2016年8月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2016年8月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2016/09/09環境関連

8月の投資環境

8月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

世界の株式市場は、月初、原油価格が1バレル40ドルを下回る水準まで下落したことなどを受け、軟調な動きとなりました。その後、7月の米雇用統計で景気の強さが示されたことや原油価格の反発、英中央銀行(イングランド銀行、BOE)による金融緩和策の発表などが好感され、月半ばにかけて上昇基調となりました。月後半には、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の発言などを受け利上げ観測が強まったことなどが株式市場の下落要因となりましたが、月間では上昇となりました。

業種別では、金融やエネルギー、情報技術などが市場平均を上回って上昇した一方、公益事業やヘルスケア、電気通信サービスなどは下落しました。

こうした中、水関連企業の株価(現地通貨ベース)は市場が上昇したのに対して小幅に下落しました。セクター別では装置製造・エンジニアリングセクターが堅調に推移した一方で、上下水道ビジネスセクターは軟調な展開となりました。装置製造・エンジニアリングセクターでは、建設および消費者に関連する銘柄が上昇しました。ギーベリッツが欧州建設市場における需要回復に伴って上昇した他、英国のポリパイプ・グループは同国における不動産市場への政策に対する観測が高まったことを受けて、大きく反発しました。米国ではトロが堅調な米個人消費のもとで堅調に推移した他、住宅、商業向けの温水装置を取り扱うAOスミスは中国における業績が好調だったことなどを好感され上昇しました。水道企業向けのスマートメーター企業の買収を発表したザイレムも上昇しました。薬価の引き下げなどを訴える米国の大統領選を控え、パーキン・エルマーが下落しました。上下水道ビジネスセクターでは、北京エンタープライゼス・ウォーター・グループやチャイナ・エバーブライト・イ ンターナショナルなどの新興国市場の銘柄が堅調だった一方で、アメリカン・ウォーター・ワークスやカリフォルニア・ウ ォーター・サービス・グループ、アメリカン・ステーツ・ウォーターなどの米国の公益事業の企業は同国の年内利上げ観測の高まりを受けて軟調な展開となりました。また、英国の欧州連合(EU)離脱決定後、株価が急騰したセバーン・トレントやユナイテッド・ユーティリティーズ・グループは過熱感が意識され下落しました。

MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。
またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。

今後の見通し

米国ではFRBによる利上げ観測が高まりを見せており、同国の公益企業の組入比率を一時的に下げる方針ですが、長期的にはバリュエーション(投資価値評価)の観点から投資魅力は高まるものとみています。一方、欧州では、英国の低下傾向にある金利環境が同国の公益企業への投資機会を創出するものと考えています。また、フランスにおいても欧州における高い成長力とコスト削減余地があることから公益事業環境は良好であるとみています。

水関連企業の中で、より景気敏感とされる企業については、今後の景気動向が株価の重しとなる可能性を含め、注視していきます。ただし、経済成長の低迷が意識される中では、日本や英国などにおける景気刺激策が期待され、足元の不安定な株式市場を下支えするものと考えています。一方、新興国市場は中国の購買担当者景気指数(PMI)が改善したことなどを受けて、今後堅調に推移することが期待されます。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

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