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またギリシャに世界の目が集まる 欧州/ユーロ圏 ギリシャ

ギリシャ総選挙で緊縮路線の見直しを唱える最大野党の支持率が高いことから、今後の金融支援への支障が懸念されていますが、いかなる政権であれ最終的には金融支援の条件を受け入れるのがメインシナリオと見ています。

ユーロ圏市場:1月25日のギリシャ総選挙の影響波及を懸念

2015年1月5日のユーロ圏金融・債券市場では、ユーロが対ドルで9年ぶりの安値に迫り、ギリシャ国債利回りが上昇しました。1月25日のギリシャの総選挙では、財政緊縮路線の見直しを唱える最大野党の急進左派連合(Syriza)が勝利する可能性が高まっています。ドイツは緊縮策をめぐりギリシャ新政権に対し厳しいスタンスを維持する方針を示唆している模様で、ギリシャがいずれユーロ圏離脱に追い込まれる可能性があるとの懸念も広がっています。ドイツのガブリエル副首相は、ドイツ政府はギリシャがユーロ圏にとどまることを望んでいるとの考えを示す一方で、ギリシャ新政権が欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)による金融支援の条件を順守すると期待しているとも述べています。

どこに注目すべきか:EFSF、国債償還、Syriza、ユーロ離脱

ギリシャ総選挙を控え、世論調査では緊縮路線の見直しを唱える最大野党の支持率が高いことから、金融支援の維持が困難となるとの懸念が生じていますが、いかなる政権であれ現実問題として、資金繰りのために金融支援の条件を受け入れることがメインシナリオであると見ています。

このシナリオでは以下の点が注目です。

まず、ギリシャの資金繰りですが綱渡りの状況です(図表1参照)。ギリシャは欧州金融安定ファシリティ(EFSF)等の金融支援(現在第2次プログラム)を受けていますが、2月末までに財政赤字削減を実施しないとEFSFから融資(18億ユーロ)を受けられない可能性があります。そうなると、3月末ごろには年金、公務員などの給料の支払が困難となる恐れがあります。また、2015年7~8月には国債の償還(80億ユーロ弱)が控えており、最悪、債務不履行も懸念されます。2014年末にギリシャ財務相も2015年3月20日までは新規調達なしに切り抜けるが、その後は問題といった内容を示唆するなど、(条件を受け入れ)金融支援は必須の状況です。


図表1:ギリシャ政府資金繰りのイメージ

※国際通貨基金(IMF)の融資は2016年1-3月期まで実行を予定。
出所:各種報道等のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

次に総選挙の動向を見ると、前回選挙(2012年6月)で財政緊縮見直しを訴え2位となったSyrizaが世論調査で支持を伸ばしています(図表2参照)。緊縮財政を堅持している与党(NDと PASOK)は支持を落としていますが、特にPASOKの不人気が足を引張っている格好です。ただし、財政緊縮緩和を訴える  Syrizaでもユーロ離脱は主張していない点に注意が必要で、ギリシャ世論も7割がユーロ残留を支持しています。ギリシャがユーロ離脱に直面するのは、資金不足覚悟で金融支援の条件である財政緊縮をかたくなに拒否するという場合ですが、世論の動向を考えると、可能性は低いようにも思われます。


図表2:ギリシャ議会勢力分布と最近の世論調査
(議席数は2014年末時点、前回選挙は2012年6月選挙時点、
世論調査は2014年12月26~28日、与党はNDとPASOK)

 

※その他には議席数には政党、世論調査では政党と態度未定を含む
出所:MARC、ギリシャ議会HP等のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

どのような政権が成立するか予断は許さない状況であり、当面は市場の変動に注意が必要と見ています。

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