ピクテ・マルチアセット・ストラテジー 2019年4月 | ピクテ投信投資顧問株式会社

ピクテ・マルチアセット・ストラテジー 2019年4月 グローバル

2019/04/16グローバル

ポイント

株式市場は、米国および中国の金融政策の転換を受け、昨年2018年10-12月期の狼狽売りによる下げの大半を回復しました。こうした中、バリュエーション面で割高感が高まっており、企業が値上げを控えつつ賃上げを行う環境では、今後、企業利益に予想外の下振れ余地が残ると考えることから、株式をニュートラルからアンダーウェイトに引下げます。債券は、先進国の景気減速が想定される一方、先進国の国債市場が割高であるため、ニュートラルを継続します。このような見通しから、キャッシュをオーバーウェイトとしました。

(今のところは)上昇基調

2019年1-3月期のグローバル株式の騰落率は12%程度と、2013年以来、最も良好なパフォーマンスを記録しました。世界の主要中央銀行が引き締め策を一時停止したことと、米中の貿易協議が合意に向けて進展を見せたためです。

中国株式市場の1-3月期の騰落率も、4年ぶりの大幅上昇となりました。上海・深圳CSI300株価指数(中国A株指数)の3月の月間騰落率は5%強となり、1-3月期の騰落率はほぼ30%の上昇と世界の市場で最も高いパフォーマンスを記録しました。

M&A(合併・買収)活動の活況が株式市場の上昇に拍車を掛けました。1-3月期のM&A案件は、前年同期比+20%以上増加しました。

原油価格は年初来30%超上昇する大幅高となり、エネルギー株を押し上げましたが、テクノロジー、不動産、資本財銘柄はこれを上回って好調でした。
株式と同様、グローバル債券も好調で、3月の月間騰落率は現地通貨建てベースで1.8%となりました。国債投資では、中・長期債に投資することで国に資金を提供する投資家が手数料を払わなければならない状況が増え続けています。事実、主要中銀が引き締め策を転換したため、マイナス利回りで売買される国債の取引額は10兆ドルを超えています。

ドイツ10年国債利回りは3月中にマイナスに転じました。
この間、米国10年国債利回りは、2006年以来初めて、3ヵ月物短期証券利回りを下回っています。「長短利回りの逆転(逆イールド)」は、過去の例では、リセッションを予兆するものとなっていますが、同時に、逆説的ではあるものの、1年を超す場合もある景気循環後期の株式の上昇相場をもたらすものともなっています。もっとも、そのような状況が実現するかどうかについては、慎重な見方を維持しています。企業の利益成長の鈍化が予想されることに加え、バリュエーション面での投資妙味が乏しく、中央銀行のハト派転換は、大方、市場に織り込み済みだからです。

債券市場と株式市場の同時上昇は、クレジット市場にとっては願ってもない好材料です。1-3月期の騰落率は、欧州ハイイールド債と米国投資適格債が5%強、米国ハイイールド債が7%強となりました。
3月の騰落率がマイナスに終わった資産は限定的でした。金は-1.8%となりましたが、1-3月期の騰落率は+1%と辛うじてプラス圏に留まりました。


株式市場の評価を引下げ

世界の株式市場は年初来力強く上昇し、バリュエーションは、ピクテの控えめな利益成長予想とは相容れない水準に上昇しています。従って、株式の投資評価をニュートラルからアンダーウェイトに引き下げ、キャッシュをニュートラルからオーバーウェイトに引き上げました。

株式市場は、米・中の金融政策の転換を受け、昨年10-12月期の狼狽売りによる下げの大半を回復しました。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、利上げの一時停止と資産縮小の終了を示唆し、積極的な流動性の回収に歯止めを掛けました。一方、中国は、経済の減速を受け、影の銀行(シャドーバンク)制御の取り組みを中断して、信用の再拡大を図る施策と、財政刺激策の導入を余儀なくされました。この間、両国間の貿易戦争は、後回しとなった感があります。

金融当局が緩和策に転じたことで、今年後半の経済を取り巻くより健全な環境が整えられる可能性があるとはいえ、ピクテは慎重な姿勢を崩していません。企業が値上げを控えつつ賃上げを行う環境では、利益率を圧縮する圧力が増す一方だからです。企業利益の先行きが、株式アナリストの予測以上に脆弱な状況を勘案すると、今後しばらくの間は、利益に予想外の下振れ余地が残ると考えます。

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