ここ最近の中国株式市場について | ピクテ投信投資顧問株式会社

ここ最近の中国株式市場について 新興国 アジア 中国

2015/07/07新興国

ポイント

2015年6月半ば以降、中国本土株式市場が大きく下落したことを受けて、中国当局は、相次いで株価下支え策を発表しています。当面は中国本土株式市場のボラティリティ上昇の影響には注視が必要と考えますが、香港市場は依然として相対的に魅力的なバリュエーション水準にあると考えられます。

株安に対して下支え策を打ち出す中国当局

中国本土株式市場(上海、深セン)は、2014年後半以降、国有企業改革などを含む改革進展への期待感や追加的な景気刺激策への期待などを背景に大きく上昇してきましたが、足元でIPO(新規株式公開)ラッシュによる需給悪化や市場の過熱感抑制のために当局がたびたび発表してきた信用取引規制等の強化、さらにはバリュエーション(投資価値評価)面での過熱感から利益確定の動きが強まったことなどから一転して下落に転じ、直近高値(2015年6月12日)から2015年7月3日までで-28.6%の大幅下落となりました(図表1参照)。

こうした株価の下落に対して、2015年6月末以降、中国当局は相次いで株価下支え策を発表しています(2014年11月から4回目となる追加利下げ、公的年金基金で最大3割の株式運用を可能とする方針の検討開始、信用取引規制の緩和、上海・深セン市場における売買手数料の引き下げなど)。さらに、7月4日には、中国証券大手21社が1,200億元以上の規模で中国の優良銘柄中心に構成される上場投資信託(ETF)へ投資を開始することや、当面、IPOを制限するといった方針を打ち出しました。


図表1:年初来の中国株式市場の株価推移
(日次、現地通貨、期間:2014年12月31日~2015年7月3日)

※新興国株式:MSCI新興国株価指数※株価指数はすべて配当を含まないベース
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

中国本土市場のボラティリティ上昇の他市場への影響

中国本土株式市場の株価の値動きが大きくなる(ボラティリティ上昇)中で、香港市場も本土市場の大幅下落や、ギリシャ問題などを受けたグローバル投資家がリスク回避の動きを強めていることなどを受けて下落していますが、同じ期間(2015年6月12日~7月3日)で-4.5%の下落に留まっているほか、新興国株式市場全体の下落率も同-1.4%(現地通貨ベース)に留まっています(図表1参照)。

中国本土のうち上海市場で上場されている中国元建ての株式であるA株指数のバリュエーションを見ると、予想株価収益率(PER)では、昨年からの株価急上昇を背景に、過去平均を上回る予想PER水準に達しており、割高感もみられます(図表2参照)。

一方、香港市場に上場する中国企業の株式である香港H株の予想PER水準をみると、2015年6月末時点で8.0倍と足元でも過去平均(10.2倍、期間は過去10年間)を下回り、新興国株式市場(2015年6末時点で11.9倍)との比較でも相対的に魅力がある水準にあると考えられます(図表2参照)。

中国本土株式市場の不安定化は、中国経済にもマイナスの影響を及ぼすことから、当面は動向に注視が必要と考えますが、特に香港上場の中国銘柄の中には、バリュエーション面で魅力ある銘柄が引続き存在していると考えられます。


図表2:予想株価収益率(PER)の動向
(月次、期間:2005年6月末~2015年6月末(過去10年間))

 

※新興国株式:MSCI新興国株価指数構成企業、上海A株:上海A株指数構成企業、香港H株:香港H株指数構成企業※すべてI/B/E/S集計12ヵ月先予想1株あたり利益(EPS)ベース出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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