2018年2月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2018年2月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2018/03/07環境関連

2月の投資環境

2月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で下落しました。

世界の株式市場は、1月の米雇用統計で平均時給が市場予想を大幅に上回ったことなどを背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを加速するとの見方が広がり、上旬にかけて大きく下落する展開となりました。中旬以降は、米国のインフレ圧力の高まりを示す経済指標の発表があったものの、企業の好決算や、ドイツ連邦統計庁が2018年も経済が底堅く成長するとの見方を示したことなどを受け、株式市場は反発しました。月末にかけても先進国の金利上昇が落ち着いたことから上昇基調となりましたが、月間では下落しました。業種別では、情報技術(IT)が上昇、金融、公益は市場平均よりも小幅な下落となりました。一方、エネルギーや生活必需品、電気通信サービスは下落率が大きくなりました。

こうした中、水関連企業の株価は市場よりも大きな下落となりました。セクター別では、環境マネジメント・サービスセクターは市場平均に対して小幅な下落に留まりましたが、装置製造エンジニアリング・セクターと上下水道ビジネスセクターは上回る下落となりました。個別銘柄別では、上下水道ビジネスセクターにおいて中国で株価指数に採用が発表されたカントン・インベストメントや、新規案件の獲得や財務の安定が評価されたチャイナ・エバー・ブライト・インターナショナルなどが上昇しました。また規制変更により収益の改善が期待されるブラジルのサンパウロ州基礎衛生公社などが上昇するなど、新興国の水道関連の公益企業のパフォーマンスが好調でした。一方、英国では公益事業の再国有化など引き続き政治リスクが懸念され、セバーン・トレント、ユナイテッド・ユーティリティーズ・グループ、ペノンが軟調な展開となりました。装置製造・エンジニアリング・セクターでは、良好な決算発表を受け米国のザイレムやアドバンスド・ドレナージ・システム、オランダのアルカディス、スウェーデンのハスクバーナ、日本の堀場製作所などが上昇しました。一方、日本のクボタやLIXILグループは住宅市場の減速懸念などから軟調なパフォーマンスとなりました。カナダのスタンテックは市場予想を下回る決算結果を受け下落しました。環境マネジメント・サービス・セクターでは米国の廃棄物処理企業のリパブリック・サービシーズ、ウェイスト・コネクションズ、ウェイスト・マネジメントは、処理量の増加や価格上昇の継続で好業績が期待され良好なパフォーマンスでした。

図1:水関連企業の株価推移、図2:水関連企業の株価収益率(PER)の推移 

 

今後の見通し

前月に引続き、米国では税制改革に加え、堅調な鉱工業生産、住宅・及び建設市場が継続しています。また、上昇はしているものの未だに低い金利水準や堅調な個人消費が今後の成長を後押しするものと考え、同国の装置製造・エンジニアリングセクターについては強気に見ています。また、インフレ率の上昇は資本財関連銘柄に恩恵をもたらすと考えます。ただし、株価に過熱感も見られる銘柄もある点には注意が必要です。一方で、ディフェンシブ(景気の変動に左右されにくい)な性格をもつ公益関連銘柄を含む上下水道ビジネスセクターについては、金利上昇を受けた株価の下方圧力や政治的な不透明感を慎重に見極める必要があると考えます。廃棄物処理銘柄もディフェンシブな銘柄ですが、金利上昇の影響は比較的限定的でありながら、インフレの恩恵を受けやすく、利益見通しが明確であるため注目しています。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズ(基礎的条件)は堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

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