プレミアム・ブランド市場に回復の兆し | ピクテ投信投資顧問株式会社

プレミアム・ブランド市場に回復の兆し 中国 アジア

2017/03/01グローバル

ポイント

これまで低調であった中国の高級ブランド市場に、回復の兆しが見られ始めています。この背景には中国経済の安定化などにより、個人の高額商品購入意欲が改善しつつあることなどがあります。また、米国の政策期待なども加わり、世界的な景気回復が見込まれる中、高級ブランドを含むプレミアム・ブランド企業の株価は堅調に推移しています。

中国市場の高級品市場に改善の兆し

中国の高級(ラグジュアリー)ブランド市場に回復の兆しが見られ始めています。

「ルイ ヴィトン」などの高級ブランドを傘下に有するLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(フランス)の主に中国の販売動向を反映するアジア(除く日本)地域の売上高の動向をみると、足元で回復基調にあります(図表1参照)。また、中国をはじめ主に中華圏で宝飾品の小売を展開する周大福珠宝集団(香港)の中国本土における売上高も最悪期を脱し、回復の兆しが見られています(図表2参照)。

こうした好転の兆しは、「カルティエ」などを傘下に有するフィナンシエール・リシュモン(スイス)や、「グッチ」などを傘下に有するケリング(フランス)などの企業においてもみられはじめています。

中国経済の安定化などが、高額商品の購買意欲回復に寄与

世界の高級ブランド品の購入者のおよそ3割程度が中国人との推計もあるほど、中国の人々の消費動向は高級ブランド市場を含むプレミアム・ブランド需要の動向を見る上で重要な鍵を握っています。

リーマン・ショック(2008年)後約3年間は中国の人々の旺盛な需要にささえられ、高級ブランド市場は毎年2ケタ成長の急拡大を続けました。その後、急拡大の反動と、2012年後半に発足した習近平体制の下、汚職取締りの強化が進められていること、さらには中国経済の成長ペースの減速などから、直近2年は前年割れとなるブランドもあるなど、低調な推移となりました。

依然として汚職取り締まりなどの圧力は続いているものの、2016年10-12月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.8%と予想を上回る堅調ぶりを示し、また、足元で発表されている製造業景況指数や小売売上高、資金調達額など底堅さを示唆する内容となるなど、中国経済の安定化が示されています。こうした中で、不動産や株式市場は上昇による資産効果なども、個人消費、特に高額商品への購買意欲の回復につながったとみられます。

※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。

業績回復期待などを背景に株価も上昇

中国市場の回復などを含む良好な決算の発表が相次いだ2016年後半から2017年年初にかけて、高級ブランドを含むプレミアム・ブランド企業の株価は上昇基調にあります。

LVMHモエ ヘネシー・ルイ・ヴィトンは2016年後半以降の業績回復などを受けて、株価も2016年後半にかけて上昇率が加速し、2016年年間で+25%(現地通貨ベース、配当含まず)の上昇となりました(図表3参照)。

また、2016年11月の米国大統領選挙を経て2017年1月に誕生したトランプ政権への政策期待などは、中国経済の安定化と相まって世界的な景気回復期待、世界的な株高につながっています。こうしたことも世界的な個人消費の回復、とりわけ高額商品の購買意欲回復につながるとの見方もあり、2017年年初以降、2月21日までの主要プレミアム・ブランド企業の株価は相対的に上昇率が大きくなっている銘柄も散見されます(図表4参照)。

注視すべき点はあるものの、世界的な景気回復が追い風に

米国や中国の政策動向には今後も注視が必要であると考えます。米国のトランプ政権が保護主義色の強い通商政策を推し進めれば世界の経済成長に水を差す可能性もあります。また、中国では人民元安が一段と進めば、中国の人々の海外ブランド製品の購入意欲が後退する可能性もあります。さらに、今後、フランス大統領選挙など欧州で予定されている政治イベントを受けて、リスク回避が高まる局面などでは値動きが大きくなる可能性もあります。

前述のように注視すべき事項はありますが、米国や中国を中心に世界的な景気回復期待から個人消費が拡大する中では、プレミアム・ブランド企業を含む消費関連セクターの株価は相対的に好リターンが期待できるとも考えられることから注目しています。

※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。

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