2018年8月の水関連株式市場 | ピクテ投信投資顧問株式会社

2018年8月の水関連株式市場 グローバル 環境関連

2018/09/12環境関連

8月の投資環境

8月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。

世界の株式市場は、上旬にかけては良好な企業決算を受けて堅調に推移しました。その後、米国とトルコの対立をきっかけにトルコリラが急落し、リスク回避モードが加速したことから、株式市場は下落しました。月半ば以降は、米中貿易協議に対する期待や企業の好決算、ジャクソンホール会議で米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、政策金利の引上げペースは従来通りとの見解を示したことなどを背景に反発しました。月末にかけて、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で、米国とメキシコが合意に至ったことなどが株式市場に追い風となり、月を通じては上昇となりました。

業種別では、情報技術とヘルスケアが大きく上昇し、一般消費財・サービスも平均を上回る上昇でした。また、資本財・サービスと公益も堅調でした。一方、貿易摩擦による需要低下懸念のあるエネルギーと素材は下落率が大きくなりました。

こうした中、水関連企業の株価(現地通貨ベース)は市場を下回る上昇となりました。セクター別では、多角経営企業やモニタリング関連、地方自治体のインフラ関連企業などにけん引され、装置製造エンジニアリングが相対的に大きく上昇し、環境マネジメント・サービスも上昇しました。一方、上下水道ビジネスは、新興国のコンセッション関連企業が軟調となり下落しました。

上下水道ビジネスセクターにおいては、チャイナ・エバーブライト・インターナショナルが現地の慣行に則った形で、大幅に割引かれた価格で新株予約権を発行し、海外の投資家に驚きを与えました。ヴェオリア・エンバイロンメントは、市場の期待を下回る内容の上半期決算が発表され、ブローカー・アナリストによる通期利益予想が引き下げられる可能性もあり、株価は月を通して下落基調で推移しました。

装置製造エンジニアリグ・セクターでは、フローサーブが良好な決算や好調な受注高を発表し、投資家の確信度が高まり株価が上昇しました。パーキンエルマーは上半期決算が良好であったことを受け上昇を続けました。本業での収益は2桁台での成長を遂げ、より利益率の高い製品を中心としたビジネスモデルの移行が確認される内容となりました。また、ザイレムも良好な決算発表を受け上昇しました。投資家ミーティングで示された方向性を確認する内容であり、また、本業での利益成長率が長期計画を上回る可能性を示す内容でした。

 

 

今後の見通し

安定的だった世界のマクロ景気はここ数週間、既成秩序を揺るがす貿易戦争に関する懸念から動揺しましたが、経済成長は堅調で企業の金利上昇や物価変動に対する対応力が増していることが4-6月期の業績と今後の業績見通しを通じて明らかになっています。引き続き下半期にかけて利益率の拡大が見込まれることから足元の市場のボラティリティの高まりは銘柄のミスプライスをもたらし、魅力的な投資機会を与えるものと考えます。

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

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