2017年9月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2017年9月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2017/10/16環境関連

ポイント

9月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

世界の株式市場は、月初、北朝鮮情勢の緊迫化や、米国でのハリケーン「イルマ」による大規模な被害に対する警戒感の高まりによって下落しました。しかしその後は、北朝鮮情勢の一服、ハリケーン「イルマ」の被害額が当初予想を下回る見通しとなったことなどにより上昇に転じました。月半ば以降は、北朝鮮情勢を巡る緊張が再び高まったものの、ドイツ連邦議会選挙においてメルケル首相率いる与党が第1党を維持したことや、原油価格の上昇、米国トランプ政権の税制改革案公表などにより緩やかな上昇となり、月間では世界の株式市場は上昇しました。業種別では、エネルギーや資本財・サービス、金融などが上昇した一方、公益や生活必需品は下落しました。公益は欧米の金利上昇が影響しました。

こうした中、水関連企業の株価も上昇しました。セクター別では、装置製造・エンジニアリングセクターや環境マネジメント・サービスセクターが堅調に推移した一方で、上下水道ビジネスセクターは軟調に推移しました。
装置製造・エンジニアリングセクターでは、経営陣の改変に伴い電気装置事業のスピンオフを発表したペンテアが大きく上昇しました。米国のフロリダおよびテキサスにおけるハリケーンの復興需要が高まったことから水道インフラ関連銘柄であるHDサプライ・ホールディングスが上昇した他、アルバーツ・インダストリーズなどの資本財関連銘柄やファーガソン、A.O.スミス、サイトワン・ランドスケープ・インダストリーズなどの消費財関連銘柄も堅調な伸びとなりました。また、原油価格や農作物などの商品価格が上昇したことを好感して、石油関連事業なども有するロトルクや農工業向けに灌がい装置などを提供するバルモント・インダストリーズなども上昇しました。
一方で、競争激化が懸念されるコーウェイが下げる展開となりました。上下水道ビジネスセクターでは、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)にて米国の利上げ観測が高まったことに加え、英国でも近く利上げが実施されるとの見方が強まったことなどから英米の公益関連銘柄が売られる展開となりました。加えて、投資判断の引き下げが重しとなったスエズも軟調に推移しました。

新興国市場では、足元まで堅調に推移していた北京エンタープライゼス・ウォーター・グループやチャイナ・エバーブライト・インターナショナル、広東インベストメントなどの中国コンセッション関連銘柄が調整する展開となりました。

 

 

今後の見通し

米国で甚大な被害をもたらしたハリケーンの発生を受けて気候変動問題が再び意識されており、多くの水関連企業が注目を集めています。ハリケーンによる被害を受け、短期的には被害地域における修繕活動が迅速に必要になる他、中長期的には本格的に建設需要が活発になることが予想されています。こうした復興需要の高まりを反映する形で復興関連企業の利益予想は2017年第4四半期から2018年にかけて上方修正されることが見込まれ、バリュエーション(投資価値評価)の観点からこうした企業への投資妙味が増すものと見ています。また、欧州や新興国市場の公益関連銘柄のバリュエーションも、引き続き魅力的な水準にあります。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調であると考えます。
温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

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