ギリシャ速報、交渉は延長戦だが残り時間はわずか | ピクテ投信投資顧問株式会社

ギリシャ速報、交渉は延長戦だが残り時間はわずか 欧州/ユーロ圏 ギリシャ

ギリシャの債務返済問題でユーログループは今回、明確に期限を定めてギリシャに新提案の提出を求めています。国民投票で緊縮策に反対を示せただけで、対立の構図には変化はないなか、期限だけが迫る展開となっています。

ユーログループ:支援協議に向けて、ギリシャの新提案が必要

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)が2015年7月7日に開催されました。

ユーログループのデイセルブルム議長(オランダ財務相)は終了後、記者団にギリシャから現段階で新たな提案はなかったと説明する一方、ユーログループはギリシャ政府がユーログループに対し、欧州安定メカニズム(ESM)に新たな支援要請を行うことが再交渉の最初のステップになるといった内容の声明を会合後に公表しました。

どこに注目すべきか:ユーログループ声明、ELA、ESM、EFSF

ギリシャの債務返済問題は交渉期限が6月30日から2週間程度先延ばしされた格好です。

ただし今回は交渉相手のユーログループが明確に期限を定めてギリシャに新提案を求めています。国民投票で緊縮策に反対を示せただけで対立の構図に変化はなく、期限だけが迫る展開となっています。

まず、ユーログループの声明や交渉に最も影響力を持つと思われるドイツのメルケル首相のコメントから、今後想定されるスケジュールを想定すると(図表1参照)、注目は、ギリシャのESMへの金融支援要請、金融支援の条件として(ドイツの希望として9日までに)提出される新提案の内容です。新提案の内容を踏まえ12日の欧州連合(EU)首脳会議で支援合意かが決定される流れが見込まれます。最終的な合意期限まであと5日程度しか残されていない状況です。


図表1:想定されるギリシャ関連の主なイベント

 

出所:各種報道、ESM、EFSFを基に使用しピクテ投信投資顧問作成

12日までに合意すれば、7月20日の国債償還など当面の資金繰りにめどがつくと思われ、また、ギリシャ民間銀行の命綱となっている緊急支援融資(ELA)の継続も想定されます。

一方で、合意に至らなかった場合、ギリシャの状況は大変厳しいと想定されます。

例えば7月20日の国債償還が仮に債務不履行(デフォルト)となった場合、欧州中央銀行(ECB)はギリシャ民間銀行の資金源であるELAを停止する可能性があります。

ギリシャの銀行の経営は行き詰まり資本注入などに至る可能性もあります。またギリシャ政府はユーロが枯渇することから、借用証書(IOU)の発行でユーロ(通貨)の代替とする事態も想定され、ユーロ加盟国のギリシャがユーロ以外の通貨を使用するという意味で、事実上のユーロ離脱に追い込まれる懸念もあります。この1週間の動向に要注目です。

なお、現在ユーロ圏の金融支援機関は永久機関であるESMが3次支援を担当します。2012年までのユーロ圏金融危機で使用された欧州安定基金(EFSF)は(2次支援までで)新規の支援は行いません(図表2参照)。


図表2:EFSFとESMの主な違い

 

出所:各種報道、ESM、EFSFを基に使用しピクテ投信投資顧問作成

ギリシャ問題のように注目度が高くなると様々な専門家が急に現れますが、交渉の要となるメルケル首相やユーログループの声明の分析を重要視することが大切と考えています。

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