ギリシャ総選挙、急進左派連合が急伸だが | ピクテ投信投資顧問株式会社

ギリシャ総選挙、急進左派連合が急伸だが 欧州/ユーロ圏 ギリシャ

ギリシャの総選挙での急進左派連合の圧勝により、予想以上に反緊縮を支持するギリシャ国民が多いことが示されましたが、大半のギリシャ国民はユーロ圏残留を望んでおり、緊縮策の妥協案を探るのがメインシナリオと思われます。

ギリシャ総選挙:反緊縮の急進左派連合が圧勝-服従時代に決別

2015年1月25日投票が行われたギリシャ総選挙は、開票率約99.8%の段階で、最大野党の反緊縮派である急進左派連合(SYRIZA)の得票率が約36%となっています。ギリシャ内務省の見通しでは全300議席のうち149議席を獲得する模様で、過半数(151議席)には届かない状況ですが、選挙前の市場予想を上回る議席数を獲得する勢いです(図表1参照)。急進左派連合は勝利宣言で、国際機関が課した財政緊縮を受け入れる時代は終わったと表明しています。

図表1:ギリシャ総選挙の内務省による議席予想
(得票率、予想議席数は2015年1月26日 日本時間 午後1時時点)

 

※図表1作成時の開票率は99.8% ※前回選挙の連立与党はNDとPASOK
出所:ギリシャ内務省HP

急進左派が政権を獲得すれば、緊縮を求めるドイツなどとの対立により、金融支援策実施が不透明になりかねないなどの懸念から、選挙結果が明らかになるにつれ、ユーロが売られる展開も見られました(図表2参照)。

図表2:ユーロ(対ドル、対円)の推移
(日次、期間:2014年1月27日~2015年1月26日、日本時間午前11時)

 

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

どこに注目すべきか:SYRIZA、連立政権、ギリシャ債務

今回のギリシャの総選挙における急進左派連合の圧勝で、予想以上に反緊縮(過度な緊縮政策に対し緩和を求める)を訴える野党を支持するギリシャ国民が多いことが明確に示された格好です。しかし大半のギリシャ国民はユーロ圏残留を望んでいることから、ユーロ離脱よりは、緊縮策の修正により、妥協案を探るのがメインシナリオと思われます。

理由は以下の通りです。

まず、急進左派連合の獲得議席数は、予想は上回ったものの全議席数の半分程度で、安定的な絶対多数で単独政党を成立させる議席数には遠く及ばない点です(図表1参照)。

次に、新政権成立の上で最も可能性の高いシナリオは急進左派連合と他政党との連立です。連立相手としては例えば、テレビ司会者のテオドラキス氏が創設し、人気が高い中道左派のTo Potami(川)が有力です。「川」の公約を見ると、ユーロ圏残留を支持しています。また、ギリシャ債務の減免については、急進左派連合が(1953年のドイツを引き合いに)元本削減を含めた減免を求める意向であるのに対し、「川」は債権者との合意に基づいた利払い減免を主張しています。国際機関からの支援なしには年金や公務員の給料、債務返済のめどが立たないギリシャは、いつかは債務減免のため緊縮策の妥協案を模索する可能性が高く、「川」はバランスをとる効果も期待されます。なお、その他の政党も概ねユーロ圏残留を支持していますが、移民排斥や反欧州を訴える極右政党「黄金の夜明け」は別で、そのためどの政党からも連立相手にされないと見られます。急進左派連合中心の政権が、債務減免に固執し、緊縮政策を拒否した場合、偶発的にユーロ圏離脱となる懸念は残りますが、可能性は低いと見られます。

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