2017年8月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2017年8月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2017/09/19環境関連

ポイント

8月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で下落しました。

世界の株式市場は、月初、良好な企業決算や景気回復を示唆する欧米の経済指標の発表などを背景に堅調な推移となりました。しかしその後は、北朝鮮がグアムへの攻撃を示唆したことを受け米朝両国の緊張が高まったことや、スペインでのテロ発生などを背景に地政学リスクの高まりが意識され、株式市場は大きく下落しました。また、米バージニア州で発生した暴動に対するトランプ大統領の発言などがトランプ政権の政策実現に対する懸念を高めたことも株式市場にとってマイナス要因となりました。月末にかけては米GDP(国内総生産)改定値が上方修正されたことなどが上昇要因となったものの、月間では世界の株式市場は下落しました。業種別では、公益や情報技術、素材などが上昇した一方、エネルギーや金融、電気通信サービスなどは下落しました。

業種別では、公益や情報技術、素材などが上昇した一方、エネルギーや金融、電気通信サービスなどは下落しました。

 こうした中、水関連企業の株価は下落したものの、下落 幅は市場と比較して小幅に留まりました。セクター別で は、装置製造・エンジニアリングセクターが軟調だった 一方で環境マネジメント・サービスセクターや上下水道 ビジネスセクターは堅調に推移しました。装置製造・エ ンジニアリングセクターでは、スマートメーター企業を買 収して以降、業績の回復が著しいザイレムが業績見通 しを上方修正したことから大きく上昇しました。また、GE Aグループやノボザイムズなどの資本財関連銘柄が反 発したほか、高まる地政学リスクを背景にサーモフィッ シャー サイエンティフィックやダナハーなど、ディフェン シブ性(景気の変動に左右されにくい特性)が高いとさ れる銘柄が買われました。一方で、フォーテラは業績 予想を引き下げたことなどから大幅に売られた他、トロも 力強い決算とは裏腹に利益率の圧縮などが懸念され 下落しました。マスコやフォーチュン・ブランズ・ホーム &セキュリティも好決算発表後、材料出尽し感などから 売られる展開となりました。その他、短期的な人手不足 が警戒されたギーベリッツや農産物の価格の下落や原 料費の高騰などが意識されたバルモント・インダストリー ズなども下落しました。上下水道ビジネスセクターでは、 割安感から買いやすい地合となったヴェオリア・エンバイロメントやスエズなどの欧州コンセッション(公益事業運 営権事業)関連銘柄が買われた一方で、サンパウロ州 基礎衛生公社は現地当局による水道料金の見直しが 芳しくなかったことから下落する展開となりました。環境マ ネジメント・サービスセクターでは、米国を襲ったハリケー ン「ハービー」の復興需要から環境関連コンサルティング 関連銘柄や廃棄物処理関連銘柄などが物色され、上 昇しました。

 

今後の見通し

市場では地政学リスクの高まりを背景に先行き不透明感 が増しているにも関わらず、世界経済は引き続き堅調さ を示しました。バリュエーションの観点では、米国では過 度に高い期待が株価に織り込まれていることなどから同 国の装置製造・エンジニアリングセクターには注視が必 要と考えます。欧州や新興国では引き続き相対的な割 安感が見られる為、こうした市場の公益関連銘柄やコン セッション事業関連銘柄などに投資妙味があると見てい ます。また、米国におけるハリケーン「ハービー」の発生を 受けて、復興需要が高まっていることなどから環境コンサ ルティング関連銘柄などにも注目です。 水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期 的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファ ンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響 から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや 洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こ しています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的 な投資対象であると考えます。

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