米平均時給の伸び悩みで景気持続か | ピクテ投信投資顧問株式会社

米平均時給の伸び悩みで景気持続か グローバル 先進国 米国

2018/08/30グローバル

ポイント

米国の景気拡大のエンジンであるカリフォルニア州やテキサス州でさえ、賃金の伸び率は限定的です。しかしながら、この状態が継続すると、米国の景気拡大が持続し、金融引締め策もこれまで通りのペースになると見られます。

米国の緩やかな賃金の伸びが継続していることは、米労働市場が好調で、コア・インフレ率が米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%近辺であるにもかかわらず、FRBの金融引締め策がゆっくりであることを説明しています。今後のFRBの金融政策に影響を与える可能性があるため、市場は賃金の伸び率をより注視していくと考えます。7月の賃金の伸び率は、前年比2.7%とぱっとしませんでした。このため、今後ともFRBの政策金利の引き上げは、ゆっくりとしたペースを維持すると見ています。

最近の各州ごとの経済指標は、全米レベルでの将来的な賃金上昇に対して期待が持てないものでした。特に興味深い発表は、平均時給で表される賃金の伸び率が、カリフォルニア州の7月の結果が前年比2.2%、テキサス州ではたったの1.9%にとどまりました。両州の経済が好調を超えて過熱感が出てきており、現時点では米国経済をけん引する2つのエンジンと見られているため、この平均時給の伸び率の低さは市場を困惑させました。2018年の第1四半期のカリフォルニア州の経済成長率は前年比3.5%、テキサス州は4.2%であり、米国全体の2.6%の成長率を大きく上回っています。ただし、失業率を見るとカリフォルニア州は4.2%、テキサス州は4.0%であり、全米平均3.9%近辺の結果となりました。

賃金の伸び率の低さは、ある意味諸刃の剣と言えそうです。一方では、賃金が伸びないと、持続可能な個人消費支出が低下する恐れがあります。ただし、米国の消費者は、様々な消費者金融を使って消費を維持することができます。他方では、賃金の伸び率が低いと、現在の景気拡大の維持に良い影響を与えます。つまり、賃金上昇のペースが速まると、企業収益のマイナス要因となり、過去においては景気後退のシグナルになる傾向がありました。

平均時給の伸び率(%、前年比)~好調な景気の州における平均時給の伸び悩み

  

赤:カリフォルニア州、灰色:テキサス州

(※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。)

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