気がつくと、意外と戻っていたルーブルですが | ピクテ投信投資顧問株式会社

気がつくと、意外と戻っていたルーブルですが 欧州/ユーロ圏 ロシア

新興国の通貨安傾向が顕著となった2014年後半以降、ロシアルーブルはウクライナ問題の悪化や原油価格下落を背景に大幅安となっていましたが、原油価格下落の落ち着きに伴い、ルーブルに底打ちの兆しも見られます。

ロシア外貨準備:2週連続で前週比が上昇、底打ちの可能性も

ロシア中央銀行が2015年4月2日に発表した 3月27日週の外貨準備高は3,608億ドルとなり2週続けての増加となりました(図表1参照)。ロシアの外貨準備高は2008年には6,000億ドル近くまで積みあがるなど、規模の面で世界で上位にランクされています。しかし、昨年後半からルーブル安防衛に通貨介入を繰り返した結果外貨準備高は低下傾向でしたが、底打ちの兆しが見られた格好です。

図表1:ロシア外貨準備高とルーブル(対ドル)の推移
(日次、期間:2014年4月2日~2015年4月2日、外貨準備高は週次)

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

どこに注目すべきか:ロシア外貨準備高、原油価格、ウクライナ

新興国の通貨安傾向が顕著となった2014年後半以降、ロシアルーブルはウクライナ問題の悪化や原油価格下落を背景にとりわけ、下落率の大きい通貨となりました。しかし原油価格下落の落ち着きに伴い、ルーブルに底打ちの兆しも見られます(図表2参照)。

図表2:原油価格とルーブル(対ドル)の推移
(日次、期間:2014年4月2日~2015年4月2日)

 

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

ルーブルの注目点は以下の通りです。

まず、ロシアは天然資源(石油、ガス)の輸出に占める割合が高いため、ルーブルはエネルギー、とりわけ原油価格との連動性が高い傾向が見られます。2014年後半の原油価格下落局面ではルーブル安となりましたが、原油価格の落ち着きに合わせる格好で、ルーブル高に転じています。原油価格は2015年後半にはより回復傾向を示す可能性もあると見ており、ルーブルの下支え要因となる可能性もあります。

次に、外的ショックを吸収する役割が期待される外貨準備高は減少傾向が続いていましたが、ようやく底打ちの兆しが見えてきました。最近のルーブルの回復が(外貨準備高の減少を伴う)為替介入によるものであったならば、ルーブル回復の持続性に疑問もあるだけに、今後の外貨準備高とルーブルの動向に注目しています。

最後に、ロシアの経済成長については下支えが必要な状況です。世界銀行が2015年4月1日に公表したロシア経済予測を参照すると、2015年の成長率予想は-3.8%、2016年は依然マイナスながら-0.3%となり、プラス成長に戻るのは2017年と世界銀行は予想しています。原油価格の下落、ウクライナ問題と西側の制裁による投資の停滞がマイナス成長の背景と世界銀行は指摘しています。ウクライナ停戦や原油価格の先行きは不透明なため、ロシア経済には景気のてこ入れ策が必要な状況と見られます。現在と2014年後半の違いは、ルーブル安懸念が一歩後退したことで、ロシア中銀に政策金利の引き下げの環境が整いつつあることです。ただしインフレ率が高いことから慎重ながら、利下げが次の一手と見ています。

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