前向きなサプライズか、ブラジルの利上げ | ピクテ投信投資顧問株式会社

前向きなサプライズか、ブラジルの利上げ 中南米 ブラジル 新興国

2014/10/31新興国

ポイント

最近のブラジルの為替、株式市場が下落傾向となった背景は、大統領選挙で再選されたルセフ大統領が構造改革に消極的で、市場への介入姿勢が強いというマイナス評価が影響していたと見られますが、ルセフ大統領の当選直後にブラジル中銀が利上げを行ったことは政策スタンスを調整した可能性もあり、注目しています。

ブラジル中銀、市場予想に反し利上げ

ブラジル中央銀行は2014年10月29日、政策金利を11%から11.25%へ0.25%の利上げを発表しました(図表1参照)。市場では大方が据え置きを予想していました。予想外の利上げを受け、10月26日の大統領決選投票で再選を果たしたルセフ大統領に、市場寄りの政策を打ち出すとの期待が高まる可能性もあります。

図表1:ブラジル政策金利の推移
(日次、期間: 2011年10月31日~2014年10月30日)

 

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

ブラジル中銀によると、決定は全員一致で無く、8人の理事のうち、5人が利上げに賛成、残り3人が据え置きを主張した模様です。

声明によると、利上げを決定した理由はインフレ・リスクが良好と言えず(図表2参照) 、金融政策委員会(COPOM)は今後のインフレ動向を、より確実に低いコストで抑制するため、早めの変更を決定したことを示唆しています。


図表2:ブラジル消費者物価指数(CPI)変化率の推移
(月次、期間: 2007年10月~2014年9月)

 

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

インフレ対策は必要だった

ブラジル中銀は2013年4月の利上げ局面から合計して、今回の利上げは10回目となります。最近3回の政策委員会(2014年5月、7月、9月)では政策金利を据え置いてきました(図表1参照)。しかし、足元、インフレ率はブラジル中銀のインフレ目標の上限を超える展開となっており、景気減速懸念よりもインフレ対応を選択した格好です(図表2参照)。

利上げは、前向きなサプライズか

最近のブラジル市場(特に株式、為替)が下落した背景は、26日の大統領選挙で再選されたルセフ大統領が構造改革に消極的で、市場への介入姿勢が強いという評価がマイナスに影響していたと見られます。選挙戦の中でもルセフ大統領は政策金利の水準が高いともとれる発言をしています。貧困対策を重視すると見られたルセフ大統領の当選直後に、ブラジル中銀が利上げを行ったことは意外感のある決定でした。僅差での勝利に終わったルセフ大統領が、政権運営を安定させるため、不人気だった市場への介入姿勢を弱めたのであるならばプラス材料とも考えられます。その上、消極的と見られていた構造改革にも進展がみられれば、通常株式市場にはマイナスの利上げも悪い話ばかりではなくなる可能性もあり、注目しています。

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