2016年12月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2016年12月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2017/01/17環境関連

12月の投資環境

12月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

世界の株式市場は、米ISM製造業景況指数および非製造業景況指数が市場予想を上回って改善したことに加え、欧州中央銀行(ECB)が量的金融緩和策の延長を決定したことなどを背景に、月初から上昇基調となりました。その後は、中旬に米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げを決定し、2017年の利上げ回数の見通しが引き上げられたことや、月末に発表された11月の米中古住宅販売成約指数が前月から低下したことなどがマイナス要因となる場面もありましたが、月間では上昇となりました。

業種別では、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の主要産油国が原油の生産削減で合意したことが好感されたエネルギーの他、電気通信サービスや金融などの上昇率が高くなりました。また、公益事業は市場平均並の上昇率となりました。一方、ヘルスケアや一般消費財・サービス、資本財サービスは上昇しましたが、市場全体を下回る上昇率にとどまりました。

こうした中、水関連企業の株価(現地通貨ベース)は市場を下回る上昇となりました。

セクター別では、装置製造・エンジニアリングセクターと環境マネジメント・サービスセクターが堅調だった一方で、上下水道ビジネスセクターは軟調な展開となりました。

装置製造・エンジニアリングセクターでは、米大統領選において減税策やインフラ支出の拡大を掲げるトランプ氏が勝利したことから、これに恩恵を受けるとされたHDサプライ・ホールディングスやフォーテラなどの水道インフラ関連銘柄、ウォルセリーなどの消費者関連銘柄が引き続き堅調な伸びとなりました。また、分析機器などの製造、販売を行うパーキンエルマーやローパー・テクノロジーズはそれぞれM&A報道などを手がかりに底堅く推移しました。その他、好決算を発表したトロやこれまで軟調に推移してきたアルファ・ラバルやアルバーツ・インダストリーズなど欧州の一部の銘柄が上昇しました。

環境マネジメント・サービスセクターでは、ウエイスト・マネジメントが同社経営陣による良好な見通しなどを好感して堅調な伸びとなりました。上下水道ビジネスセクターでは、スエズがエンジーによる完全子会社化報道などを受けて上伸した他、憲法改正を問う国民投票を終えたイタリアではエラが値を戻す展開となりました。

一方で米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを決定した米国では水道公益企業が弱含みました。また、新興国市場が軟調に推移しました。中国では人民元安などによる資金流出懸念が重しとなり、中国公益企業が下落した他、チリでは下院が水道料金の見直しに関する法案を承認したことを嫌気しアグアス・アンディーナスが月後半にかけて急落しました。

今後の見通し

トランプ次期政権によるインフラ支出の拡大や減税策などに対する期待が米国企業に対して楽観的な見通しをもたらし、景気敏感株は堅調地合いを維持しました。

一方で、現在のバリュエーションや株価水準はファンダメンタルズと乖離していると思われる他、米ドル高が与える米輸出企業への潜在的影響が過小に評価されていると見ており、引き続き今後の動向に注視していきます。一方で、足元で売り込まれている上下水道ビジネスセクターについては、今後相対的に高いリターンが期待できる水準までバリュエーションが低下していることから、投資機会を創出するものと考えています。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

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