水関連株式市場(14年7月号) | ピクテ投信投資顧問株式会社

水関連株式市場(14年7月号) グローバル 環境関連

2014/07/11環境関連

6月の投資環境

6月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で月間で上昇しました。上旬から欧州中央銀行(ECB)による追加金融緩和策の発表や米雇用統計が市場予想を上回ったことなどが寄与し上昇基調となりました。月後半にかけても、高値警戒感が出る中で、イラク情勢の悪化や世界銀行による世界経済の成長見通し引き下げなどがマイナス要因となりましたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で、当面、金融緩和姿勢を維持するとの趣旨の発言がなされたことなどが好感され、米国や日本を中心に株式市場は堅調な動きとなりました。

一方、欧州株式については、ユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)などの経済指標の悪化や地理的に近い中東情勢の悪化懸念などを背景に、月間では下落しました。

業種別では、エネルギーや公益などの上昇率が高くなった一方、電気通信サービスや生活必需品、資本財サービスなどは市場平均を下回る動きとなりました。

世界の株式市場が上昇する中で、水関連企業の株価(現地通貨ベース)は市場を上回る上昇となりました。セクター別では環境マネジメント・サービスセクターの上昇が大きく、上下水道ビジネスセクターは相対的に小幅な上昇となりました。上下水道ビジネスセクターでは、ブラジルのサンパウロ州基礎衛生公社は水不足が懸念され出遅れていましたが、上昇に転じました。英国のユナイテッド・ユーティリティーズや香港のカントン・インベストメントは、ともに今後の水道料金の値上げに関する見通しの改善から堅調な動きとなりました。装置製造・エンジニアリングセクターではペンテア(米国)、アンドリッツ(オーストリア)、スルザー(スイス)は、対象市場の回復の遅れから収益性が懸念され軟調な展開となりました。

※上下水道ビジネスセクターは、水を利用した公益事業を広く含みます。
記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考であり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。また、当資料におけるデータは将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

水関連企業の株価推移
(円換算ベース、月次、期間:2004年6月末~2014年6月末)

 

※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成


水関連企業の株価収益率
(PER)の推移 (月次、期間:2007年6月末~2014年6月末)

 

※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

今後の見通し

主要先進国経済は改善するものの、低水準の経済成長が予想され、中国などでも経済成長の鈍化が懸念されています。こうした環境下でも水関連業界は都市化、民営化、サスティナビリティー問題などの長期的な需要増加要因に支えられ、相対的に良好な業績動向が見込まれます。

特に各国の財政状況が厳しいなかでは水道事業などの民営化が進展し、上下水道サービス企業の事業機会の拡大が見込まれます。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズ(基礎的条件)は依然として堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。このため、中長期的には、水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

景気の変動に左右されにくく水関連業界の成長の恩恵を受ける銘柄に注目していきたいと考えます。継続的な売上げが見込め、業績の見通しが良いことが主要銘柄の特長と見られます。サービスによる売上げ中心の銘柄と製造・販売が中心の銘柄のバランスが重要と考えます。

主要水関連企業の株価と世界株式の株価指数の推移をみると、ここ10年余りで、 水関連企業の株価は世界株式を上回って堅調に推移してきました。ただし、2007年7月中旬以降は世界的な株安の影響を受けて水関連企業の株価も大幅下落しました。

今後、水関連市場は2005年の約60兆円から2025年には約110兆円にまで拡大すると予想されており(注)、水関連市場の成長とともに、上下水道及び装置製造・エンジニアリングセクター企業の収益も中長期的に拡大していくものと見ています。(注:グローバル・ウォーター・インテリジェンス(GWI)予想)

従って、水関連企業は中長期的には依然として魅力的な投資対象であると考えます。また、足元でも増益基調が継続しており、良好な投資環境にあると考えます。

※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。

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