新興国、注目のトピックス集 (16年5月号) | ピクテ投信投資顧問株式会社

新興国、注目のトピックス集 (16年5月号) グローバル 新興国株式

2016/05/20新興国株式

ポイント

4月の新興国株式市場は、中旬以降に原油価格やその他の商品価格が上昇したことを背景に産油国や資源国を中心に上昇しましたが、月末には予想を下回る企業決算の発表が相次いだことから下落し、月間では小幅な下落となりました。

4月の新興国株式市場

新興国株式市場は3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で世界経済の成長減速に対する懸念が示されたことや、サウジアラビアが原油の生産調整に慎重な姿勢を示したことを受けて原油価格が下落したことなどから、上旬は下落基調となりました。しかし中旬以降は、国際エネルギー機関(IEA)が原油の需給が改善するとの予想を発表したことや米国の原油生産の減少などを背景に原油価格が大幅に上昇、その他の商品価格についても反発したことから、新興国の中でも産油国や資源国を中心に上昇しました。また、中国で発表された主要経済指標が予想を上回る良好な内容となり、中国経済に安定化の兆しが見られ始めたことも、中国をはじめとした新興国株式市場の追い風となりました。しかし、月末に予想を下回る企業決算の発表が相次いだことなどを受けて下落し、月間でも小幅下落となりました。

今後の見通し

長期的には、新興国経済は、若い労働人口が豊富であることなどを背景に、中間所得層の持続的な拡大や構造変化に後押しされ、先進国を凌ぐ成長力を有しているとの見方には変更ありません。

しかし、今後も当面は米国の金融政策や中国の経済・政策動向、原油価格動向などに市場の注目が集まることが予想されます。市場の先行き不透明感はリスク回避の姿勢を強め、新興国株式市場にマイナスの影響を及ぼすため当面注意が必要と考えます。中国経済の先行きについては景気刺激策の効果により大きな下振れは回避され、足元では安定化の兆しも見られ始めたと考えます。中国経済の先行き見通しに対する過度な懸念が後退していけば、新興国株式市場全体にとってプラスの効果をもたらすと考えます。

足元の世界的な景気動向は足踏み状態となっているとみられ、こうした状況は新興国の輸出関連セクターにとっては業績見通しや株価に影を落としていると考えられます。一方、プラス材料としてはここ最近の商品価格の上昇が資源国通貨に安定感をもたらしており、インフレ圧力も緩和しつつあるようにみられます。こうした国々では金融緩和余地が生まれ、景気の下支えが期待できるとも考えられます。

新興国株式の様々なバリュエーション(投資価値評価)をみると、特に株価純資産倍率(PBR)などの資産ベースのバリュエーション中心に過去平均や先進国よりも割安な水準が続いています。投資資金フローの状況などから新興国株式に注目する投資家も徐々に増え始めているように見られますが、本格的な新興国株式の回復には業績改善が待たれると考えられ、業績動向にも注視していく必要があると考えます。

 

※将来の市場環境の変動等により、コメントの内容が変更される場合があります。

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