中国PMIはさえなかったが | ピクテ投信投資顧問株式会社

中国PMIはさえなかったが アジア 中国

9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げ開始を見送った理由でもある中国景気の動向を占う上で注目された中国製造業PMIは一段と低下、金融緩和や財政政策の下支え効果が十分でないことが示されたと見られます。

中国9月の製造業PMI:速報値は47.0と中国の景気の低下傾向を示唆

財新伝媒とマークイット・エコノミクスが2015年9月23日に発表した9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.0と前月(47.3)、市場予想(47.5)を下回りました(図表1参照)。同指数は50を上回ると活動拡大、50を下回ると活動縮小の目安となります。内需や輸出が引き続き悪化したことなどを受け同指数が50を下回る結果となったと見られます。

図表1:中国製造業PMIの推移
(月次、期間:2012年9月~2015年9月)

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投顧問作成

どこに注目すべきか:中国製造業PMI、消費寄与度、米中外交

9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げ開始を見送った理由の一つとして、中国経済の鈍化などグローバルな要因が米経済の回復にどう影響するのか不透明と指摘していただけに、中国景気を占う上で注目された9月の中国製造業PMIは一段と低下、金融緩和や財政政策の下支え効果が十分でないことが示されたと見られます。

まず、9月の中国製造業PMIの内容を指数を構成するサブ指数で振り返ると、生産から受注、雇用までほぼすべてのセクターで悪化を示しました。特に、生産指数は世界金融危機以来の低水準に落ち込んでおり、需要の低迷が示唆されると見られます。また輸出受注も低調なことから外需の回復は鈍く、また人民元安は輸出回復に効果が見られない状況です。

そうした中、中国景気を占う上で次の点にも注目しています。

まず、アジア開発銀行(ADB)が9月22日に公表した経済見通しです。ADBは中国の2015年成長見通しを低調な投資や輸出、賃金コスト上昇などを背景に3月時点の7.2%から6.8%に下方修正し、2016年も7.0%から6.7%へと下方修正しています(図表2参照)。ただし、中国経済の投資や輸出主導から消費などサービス中心とした経済への構造転換に期待が示唆されており、成長に占める消費の寄与は2015年前半で4.2%程度と述べるなど、全体的には下方修正されたとはいえ、消費についてはある程度の下支えも示されています。

図表2:アジア開発銀行(ADB)の中国成長率予測
(時点:2015年3月(左)、2015年9月(右)、予測値はADBによる)

 

出所:アジア開発銀行(ADB)のデータを基にピクテ投信投資顧問作成

次に、中国の外交政策にも注目したい点が見られます。例えば、公式訪問中に行われた米中首脳会談で中国がジェット機を米社に発注契約を締結したことが報道されています。米中の経済的相互関係強化を印象付ける動きと見られます。ただし、米中の間にはサイバー攻撃や領土問題などの懸案事項もあり、現段階でどこまで関係強化が進展するか不透明です。

一方で、英国はオズボーン財務相が中国を訪問、英国が計画する高速鉄道建設への中国企業の参加の呼び掛けや、イングランド北部の開発プロジェクトへの出資も中国に求める見通しです。ただこの英国の中国への肩入れには内外からの批判も強く、この時期に英国が中国との経済的関係強化の意向を示した真意の理解には時間がかかるかも知れません。

中国景気の回復に向け金融、財政政策が重要と見られますが、同時に、これらの変化にも注意が必要かと思われます。

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