新興国債券投資:為替変動を捉えたリターンの追求 | ピクテ投信投資顧問株式会社

新興国債券投資:為替変動を捉えたリターンの追求 新興国

2018/03/16新興国

 

パトリック・ツヴァイフェル(チーフエコノミスト)

 

ご参考資料

ポイント

新興国のマクロ経済ならびに資産のバリュエーション水準からは、新興国通貨の年内の上昇が示唆されていると考えられます。新興国通貨の上昇が、新興国債券投資の追加的なリターンの源泉を提供する可能性もあると考えられます。

 

為替レートは、外国債券ポートフォリオの投資収益率(リターン)を押し上げる力だけでなく押し下げる力も有して
います。 ですから、ピクテの新興国債券投資戦略では、為替レートを、リスクならびにリターンの独立した源泉と捉えています。
個々の通貨が固有の要因を有していることは当然のことであり、また、為替市場は、総じて、ボラティリティが高く、
短期間で大きく変動する傾向の強い市場であることは周知の事実ですが、中期的な観点からすると、新興国通貨には、対米ドルで幅広い上昇の可能性があり、このことが現地通貨建て新興国債券投資のトータル・リターンを押し上げる機会を提供しているように思われます。

 

新興国経済の持続的成長

「新興国」から先進国を上回る経済成長が連想されてきたのは、新興国の側に、富の観点で、追い付かなければならない格差があったからです。今後数ヵ月については、二つの理由から、新興国と先進国の経済成長率の差は拡大し続ける公算が高いと考えます。
一つは、新興国が、投資サイクルの拡大の結果としての世界貿易拡大の恩恵を享受できる絶好の状況にあることです。
ピクテのモデルは、国境を越えた投資が1%増加すると、新興国の産出高は0.26%増加することを示唆しています。一方、先進国経済が受ける恩恵は、新興国の半分程度に留まります。

 

図表1 世界の輸出の伸び率(%、前年比、3ヵ月移動平均)

 

出所:ピクテ・アセット・マネジメント、BIS、CEIC、トムソン・ロイター・データストリーム

 

2017年の世界の輸出の伸びは2011年以来の水準を回復したものの、ここ数十年のトレンドを依然下回っていることから、伸びの勢いが加速する余地が残されているように思われます(図表1ご参照)。
過去のサイクルを見ると、今後、ピークをつける前に長期平均を大きく上回る水準まで上昇する可能性もあります。
また、世界の経済成長は堅調に推移しており、エネルギー価格やその他の資源価格、ひいては、資源輸出国の経済成長を下支えしているように思われます。
このような状況は、新興国通貨の追い風となり得るでしょう。両者の成長率格差が広がれば広がるほど、新興国通貨バスケットに対する米ドル安が進む可能性も考えられます。

 

新興国通貨はバリュエーション面で割安

足元の新興国通貨高は、魅力的なバリュエーションにも支えられています。
ピクテのモデルは、新興国通貨が米ドルに対して15%割安な水準にあり、過去20年で最も割安な水準で推移していることを示唆しています(図表2ご参照)。

 

図表2:新興国通貨高のバリュエーション水準:対米ドル、割高(+)、割安(-)

 

出所:ピクテ・アセット・マネジメント、BIS、CEIC、トムソン・ロイター・データストリーム

 

インフレ動向も新興国通貨の追い風となっています。新興国と先進国のインフレ率格差は近年の最低水準に留まっており、新興国の為替レートを支えています。
ただし、新興国といっても、それぞれ固有の状況にあり、国内経済や為替レートや債券市場を左右する要因が様々であることは間違いありません。
したがって、新興国通貨が全般的に上昇したとしても例外が見られる可能性は否めませんし、新興国通貨の特性を勘案すると、短期的なボラティリティの上昇や調整の可能性を排除することも困難です。
とはいえ、新興国通貨の広範な上昇トレンドが変わるとは思われません。
新興国債券投資に際しては、通貨のアクティブ・ポジション(ベンチマークに対するオーバーウェイト・ポジションならびにアンダーウェイト・ポジション)を構築することが、リターンの向上に繋がることも期待されます。

 

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内 容が変更される場合があります。)

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