そろそろ終了に近づくブラジルの利上げ局面 | ピクテ投信投資顧問株式会社

そろそろ終了に近づくブラジルの利上げ局面 中南米 ブラジル

2015年4月29日、ブラジル中央銀行は大方の予想通り、政策金利を13.25%に引き上げました。ブラジルではインフレ懸念が残るものの、利上げ局面はそろそろ終了に近づいているものとみられます。

ブラジル中銀、政策金利を+0.5%引き上げ13.25%に

2015年4月29日、ブラジル中央銀行は金融政策委員会を開催し、政策金利を+0.5%引き上げ、13.25%とすることを発表しました。2014年10月以降、5会合連続の利上げとなり、利上げ幅は合計で+2.25%に上ります(図表1参照)。今回の決定は前回(2015年3月)と同様に、マクロ経済見通しやインフレ見通しを考慮し、全会一致で決定されており、大方の市場予想とも一致した結果となりました。

図表1:ブラジルのインフレ率と政策金利の推移
([インフレ率]月次、期間:2010年3月~2015年3月、
[政策金利]日次、2010年3月31日~2015年4月30日)

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

どこに注目すべきか:ペトロブラス、格付け、財政問題

ブラジル中央銀行は、インフレへの対応とレアル安抑制のために2013年4月以降、金融引き締めのスタンスを維持していますが、今回の利上げ実施により、市場のコンセンサスを見ても、ブラジルの利上げ局面はそろそろ終了に近づいているものとみられます。 利上げ局面がそろそろ終了に近づいていると見る背景として次のような点が挙げられます。

1つ目は、通貨レアル安に落ち着きがみられることです。これまで懸案事項となっていたペトロブラスの問題は、同社が監査済みの決算を公表するなど、ひとまず解決に向かっており、悪材料出尽くし感がみられます。そのためレアル安防衛のために通貨スワップを2015年3月末に停止して以降も、レアルの動向は落ち着きをみせています。

2つ目は、格下げ懸念が後退したことです。主要な格付け会社は既にブラジルに対する格付けを変更しており、現状、投資適格格付けは維持されており、ブラジルの格付けが非投資適格格付けまで引き下げられる可能性は低下したとみられます。

3つ目は、財政改革期待が高まっていることです。ルセフ政権2期目はレヴィ財務相のもと財政改革が進められています。ブラジルでは政府の債務残高が積み上がるなど財政改革が必要なことは一目瞭然で、歳出の削減、歳入の増加が求められる中、議会承認が必要ない項目、たとえば燃料税の引き上げなどは既に進展を見せています(図表2参照)。今後の注目は、議会承認が必要な社会保障給付(年金や失業保険)の削減などが承認されるかが注目されます。


図表2:ブラジルの一般政府関連総債務(対GDP)の推移
(月次、期間:2010年3月~2015年3月)

 

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

足元、インフレ率が+8.1%とインフレ目標の上限6.5%を超える水準にあるなど、インフレ圧力には引き続き注意が必要ですが、利上げ局面はそろそろ終了に近づいていると考えられます(図表1参照)。

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