2017年4月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2017年4月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2017/05/15環境関連

4月の投資環境

4月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

世界の株式市場は、月半ばにかけてはフランス大統領選挙を控え欧州の政治的な先行き不透明感が高まったことや、米国によるシリア空爆や北朝鮮によるミサイル発射実験などを背景とした地政学リスクの高まり、米ISM製造業並びに非製造業景況指数が前月を下回ったことなどを受けて、軟調な動きとなりました。

その後、フランス大統領選挙の第1回目の投票で欧州連合(EU)を支持するマクロン氏が首位となり、欧州政治の先行き不透明感が後退したことに加え、米トランプ政権による税制改革案に対する期待などもあり、世界の株式市場は大きく反発し、月間では上昇となりました。業種別では、一般消費財サービスや資本財サービス、情報技術などの上昇率が高くなった一方、エネルギーや電気通信サービスが下落しました。

こうした中、水関連企業の株価(現地通貨ベース)は市場を上回る上昇となりました。セクター別では、装置製造・エンジニアリングセクター、上下水道ビジネスセクター、環境マネジメント・サービスセクターはいずれも堅調に推移しました。

装置製造・エンジニアリングセクターでは、サーモフィッシャーサイエンティフィックが大幅に上昇しました。好調な産業及び製薬向け事業やアジア地域の成長を背景に好決算を発表し、米国の衛生関連予算縮小の影響に対する過度な懸念が後退しました。また、米国における健全な不動産及び建設市場のもとでA.O.スミスやマスコなどの消費者関連企業も好決算を発表し、上昇しました。欧州でも建設市場に対する良好なセンチメントを背景に、ギーベリッツが上昇しました。

その他、産業関連市場に改善の兆しが見られたことからアイデックスやペンテア、ローパーテクノロジーズなどの産業用機器メーカーも幅広く上昇する展開となりました。一方で、予想を下回る決算を発表したダナハーや過去のシステム投資で減損が生じたLIXILグループ、価格競争による収益力低下の可能性が懸念されたHDサプライ・ホールディングスなどが下落しました。上下水道ビジネスセクターでは、欧州を中心にコンセッション事業を展開するヴェオリア・エンバイロメントなどが上昇しました。4月に実施された仏大統領選挙で中道派のマクロン氏が第1回投票を首位通過したことを好感しました。

一方で新興国市場では、安定的な利益成長と増配を発表した中国の広東インベストメントが堅調だったのに対して、ブラジルでコンセッション事業を行うミナスジェライス水道会社やサンパウロ州基礎衛生公社などは改定料金が予想を下回ったことなどから下落しました。

今後の見通し

世界経済は、地政学的な混乱、米トランプ政策の先行き不透明感、乱高下する資源価格などの複数のリスク要因を物ともせず改善基調を維持しています。米国では主要株価指数の過熱感も意識される中、製造業PMIなどの景気先行指数は引き続き景気拡大を示す水準を維持していることに加えて、本格化してきた2017年1-3月期決算では旺盛な需要や堅調な利益成長、収益率の改善に裏付けられる企業の力強さが示されています。ただし、こうした中でも欧州を始めとする政治リスクや米トランプ政権の政策先行きなどについて根強い不透明感もあります。

装置製造エンジニアリング・セクターでは水道インフラ、測定機器、消費者関連企業に注目しています。上下水道ビジネスセクターでは欧州や新興国のコンセッション関連企業に加え、英国の規制公益関連企業の投資妙味が高いものと見ています。一方、バリュエーション(投資価値評価)の観点でみると、装置製造・エンジニアリングセクターでは産業関連企業、環境マネジメント・サービスセクターではコンサルティング関連と廃棄物処理関連企業、上下水道ビジネスセクターでは米国の規制公益関連企業などにおいて、バリュエーション水準が相対的に高くなってきており、注視しています。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調であると考えます。
温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

(※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。)

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