ブラジル利上げ、改革への期待 | ピクテ投信投資顧問株式会社

ブラジル利上げ、改革への期待 中南米 ブラジル

ブラジル中央銀行は3会合連続の利上げを実施し、インフレ抑制に向け積極的な行動をとる姿勢を示しています。また、政府は財政再建への取り組みを加速しており、中長期的なブラジル経済への恩恵が期待されます。

ブラジル中央銀行、利上げを実施

2015年1月21日にブラジル中央銀行は、金融政策委員会(C OPOM)の全会一致で、政策金利(SELIC)を11.75%から0.5%引き上げ12.25%にすると決定したことを発表しました(図表1参照)。なお、今回の利上げについては事前の市場予想と一致する内容となりました。また、利上げは2014年10月から3会合連続の利上げとなり、3会合での利上げ幅は合計で1.25%となっています。

ブラジル中央銀行は会合後、「マクロ経済の見通しやインフレ動向を考慮し、COPOMは全会一致で0.5%の利上げを決定した」との声明を発表しており、インフレ抑制に向けて積極的な行動をとったことが伺えます。


図表1:ブラジルの政策金利と消費者物価指数上昇率
(日次、期間:2012年1月23日~2015年1月21日、CPIは月次)

 

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

どこに注目すべきか:インフレ抑制、財政改善、通貨レアルの動き

12月のブラジルの消費者物価指数の上昇率は、対前年同月比で+6.41%となっており、ブラジル中央銀行が目標とする+4.5±2%の上限である+6.5%を下回ってはいますが、依然として目標の上限に近い水準で推移しています。ブラジル中央銀行のトンビニ総裁は、以前より目標の中間点である+4.5 %までインフレ率を引き下げる努力をするとの発言をしており、経済成長を損なう可能性があっても、インフレ抑制を優先課題として考えていることがわかります。

ブラジル中央銀行がインフレ抑制に積極的に取り組む中、新しく就任したレビ財務相のもと、政府は財政再建の動きを強めています。2015年1月19日には燃料や輸入品、消費者ローンに対する税金の引き上げ(約206億レアル(約9,100億円)の歳入増)を発表するなど、歳入を増やす取り組みを実施しています。この増税によりインフレ圧力が高まるとの見方もでていましたが、ブラジル中央銀行は、その懸念にも対応したことになります。またレビ財務相は歳出削減についても言及しており、性急な景気対策よりも財政再建など中長期的な成長に寄与する政策を重視する姿勢が示されています。

ブラジル中央銀行による3会合連続の利上げ実施や、ルセフ大統領とレビ財務相率いる政府による財政再建への取り組みなどは、短期的にはマイナスの影響となる可能性がありますが、中長期的にブラジル経済に恩恵をもたらすとの見方が市場では多く、足元、通貨ブラジルレアルは、小幅ではありますが上昇しています。引き続き同国の金融政策や経済政策の先行きに注目が集まっています。


図表2:ブラジルレアルの推移
(日次、期間:2014年1月21日~2015年1月21日)

 

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

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