良好な新薬承認動向 や研究・開発(R&D)の生産性の改善といったファンダメン タルズ(基礎的条件)に変わりなく、米国における規制環境 も良好であることから、今後数年間、不測の事態を除き、 相対的に高い売上高や利益の成長が期待されます。また有望なパイプラインや治療薬の獲得を目的とした大手の医 薬品企業やバイオ医薬品企業によるM&A(合併・買収)の 動きについても継続するものと考えられ、株価の上昇要因に なると見られます。

一方、米国における薬価引き下げ懸念は残っており、また治 験結果や新薬の承認動向などの影響を受け、個別企業の 株価が大きく変動する傾向がある点にも引き続き注意が必 要と考えます。ただし長期投資の観点では、株価の調整は 魅力的な投資機会を提供する可能性があると見ています。

 

 

バイオ医薬品関連企業の売上高は 相対的に高い伸びが見込まれる

バイオ医薬品関連企業の売上高は、新興国の企業を上 回って堅調に成長してきました。(図表5参照)

バイオ医薬品関連企業については、①有望な治療薬候補 の良好な治験結果の発表、②大型の新薬の承認、③新 薬販売開始後の業績寄与の拡大などを背景に、米国企 業や日本企業よりも相対的に高い売上高の伸びが見込ま れています。(図表6参照)

 

 

売上高の伸びに沿って株価も上昇

過去の実績では、バイオ医薬品関連企業の株価は、売上高の伸びとともに上昇してきたことがわかります。(図表7参照)

 

バリュエーション

2011年以降、バイオ医薬品関連企業の株価が大きく上昇 したことから、PSR(株価売上高倍率)で見たバリュエーショ ン(投資価値評価)は高い水準にありましたが、足元では株 価の調整を受け低下しています。(図表8参照)

 

 

(将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更さ れる場合があります。)

 

 

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