グローバル・マーケット・ウォッチ:米中間選挙の結果がトランプ大統領の今後を占うとは限らない | ピクテ投信投資顧問株式会社

グローバル・マーケット・ウォッチ:米中間選挙の結果がトランプ大統領の今後を占うとは限らない グローバル 米国

2018/10/31グローバル

ポイント

●11月6日の米中間選挙では、共和党が上院の過半数を維持し、民主党が下院の過半数を奪還することを、大方の世論調査が示唆しています。

●共和党が下院の過半数を失う可能性は、大統領の支持率と中間選挙で与党が失う議席との過去の相関からも示唆されます。

●過去の中間選挙では、2年前に大統領を支持した有権者の一部が無関心或いは幻滅感を示す結果となっていますが、来月の選挙が同様の状況になったとしても、下院での共和党の敗北がトランプ大統領の出馬も予定される2020年の大統領選の行方を占うとは限りません。

●トランプ大統領は、中間所得層を対象とした追加減税を発表する等、高支持率を維持する支持基盤を超えた支持層の拡大を狙っています。

●民主党の成功の鍵は、党員を投票所に動員することです。党員が投票所に足を運ぶかどうかが予測出来ないことから、世論調査が正確な予測を提供できるかどうかも定かではありません。

図表:大統領の支持率は、下院で獲得あるいは失う議席との相関を示す: 横軸:支持率(%)、縦軸:獲得/失う議席数

    

出所:ピクテ・アセット・マネジメント

トランプ大統領の支持率は、支持基盤を除くと強弱交錯

米政治専門サイトのリアル・クリア・ポリティクスの調査によると、トランプ大統領の足元の支持率は44%前後と、2017年1月以降の平均である42%を僅かに上回り、1982年の中間選挙時のレーガン大統領の支持率(42%)とほぼ同じです(ギャラップ社の統計、図表をご参照下さい)。トランプ大統領は支持基盤の支持を維持する一方で、支持層外の支持率は低迷しています。

過去の例では、中間選挙は現職の大統領に有利だったとは言えず、大多数の大統領が与党の議席を失っています。例外は、支持率が極めて高く、めったにないことですが、大統領が党派を超えて高い支持を獲得していた場合に限られます。1998年のクリントン大統領の支持率は66%に達していたものの、中間選挙で民主党が獲得した下院議席は僅か5議席でした。同様に、2002年のブッシュ大統領の支持率は63%でしたが、共和党が獲得した下院議席も5議席に留まりした。

大統領の支持率と中間選挙で与党が失う議席との過去の相関からは、トランプ大統領と共和党が下院で30~40議席を失う可能性も示唆されますが、世論調査も、民主党が(ネットで23議席を獲得し)過半数を奪還する可能性を示唆しています。

もっとも、過去の例の通り、与党が下院の過半数を失ったとしても、そのことが、トランプ大統領が2020年の大統領選に出馬した場合、再選されるかどうかを意味するわけではありません。レーガン大統領は1982年の中間選挙で共和党が28議席を失ったにも係わらず、1984年の大統領選で再選されました(1984年の大統領候補の支持率はレーガン大統領が58.8%、民主党のモンデール候補が40.6%でした)。

トランプ大統領は支持基盤内では高い支持を維持するものの、独立派や中道派等、支持層外の支持率は低迷しています。このような状況を意識した結果と考えられるのが、中間所得層の支持を狙った追加減税案の発表ですが、民主党の一部議員も(「払い戻し可能な税控除」という形態での)同様の減税策を提案しています。もっとも、トランプ大統領の追加減税策が下院での共和党の過半数維持に資するかどうかは定かではありません。今回の中間選挙が過去の例とは異なる結果をもたらす可能性も否めませんし、民主党が党員の投票を確保できるかどうかが勝敗を決めることとなるかもしれませんが、こちらも予測がつきません。

また、米国の投票には、2016年の大統領選挙の結果が示した通り、本質的に不確定要因が多いことから、現状を額面通り受け取るべきでないことは言うまでもありません。

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