2016年11月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2016年11月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2016/12/07環境関連

11月の投資環境

11月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

世界の株式市場は、月初、米大統領選挙を巡る不透明感などを背景に下落基調となりましたが、その後、米大統領選挙の民主党候補クリントン氏の私的メール問題について米連邦捜査局(FBI)が訴追しないことを表明し、大統領選挙における不透明感が後退したことから反発しました。11月8日に投票が行われた米大統領選挙では大方の予想に反し共和党トランプ氏が勝利し、翌9日の株式市場は日本市場などが急落するなど一時、大きく変動する場面もありましたが、その後は、トランプ氏が掲げるインフラ投資や減税策などの政策が企業にとってプラスとなるとの見方から、月末にかけて上昇基調で推移し、月間でも上昇となりました。

業種別では、米大統領選で勝利したトランプ氏が掲げるインフラ投資や金融規制改革法の縮小・廃止などの政策がプラス寄与となるとの見方から金融や資本財サービス、一般消費財・サービスなどが大きく上昇しました。一方、米国の金利上昇を背景に公益や生活必需品などは軟調な動きとなりました。

こうした中、水関連企業の株価(現地通貨ベース)は下落しました。当月は個別の材料に乏しかったものの、トランプ次期政権への政策期待から、これらの恩恵を受けるとされる装置製造・エンジニアリングセクターと環境マネジメント・サービスセクターが力強く推移した一方で、上下水道ビジネスセクターは軟調な展開となりました。

装置製造・エンジニアリングセクターでは、HDサプライ・ホールディングスやザイレム、アイデックス、ペンテアなどの水道インフラや産業関連銘柄の他にウォルセリーなどの消費者関連銘柄が幅広く買われ上昇しました。

環境マネジメント・サービスセクターでは、インフラや設備分野のコンサルティング・サービスを提供するスタンテックや廃棄物処理事業に従事するウエイスト・コネクションズなどの銘柄が上昇する展開となりました。一方で、上下水道ビジネスセクターでは、ディフェンシブ性(景気の変動に左右されにくい特性)が高く、債券代替とされる公益関連銘柄は米大統領選以降の金利上昇を受けて先進国、新興国ともに下げる展開となりました。

先進国市場では、米国や英国の銘柄が売られた他、フランスではヴェオリア・エンバイロメントが収益予想を引き下げたことなどを背景に下げ幅を拡大しました。また、新興国市場では、サンパウロ州基礎衛生公社などのブラジルの銘柄が下落しました。

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今後の見通し

米大統領選を経て、インフラ支出の拡大や減税策などに対する期待の高まりを背景に景気敏感株は急伸しましたが、ドルの過熱感やそれが与える米輸出への潜在的な影響、現在の株価水準とファンダメンタルズとの乖離など短期的な見通しへの警戒感を強めています。一方で、中長期的にはインフレ期待が高まっており、公益や産業、廃棄物処理事業などは恩恵を受けるものと見ています。足元では金利上昇懸念から債券代替とされる水道公益企業が売り込まれました。しかし、これを受けて同セクターのバリューエーション(投資価値評価)は低下しており、今後相対的に高いリターンが期待できる水準まで投資妙味は高まっています。特に英国、フランス、ブラジルの公益企業は投資対象としての魅力が高いと考えています。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

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