新興国経済の底打ちを探る | ピクテ投信投資顧問株式会社

新興国経済の底打ちを探る グローバル 新興国

2015/11/26新興国

ポイント

新興国経済について市場はある程度の悪材料を既に織り込み済である可能性があり、こうした点は、新興国株式市場の回復への第一段階となる可能性もあると見られます。今後、本格的な回復には、新興国の経済成長、企業利益の成長ペースの回復が待たれ、こうした動向には注目していく必要があると考えます。

新興国経済、悪材料は織り込み済み?

世界第2位の経済大国である中国の景気減速懸念の影響を受けて、周辺国をはじめ世界的な景気減速につながると懸念する向きもあります。中国では2015年7-9月期には前年同期比6.9%と依然として相対的には高い成長を維持しているものの、成長ペースの鈍化が見られるのは事実です。

こうした悪材料を受けて、足元で新興国経済に対する市場の期待は低下傾向にあり、ある程度の悪材料は既に織り込み済みとも考えられます。ここ最近発表されている新興国の経済指標は依然として弱含んではいますが、市場予想との乖離幅は小さくなる傾向が見られます。

過去において、市場予想と実際との乖離度合いと株価動向には関連性が見られました。経済指標の実績値が予想を大きく下回る状況では、株価も下落傾向がみられましたが、一方で、実績値が市場予想を上回る状況では、株価も堅調に推移してきた様子がうかがえます(図表1参照)。

足元で、市場がある程度の悪材料を織り込み、実績との乖離幅が小さくなっている傾向は、新興国株式市場の回復への第一段階となる可能性もあると見られます。

本格的な新興国の株価の回復には、成長ペースのさらなる回復が待たれる

今後、本格的な回復にはさらなる経済成長ないし企業利益の成長ペースの回復が待たれると考えます。

これまでも新興国は先進国を上回る経済成長率を達成してきましたが、2011年以降、新興国と先進国の成長率の差に縮小傾向がみられました。過去、新興国株式の株価純資産倍率(PBR)と先進国のPBRを比較した相対PBRを見ると、新興国と先進国の経済成長率の差と同様な推移をみせてきました。2011年以降、新興国株式が先進国株式を下回る低調なパフォーマンスとなった背景の一つにはこうした新興国の経済成長率のモメンタムの低下が株価評価に影響した可能性もあるとみられます(図表2参照)。

現時点の国際通貨基金(IMF)の予想では、新興国の経済成長ペースは2015年を底に加速に転じ、先進国との経済成長率格差が再び拡大することが示されています(図表2参照)。

新興国企業の利益動向について現時点では底打ち反転の兆しは確認できない状況ではありますが、今後の新興国経済や企業業績の動向には注目していく必要があると考えます。

※将来の市場環境の変動等により、記載の内容が変更される場合があります。

中国の住宅市場に底打ち感 今後さらなる政策支援が求められる

新興国をはじめ世界的な景気見通しや株価動向を見る上で懸念材料の一つと目されている中国経済については、一部の重要指標で底打ちの兆しが見え始めています。

低迷が続いていた住宅市場では、2014年11月以降の一連の金融緩和政策などの効果もあり、足元で主要70都市の住宅価格には底打ち感がみられます(図表3参照)。

2015年10月の中国の新築住宅価格は、前月比でペースはやや鈍化したもののプラスを維持し、前年同月比でもマイナス幅の縮小が続いています。ただし、こうした回復の兆しは現時点では主要都市においてみられ、地方では回復への足取りは重い状況にある点には今後も注視が必要であると考えられます。

中国経済全体の本格的な底打ちにはさらなる財政・金融政策による支援が必要となると考えられ、今後の政策動向には注目していく必要があると考えますが、こうした政策効果などにより市場の予想以上に中国経済が底堅く推移した場合には、新興国株式市場にとって大きなプラス材料となると考えます。

※将来の市場環境の変動等により、記載の内容が変更される場合があります。

MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。

当資料をご利用にあたっての注意事項等

●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象ではありません。 ●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。


ページの先頭へ戻る