マーケット・フラッシュ:トルコ:トルコリラが史上最安値を更新 | ピクテ投信投資顧問株式会社

マーケット・フラッシュ:トルコ:トルコリラが史上最安値を更新 欧州/ユーロ圏 新興国

2018/08/13新興国

2018年8月13日、トルコリラは対円で先週末比マイナス14%安の1トルコリラ=15円台となり過去最安値を更新しました。トルコリラは、米ドルに対しても急落して、1米ドル=7リラ近辺まで下落しました。
この「トルコ・ショック」は、グローバルな金融市場全体に大きな影響を与える可能性があります。

下落の背景

2016年にクーデター未遂事件を起こした反政府勢力を支援した罪に問われている米国人牧師の釈放を、米国はこれまで強く求めてきました。トルコのエルドアン大統領は、8月12日に米国が解放の期限を8月8日に設定していたことを公表しました。同大統領は、米国人牧師はテロ組織と繋がりがあるとして解放を拒否し、米トランプ大統領との対決姿勢を鮮明にしました。

このトルコへの報復の観点から、米トランプ政権はトルコ製のアルミニウムと鉄鋼の関税をそれぞれ20%、50%と2倍に引き上げました。この関税引上げをきっかけとして、トルコリラの急落がはじまりました。2018年初には1トルコリラ=30円近辺の水準が、8月13日にはほぼ半値の1トルコリラ=15円台まで暴落しました。

今後の見通し

このような米国とトルコの争いについては、政治的な面と経済的な面で大きな影響を世界に与えると見ています。まず政治的な面では、本来ロシアに対抗するために設立されたNATO(北大西洋条約機構)加盟国間での争いが明らかになったことです。エルドアン大統領は、米国に対抗するためロシアやイランといった諸国との連携を模索することに言及しており、今後の世界的な地政学的リスクが高まる可能性があります。

経済的な面では、トルコリラの急落が世界の金融市場全体に対するリスク要因となるとの見方が強まっています。すなわち、トルコに多くの債権を持つイタリアやフランスの銀行の不良債権の動向に注視が必要となります。

この「トルコ・ショック」の出口はどこにあるのでしょうか。現段階では、グローバルな金融危機に波及する恐れがないかを見極める必要があります。解決の糸口として、少なくともトルコのエルドアン大統領と米トランプ大統領との間の、なんらかの意思疎通による外交関係の好転が必要になると考えます。

 

期間:2015年8月3日~2018年8月13日

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

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