回復基調を強める、ブラジル株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

回復基調を強める、ブラジル株式市場 中南米 ブラジル 新興国

2016/08/19新興国

ポイント

2016年に入って原油・商品価格の持ち直しや景気が最悪期を脱しつつあるとの見方、政局の安定化などを背景に一転して大幅上昇となっています。また、通貨レアルについても対ドルで上昇基調にあります。バリュエーション面では株価純資産倍率(PBR)でみると依然として魅力的な水準にあるともみられます。

2016年に入って回復基調にあるブラジル株式市場

過去約10年間のブラジル株式市場の動きを見ると、2008年9月のリーマン・ショック時に大きく下落した後、急回復を見せたもののその後は上下を繰り返すという展開となりました。特に、近年では最大の貿易相手国である中国における景気減速懸念や原油・商品価格の下落などを受けて、景気低迷が深刻化するとの見方や財政悪化懸念に加えて、国営企業であるブラジル石油公社(ペトロブラス)の汚職問題を巡る政治的混乱や米国の利上げ時期を巡る見方などがマイナス材料となり、下落基調が強まっていました(図表1・上グラフ参照) 。

しかし、2016年に入り、足元までを見ると(2016年8月17日)ブラジル・ボベスパ指数は、新興国株式を大きく上回る上昇を示しています(図表1・下グラフ参照) 。原油・商品価格に持ち直しの兆しが見られ始めたことなどもあり、景気が最悪期は脱しつつあるとの見方があることや、ルセフ大統領に対する弾劾手続きが着実に前進しており、政局が安定化に向かい、喫緊の課題である経済や財政の立て直しが進むとの期待が高まっていることなどが背景にあると考えられます。足元(2016年8月17日)のブラジル・ボベスパ指数は、2014年10月の大統領選挙を前に、世論調査などから再選を目指していたルセフ大統領の再選に黄色信号が灯り、政権交代期待が高まっていた2014年8月頃の水準にまで戻りつつあります。

レアルも対ドルで上昇基調に転換

さらに、足元では対ドルでレアル高が進行しています(図表2参照)。

この背景には、前述の通り、原油・商品価格の回復やブラジル政局の安定化、さらには米国の追加利上げ時期の後ずれ観測などがあると考えられます。急激なレアル高により輸出関連企業にとってはマイナスの影響が懸念されますが、これに対して当局はレアル高阻止の為替介入を行っています。さらに今後は、インフレ率は目標上限を上回る水準にあるものの、減速傾向もみられることから、利下げの可能性もあります。

レアル相場が安定化し、また、利下げが景気下支えに寄与するという好循環に至れば、ブラジル株式市場にとってさらに追い風となることが予想されます。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

景気は最悪期を脱しつつあるとの見方、企業業績見通しにも改善の兆し

足元では消費者信頼感指数をはじめいくつかの経済指標では底打ちの兆しもみられ、深刻な景気後退局面から脱却しつつあるとの期待も高まっています。また、国際通貨基金(IMF)による2016年7月時点の経済見通しでも、原油・商品価格の持ち直しなどを背景に、2016年については依然としてマイナス成長であるものの、前回見通しに比べて上方修正されました。さらに、2017年には小幅ながらプラス成長に転じるとの見通しが示されました(図表3参照)。

また、悪化傾向が続いていたブラジル企業の利益見通しについても、足元で底打ちの兆しが見え始めています(図表4参照)。

マクロ経済動向や企業業績動向が最悪期を脱し、改善に向かうとの見通しが示され始め、今後さらに確信度が増していけば、ブラジル株式市場にとっていっそうの後押し材料となると考えられます。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

株価純資産倍率(PBR)では、依然として魅力的な水準

バリュエーション(投資価値評価)をみると、ここ最近の株価上昇を受けて、予想株価収益率(PER)は2016年7月末時点で13.1倍と過去10年間平均(10.4倍)を上回っています。

一方、資産ベースでみたバリュエーション指標である株価純資産倍率(PBR)では2016年7月末時点で1.5倍と1999年12月末~2016年7月末の長期平均から1標準偏差ほど下方乖離した水準にとどまっています(図表5参照)。過去(1999年以降)のデータに基づき、各PBR水準を付けた後5年間のリターン(年率)の平均を算出したところ、当然ながらPBRが相対的に低い水準を付けた後の5年間リターン(年率)平均は相対的に高かったことが傾向としてみられました。足元のPBR1.5倍水準を過去のデータに照らし合わせると、PBR水準からみれば依然としてブラジル株式は魅力があるとも考えられます(図表6参照)。

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

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